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トシックス、デトックス。

作者: 嘩月

白紙の体に小説を書いて挿絵を入れるのも、何処か芸術を意識していて、心は婉曲に消されていく。

詩を知る事で飛び立つ夢も、薬物に浸る性行為のよう。



でも、でもでも、でもなのさ。



眼球で弄る癖も、皮膚を削る病気も、嫌いじゃないから。

辛くもない景色に凄惨を求めて泣く事を許して。

痛いのは見た目だけだから、嫌いにならないで。

殺さないで……。



別に好きでもないけれど。



最近の演出好きは、見事にエログロしてくれるね。

しかも簡単に手に入るから、きっとチラリズムとか理解出来ないドエッチな奴だろ?



嫌?

いやいや、癒しです。



壊れたアイデンティティーとか、性癖とか。

不味い料理を作る異性さんの頬を叩くように、さっさと棄ててしまえ。

そしたら、ダンス好きの鴉が啄んで笑うさ。



よく似てるね、って。



……白紙に撒いた、白にもなれない透明。

都合と美に色は無いと知りながら、用意した筆を持った。

喘ぎのような叫びは、手を取り合う幸せに綻ぶ。

流れる涙は、意味を忘れて風と舞う。



御覧よ、中毒衝動。

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