隠密偵察はこそ泥の様にコソコソと……
皆様のお陰でアクション部門の日間ランキング1位に再びなれました
マジでありがとう
本当にありがとう
敵地奥深くへの潜入。
ゲームだと大概の人間がパッと直ぐに思い当たるのはMGSシリーズだろう。
俺もMGSシリーズは好きだ。
初代プレステの1からプレステ3の4。
それにPSPのピースウォーカーもやった。
勿論、5もやった。
だけど、マジの隠密偵察はMGSとは全然違う。
オマケに滅茶苦茶地味な上に、滅茶苦茶面倒臭い。
敵との接触?残念だけど、論外だ。
滅茶苦茶上手な海外アニキのステルス皆殺しを観るのは大好きだけどな。
兎に角、見付かったら駄目なのは当然。
その上、麻酔銃とか撃つとかの何かしらのアプローチを掛けるのも絶対にNG。
必要に迫られない限りは敵兵にアクションを起こしてはならない。
やったら?
直ぐに敵に潜入がバレる。
勿論、敵は一気に警戒態勢に入って仕事が一気にやりずらくなる。
だから、姿を晒す事無く。
"こそ泥"宜しく、コソコソと隠れながら目的を果たさないとならない。
今の俺みたいに……
闇が更に深まる明かり無き深夜。
正樹は地面に伏せ、木々の間からカメラに装備された望遠レンズを歩哨の居る所へと向けて居た。
明かりは幸いにも、視界確保の為の篝火が焚かれていたが故に確保出来ている。
そんな篝火の灯りを光源として利用し、歩哨の位置をシャッターを切ってフィルムに収めていく。
一通りの撮影を済ませた正樹は周囲を見廻して気付かれて居ない事を確認すると、静かに後ろへと這って離れ、闇の中へと姿を消していく。
撮影ポイントから離れた正樹は周囲を見廻して安全確認すると、細心の注意を払ってゆっくりと静かに音を立てる事無く立ち上がり、次の偵察ポイントへと静かに移動する。
ゆっくりと。
なれど、確実に静かに。
木々生い茂る森の中を移動し、次の偵察ポイントへと向かう。
敵は一番の警備上のエアポケットから潜入された事に今の所は未だ気付いてない。
なら、このまま偵察を継続。
そう判断した正樹は次の偵察ポイントへと歩みを進める。
そうして時間を掛けて偵察ポイントから少し離れた所までの移動が完了すれば、静かにゆっくりとしゃがんで地面に伏せて這って進んだ。
ゆっくりと確実に音を立てる事無く這って進み、次の偵察ポイントまで接近して行く。
暫くして、次の偵察ポイント。
今晩の不寝番ではない兵達が眠っている兵舎から離れた地点の繁みに身を潜めてカメラのレンズを向ければ、正樹は篝火を光源としてシャッターを何度も切った。
深夜における各兵舎の状態をフィルムに収める形で記録に残せば、音も無く離れていく。
兵舎から離れてから立ち上がると、正樹は静かに次の地点へと向かう。
そんな時だ。
暗視ゴーグル越しにランタンの灯りと複数の巡回する歩哨の姿が目に入った。
正樹は静かにゆっくりと目立つ事無くしゃがむと、その場に伏せ始めた。
ゆっくりと地面に伏せて、巡回する歩哨達から身を隠すと、地面に耳を押し当てながら巡回の歩哨達を注意深く見詰める。
歩哨達は隙の無い様子で周囲をランタンで照らしながら見渡し、歩みを進めて居た。
そんな彼等を具に観察する正樹は私見ながらも分析する。
こんな深夜にダレる事無く周囲を注意深く警戒している。
オマケに身形もキッチリ整えてる。
敵の練度はやはり高い。
そう判断するのが妥当と見るべきだな。
兵士としての経験から正樹はこの監獄島を警備する兵達の練度が高いと分析した。
それ故に気を引き締め、真剣にコソコソとする事を徹底する事を改めて決意した。
そんな時だ。
兵達のランタンが正樹の居る方向を照らし始めた。
正樹は息を殺し、地面に同化する。
兵達のランタンに正樹自身も照らされる。
だが、此処が文明の若い時代であった事が幸いしたのだろう。
ランタンの仄かな光は周囲の草木に溶け込む迷彩服を纏う正樹の姿を認識出来なかった。
巡回する歩哨達の放つランタンの光が正樹から他所に移ると共に、歩哨達はその場からゆっくりと立ち去って行く。
地面に押し当てた耳から鼓膜へ微かながらも伝わる複数の足音を注意深く聴く正樹は、ジッと静かに歩哨達が遠さがるのを待った。
その場から歩哨達が立ち去ってから数十秒後。
地面を介して伝わる足音が聴こえなくなると、正樹は静かに歩哨達が去った方向へ視線を向ける。
暗視ゴーグル越しに見る歩哨達の姿が小さく見える事を確認すると、正樹は静かに立って歩き出して再び移動して行く。
危なかった。
アレがフラッシュライトとかだったらバレてた。
先程の遭遇。
特にランタンの光を向けられた瞬間は、正樹にとって心臓が最も鼓動を強く打って緊張した瞬間であった。
光量が弱かったお陰でバレずに済んだ。
正樹の思った通り、強い光で照らされていたらバレていた。
そんな幸運に対し、正樹は大嫌いな神様に少しだけ感謝しながら次の偵察ポイントへと足を進めて行く。
先程よりも長い距離を進んで行く内に、正樹は唯一の船着き場も兼ねた海岸近くへと着いた。
船着き場には一隻の大きな船が停泊しているのを確認すると、海岸一帯を巡回する兵達の詰所に視線をやる。
詰所から仄かながも光が漏れており、中から人の気配も感じた正樹は静かに詰所へ忍び寄り始めた。
詰所内の者達に気付かれる事無く詰所に接近する事に成功させた正樹は、胸のパウチからある物を取り出した。
ある物はコンクリートマイクと呼ばれる機材であった。
コンクリートマイク本体から伸びる片耳式の有線イヤホンを右耳に嵌め、コンクリートマイクを壁面に押し当てる。
流石は金庫破り御用達のコンクリートマイクだ。
壁の向こうの会話がバッチリ聴こえる。
コンクリートマイクの仕組みは簡単に言うならば、壁に伝わる音の振動を拾って内部のアンプで増幅する物である。
それ故、建造物の点検や配管の点検。
時には鍵を無くして開かなくなった金庫の解錠等に用いる事もあれば、正樹の様に悪用して盗聴に用いる事も可能なのだ。
そんなコンクリートマイクを介して内部の会話を拾うと、詰所内の人員が定時連絡している最中であった。
内容は異常無しの報告だけ。
俺の潜入は未だバレてないと見て良さそうだな。
それにしても、こんな若い時代に定時連絡か……
魔法による通信だとしても、キッチリ定時連絡をしてる辺り練度は高いと言わざる得ない。
定時連絡をする点を発見すると共に己の潜入が露見していない事を確認すると、正樹は腕に嵌めた文字盤にカバーをした腕時計で時間を確認する。
定時連絡が行われる時刻を確認すると、其処から少しだけ移動。
それから程無くして再びコンクリートマイクで壁の向こうの盗聴をする。
聴こえてくるのは寝息や鼾。
音の量から判断するに……
寝てるのは6人って所か?
コンクリートマイクが拾う寝息の音から人数を割り出した正樹はその場から立ち去った。
勿論、プロとして痕跡を一切残す事無く。
海岸から離れ、更に遠くへ時間を掛けて用心深く移動。
そうして警備を隙間風の如く掻い潜りながら、監獄島のメインとも言える城塞の斜め右後ろにある崖の上まで来ると、地面に伏せて崖の縁まで這って進む。
そして、城塞を見廻して警備状況を確認していく。
城壁の上では歩哨が警戒。
よく見ると、大砲がある。
そう言えば、この時代はとっくに火薬がエイジア方面から伝わってから数十年経ってたな……
だが、魔法の方が主流な関係で、この頃は未だ火薬兵器は其処まで多用されていなかった筈だ。
歴史好きとして当時の事が記された文献の内容を思い出し、未だ火薬兵器が本格的に活躍する前。
そう判断した正樹は城壁の上に据えられた大砲を入念に観察していく。
大砲は当然ながら前装式の奴。
だが、砲架が特殊だな……
正樹の視線の先に据えられた前装式の大砲はよく見ると、仰角が真上90度とまではいかぬが、仰角を確保出来る造りであった。
射程を確保する為か?
いや、空を飛ぶ奴対策と見るべきか?
正樹の仮説は合っていた。
城壁に据えられた大砲は上空から接近する敵戦力に対し、時限式の榴弾。
または散弾を放ち、空からの敵を防御する為の対空砲としての役目を担っていた。
当然、地上からやって来る敵に対しても強力な弾をブチ込む役目も担っている。
魔法が主流な時代にも関わらず、火薬を兵器として利用する柔軟な奴が居るとはね……
やっぱ、人間の柔軟な発想って素晴らしい。
感心しながらも正樹はプロのロクデナシとしてカメラを向け、大砲の配置をフィルムに収めていく。
大砲の配置と歩哨の位置。
それに1箇所しか存在しない出入り口を確認すると共にフィルムに収め終えると、今度は城の各塔を見ていく。
塔は何れも明かりが点っており、人の動きが僅かながら確認出来た。
この場に涼子が居れば、更に詳しく解るだろう。
だが、今は居ない。
それ故、何の為に不健康にも関わらず真夜中に活動しているのか?
流石に解りかねた。
そんな各塔の観察を一頻りした所で、ある物が2つ。
正樹の目に留まった。
アレは……鐘楼か?
よく見ると、キチンと手入れされてる。
そうなると、アレは何かしらの用途で現在進行系で用いられると考えるべきだが……
何の為だ?
城には似つかわしくない鐘楼の意味を正樹は考える。
考えていく内に1つの仮説が正樹の脳内に浮かんだ。
警報の為か?
監獄内や監獄の敷地内でトラブルが起きた時。
アレだけデカい鐘を鳴らせば、一発で島中の兵隊へ警報として伝わるな。
合理的だな……
鐘楼は解ったが、あの塔は何だ?
鐘楼の用途を割り出した正樹は2つ目のある物。
頂上部分がガラス張りの塔を見詰める。
恐らく四方がガラス張り。
ガラスの向こうに見えるのは……バカデカい鏡とバカデカい器。
昔の灯台の光源と瓜二つだ。
歴史好きとして、当時の灯台の機構を知識として識っていた正樹はガラス張りの塔の中にある機材が当時の灯台のソレと瓜二つである事に気付いた。
無論、その機材の役目も正樹は仮説の段階ではあるものの気付いた。
監獄島内で大きなトラブルが起きた際、外部からの援軍を呼ぶ為の照明と見るのが妥当か?
アレだけデカい光源なら、一番近い港にも光が届く。
オマケに光より早い伝達手段も早々無い。
緊急時に灯台の明かりを灯せば、本土からの援軍が即応部隊よろしく駆け付けて来る訳か……
正樹の仮説は的中していた。
監獄内にて緊急性の高いトラブルが起きた際、灯台の光源。
大きな器に満たされた鯨油に火を灯し、その光を本土へ放つ事で本土へ援軍要請。
その光を確認した後。
本土で待機する精鋭達による教会の即応部隊が駆け付ける仕組みであった。
そんな仕組みを仮説ながらも割り出した正樹は感心する。
「成る程。滅茶苦茶警戒レベルの高い監獄ってのも納得だわ……」
仮説の段階ではあるが、本土への警報伝達手段を割り出した正樹は浮かび上がった疑問を考える。
あの警報が発動した時。
即応部隊が駆け付けて来るまでにどれだけの猶予がある?
作戦を実行した際。
警報が鳴る事は確実。
灯台に至っては陽動も兼ねた攻撃をした際。
灯台にある鯨油に引火すれば、盛大に燃え上がって本土へ異変が起きた事が伝わるだろう。
それ故、正樹は即応部隊が駆け付けて来るまでに掛かる時間が具体的に知りたかった。
その為、正樹は普段の潜入偵察ではしない事をする事を選んだ。
否……
「仕方無い。予定通り、最後は警報鳴らして帰るとしよう」
元から予定していた。
そう言うのが正しいだろう。
正樹と言う男は自他共に認めるイカレポンチだ。
だが、イカれた行動には何かしらの利が獲られるからこそ正樹はイカれた事を平然と実行に移す。
ソレこそ、当時の正樹が最も恐れられた邪悪な無法者たる所以と言えるだろう。
「さて、夜の偵察は完了した事だし……休むとしよう」
正樹の言う通り、深夜の潜入偵察は完了した。
残りの偵察は夜が明けた後。
明るくなってから、入念に行われる。
無論、盛大に警報鳴らすのも含めてだ。
正樹は邪悪な笑みを浮かべると、目立たない様に静かに這って立ち去るのであった。
基本的に敵地に潜入しての偵察は敵との接触は可能な限り極力避け、敵には何時ものありふれた日常でしかないと思わせる必要がある
だから、滅茶苦茶地味だし、細心の注意を払って目立たない様に静かにコソコソとする事が必須
正樹はそう言うの得意分野にしていたので昔取った杵柄で今の所は成功させてる
まぁ、成功した理由に若い時代の兵士がステルス全振りして潜入して来る現代の特殊部隊レベルのヤベェ奴に対応するのは難しいって点もあるんだけどね←
あ、一応言うけどメタルギアソリッドは大好きだし、ファークライシリーズとかゴーストリコンも好きよ?大好き
disる気は毛頭無いからね?
一応明言しとくけど(チキンハート




