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現代に帰還した"元"邪悪な魔女は平穏に暮らしたいけど、駄目そうなので周到に準備して立ち回りながら無双します  作者: 忘八


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警告するだけ有情で優しい。その上、止血措置もしたら聖人と言っても良い

クソみてぇなサブタイ通りの内容だよ(呆れ


 ラブホテルで一発シケ込んだ(セックスした)翌日。

 休み明けで憂鬱な月曜日なのを気にする事無く、正樹は何時もの様に通学して授業を真面目に受け、昼休みには何時もの面子で他愛の無い話をして駄弁った。

 それから昼休み後の体育の授業では、何人かのバスケ部を相手にダンクシュートや3ポイントシュートを何度もキメる事にも成功した。

 そして、放課後を迎えた後。

 正樹は帰り支度を済ませると、久し振りに香澄と塚原と共に学校を後にする。


 「最近付き合いの悪かったお前が一緒に帰ろうとするなんて珍しいな」


 塚原から問われると、正樹は淡々と返す。


 「偶には良いだろ」


 「で?アンタの抱えてる"面倒"は片付いたの?」


 香澄から直球ストレートで問われると、正樹はウンザリとした面持ちで否定する。


 「寧ろ増えた。何で面倒を片付けようとすると、増えるんだ?」


 正樹がウンザリとしたボヤキを漏らすと、香澄と塚原は呆れ混じりに返す。


 「アンタの普段の行いが悪いからでしょ?」


 「お前の普段の行い悪過ぎるからバチ当たったんだろ」


 2人から普段の行いが悪い。

 そう言われると、正樹はゲンナリとしながら認めざる得なかった。


 「畜生。誰かのせいにしたいのに、俺の顔しか浮かばねぇ……」


 昨日は家族を愛する父親に対して不躾にアポ無し訪問をしたばかりか、父親の愛する我が子を人質に取った上で要求を叩き付けたのだ。

 それ故、普段の行いが悪いと断じられてしまえばぐうの音も出なかった。

 そんな正樹に塚原は好奇心から尋ねる。


 「で?どんな面倒を背負い込んだんだよ?」


 塚原から問われても正樹が答える事は無かった。


 「知らない方が良いぞ。下手するとケーサツ(警察)のお世話になる羽目になっから……」


 実際問題として正樹の言葉は間違ってなかった。

 相手は国家権力なのだ。

 その気になれば、適当な理由を付けて逮捕する事だって平然とやって来る。

 だからこそ、正樹は具体的に答える事はしなかった。

 そんな正樹に香澄は尋ねる。


 「それなのに何で一緒に帰る気になったのよ?」


 「昨日、"穏便に"話し合いを済ませて相手側と話を着けたからな……」


 嘘は言ってない。

 一応は向こうが要求を呑む事を約束し、此方も向こうの要求を譲歩という形で呑んで決着は着いた。

 口約束であるにしても、ソレを護らなければ何が起こるか?解らない。

 そう思わせる事にも成功してる以上、話は着いた事になる。

 そんな正樹に辟易とする塚原はボヤく様に言う。


 「頼むから俺達を巻き込むなよ?俺はお前のバカが理由で死にたくねぇから……」


 「最善は尽くす。つーか、俺としてはお前等が距離を置いてくれる方が助かるんだけどな……」


 ボヤく様に返した正樹に香澄はさも当然の様に返した。


 「無理でしょ?私は隣に住んでて同じ学校に通ってるし……」


 勿論、塚原も同様であった。


 「俺だってお前の近所に住んでて、同じ駅を使って同じ学校に通ってんだから無理だ」


 2人の言う通りだ。

 3人とも同じ近所に住み、同じ駅を使って学校に通ってる。

 どうやっても、距離を置くのは難しいと言わざる得ない。

 ソレを重々理解しているからこそ、正樹は1つの答えを口にする。


 「なら、俺が引越した方が良いのか?」


 正樹の答えに塚原が呆れてしまう。


 「独り暮らしするにしてもカネ有るのかよ?」


 「幸いにも"それなり"にある」


 「どうせ綺麗なカネじゃねーんだろ?」


 塚原の問いに正樹は否定しなかった。


 「汚くてもカネはカネだ」


 正樹の答えを聞くと、塚原は笑って返す。


 「税務署とか国税にシバかれちまえ」


 「辞めろ。あの手の連中はマジでおっかねぇんだよ……オマケに執念深い」


 過去に何かあったのだろう。

 正樹は税務署や国税の様な組織がとても苦手であった。

 何なら、天敵と言っても良い様にも思えた。

 そんな正樹に香澄は他人事の様に言う。


 「なら、真っ当に稼ぎなさいよ」


 「そうしたいのは山々なんだけ……」


 正樹は言い掛けると、何故か言葉を留めた。

 2人は正樹の異変に気付き、尋ねる。


 「どうしたの?」


 「どうした?」


 2人から尋ねられると、正樹は然りげ無く右手を腰に廻しながら真剣な表情と共に告げる。


 「悪い。先に帰っててくれ」


 「急に何よ?理由を言いなさいよ」


 香澄が詰問する。

 だが、塚原は正樹の言葉と雰囲気から察してくれたのだろう。


 「香澄ちゃん、行こう。俺達が居るとコイツ、動けないみたいだから」


 「つーやん助かる」


 忖度してくれた塚原は正樹が感謝すると、塚原は然りげ無く対価を要求して来た。


 「明日、ジュースぐらい奢れよ」


 「おう2人に奢るわ」


 香澄が塚原に連れられ、早足で駅に向かう後ろ姿を見送った正樹は反対方向へと歩みを進めて行く。

 そんな正樹の背後から2人の気配がした。

 2人の気配に正樹は辟易としながらポケットからスマートフォンを取り出し、歩みを続ける。

 スマートフォンでビジネスマン……もとい島津 涼介に電話を掛ければ、彼は直ぐに出てくれた。


 「何だね?」


 要件が問われると、正樹はハッキリと語気を強めて告げる。


 「アンタが約束を破る人間だとは思わなかった」


 「待て。どう言う事だ?」


 島津 涼介は正樹の言葉の真意が解らなかった。

 そんな島津 涼介に正樹は更に語気を強めた上で告げる。


 「惚けるな。俺達を尾行した連中が"また"俺の聖域を侵してるぞ」


 「直ぐ掛け直す。私が言えた義理ではないが、出来れば殺さずに頼む」


 「神に祈れ」


 嫌味と皮肉を込めて電話をブチッと切った正樹はスマートフォンをしまうと、歩くスピードを速めて早足で移動を続けた。

 暫く歩き続け、学校から遠く離れた繁華街まで来た正樹は人気(ひとけ)が全く感じられない路地へと入る。

 未だ昼下がりだと言うのに、何故か薄暗い路地の中を躊躇う事無く突き進む正樹は路地の奥まで来た。

 其処は袋小路で逃げ場は無かった。

 だが、正樹は袋小路まで来ると、直ぐに脇に退いて来た道から見えない様にした。

 それから、気にする事無く背負っていたリュックサックと左肩から掛けていたサブバッグを投げる様に場下ろし、しゃがんだ。


 連中が来るまで60秒って所か?


 手早くサブバッグのジッパーを開け、汗臭い体操服とジャージの上下の中へと手を突っ込む。

 程無くして、体操服とジャージの下に隠されている大型のマガジンパウチ(弾嚢)が腹部に4つ取り付けられたプレートキャリアを取り出し、即座に纏い始めた。

 それから、プレートキャリアと共にあったストック(銃床)が折り畳まれたスイスのSIG550シリーズ。

 それのショートカービン仕様で、アメリカ向けに販売されているSIG553 USを取り出すと、素早く40発の5.56ミリNATO弾が装填された樹脂製の弾倉をマガジンハウジングに叩き込んだ。

 その後、折り畳まれたストック(銃床)を伸ばしてチャージングハンドルを引けば、慣れた手付きで短い銃身に大型のサプレッサーを装着した。

 そして、迎え撃つ為に息を殺して静かに待ち構えていく。

 来た道から足音が微かながら2つした。


 4つ数える。

 1……2……3……4……


 足音が聴こえたと同時。

 正樹は声に出す事無く、4つ数えた。

 数え終えると静かに息を吸い、再び4つ数える。


 1……2……3……4……

 息を吐く。


 静かに息を吐いて意識を完全に切り替えると共に覚悟をキメた正樹はSIG553 USのセレクター静かにフルオートに合わせ、勢い良く飛び出した。


 「な!?」


 一昨日の尾行者であった少女が驚きの声を漏らし、立ち止まった。

 勿論、共に居た青年も戸惑いと共に固まった。

 正樹は引金を引こうと、指に力を込めようとする。

 しかし、静かな銃声が響く事は無かった。

 だが、その代わり……


 「動くな!!両手を頭の後ろに組んで跪け!!」 


 正樹の警告が響いた。

 突然の警告に2人は戸惑いを露わにする。

 だが、少女は直ぐに気を取り直すと同時。

 右の拳を振り被り、アスファルトの地面を蹴ろうとする。

 しかし、地面を蹴るよりも早く。

 くぐもった銃声が2度響き、少女の口から激痛が滲む悲鳴が奏でられた。


 「嗚呼ァァァアァッ゙!!?」


 正樹から即座に放たれた2発の5.56ミリNATOによって、少女の両の膝は貫かれた。

 両の膝の骨と骨の継ぎ目を的確に撃ち抜かれた事で立つ事すらままならず、少女は無様に地面に倒れてしまう。

 そんな少女を目の当たりにした青年は目を白黒させながら、少女の名を叫んだ。

 

 「リナ!?」


 リナと呼んだ少女に青年が駆け寄ろうとする。

 だが、正樹がソレを許す事は無かった。

 正樹は容赦無く引金を引く。

 再びくぐもった銃声が響けば、青年の左膝が撃ち抜かれる。


 「ギャアァァァ!!?」


 今度は青年から悲鳴が上がり、地面には2つの血溜まりが広がっていく。

 そんな2人を油断無くホロサイト越しに見詰めながら、正樹は吐き捨てる様に告げる。


 「俺は動くなって言ったぞ」


 吐き捨てた正樹は2人の出血を見ると、溜息を漏らして更にボヤいた。


 「俺らしくねぇな……」


 昔ならば、容赦無く即座に胴体や頭部をブチ抜いて殺害していた。

 だが、今は未だ殺していない。

 しかも……


 「おい、止血するから攻撃すんなよ。良いな?したら、トドメ刺すからな」


 正樹は2人にそう言うと、SIG553 USのセレクターをセイフティに合わせる。

 それから、胸ポケットからボールペンを3本かと長い革紐を取り出すと、地面に倒れる2人の元へと歩み寄る。

 2人は恐怖の色を濃く見せていた。

 だが、正樹は2人を気にする事無く青年に告げる。


 「先ずは少年、君は手で直接傷口を押さえとけ」


 そう言うと、正樹は両の膝を貫いた少女を見下ろす。

 それから直ぐにしゃがみ、俯せに倒れている少女をひっくり返して仰向けにした。

 そうして、音速の3倍近くで放たれたチッポケな金属によって醜い傷を負った両の膝を露わにした正樹は少女の膝上を革紐で縛って行く。


 「ッ゙!!?」


 とてもキツく緊縛されたのだろう。

 少女は思わず、呻き声を上げてしまった。

 正樹はそんな少女へ暢気に告げる。


 「安心しろ。痛いなら生きてる証拠だ」


 淡々と両の膝上をボールペンと革紐を用いて緊縛。

 そうして血管を強く圧迫し、間接的に止血措置を完了させた正樹は立ち上がると、青年の前に赴いて告げる。


 「仰向けになれ。死にたくねーなら早くしろ」


 そう言われると、青年は直ぐに仰向けになった。

 正樹は直ぐに撃ち抜いた青年の膝の上を革紐で緊縛すると、ボールペンをグルグルと回してキツく締め上げていく。


 「ッ゙ッッッ!?」


 締め付けられて痛んだのだろう。

 だが、正樹は気にせずに緊縛を続けて止血措置をした。

 程無くして止血が済めば、正樹は面倒臭そうに2人を見下ろしながら告げる。


 「一時的な止血措置でしか無い。だから死にたくなきゃ、御仲間呼ぶなりして迎えに来……」


 其処で言葉を留めた正樹は後々の事を考えたのだろう。

 直ぐに自分のスマートフォンを取り出すと、ビジネスマン(島津涼介)に電話し始めた。


 「今度は何だね?」


 島津 涼介から問われると、正樹は間髪入れずに告げる。


 「尾行者を2人無力化した。だが、膝を撃ったから早急に医者に処置して貰わんとヤベェから頼む」


 正樹から告げられると、島津 涼介は頭痛を覚えてしまう。

 だが、それでも確認を怠らない辺り、キチンと仕事をする大人なのだろう。


 「……生きてるんだな?」


 「あぁ、殺してない。でも、時間の問題だ。止血は一応はしてあるが……」


 正樹から報告を受けると、島津 涼介は少しだけホッとしながら指示を下した。


 「解った。俺のスタッフに後始末も含めて回収させるから、君はさっさと撤収してくれ……」


 「そうさせて貰います」


 其処で電話は終わった。

 スマートフォンをポケットにしまった正樹は2人を改めて見下ろすと、SIG553 USを手にすると共にセレクターをフルオートに合わせる。

 それから、優しくも胡散臭い笑顔を向けて問うた。


 「君達の目的を教えてくれるかな?教えないなら……哀しいけど、降り掛かる火の粉は始末しないといけない」


 警告も交えた上で問えば、2人は降参する事しか出来なかった。





実際、クソみてぇなサブタイ通りだったろ?


とりま…本来なら警告無しで即射殺だわよ

躊躇ったら死ぬんだから当然よね?


後、今回は死んでないけど実弾ブチ込んで不殺ってブッチャケ難しい。つか、相手が生きてたら儲けものなのよね…


何せ、人間て全身が急所だし

正樹みたいに急いで止血しなかったら1分か2分後くらいに簡単に死ぬのよ人間は…

ぶっとい動脈とかからの出血なら1分も保てば奇跡だねってくらいに人間、頑丈だけどヤワなんじゃよ

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