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現代に帰還した"元"邪悪な魔女は平穏に暮らしたいけど、駄目そうなので周到に準備して立ち回りながら無双します  作者: 忘八


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砲兵は耕す

涼子の娘も敵に回したらアカン魔女である


サブタイに関しては、

まんまその通りなので…


所で、更新停止するって発言してから2週間くらいしてから読まれ始めたのなして???


読んでくれて、ありがとう!!って気持ちと同時にね…


何でさ!?って気持ちもメッチャ強いのよね…


 砲兵の仕事は7割の敵をブチ殺す事。

 コレに尽きる。

 ソレを証明する様に、夜のアルサレアの軍勢の野営地へ魔力で構築された砲弾が雨霰(あめあられ)の様に降り注いでいく。

 降り注ぐ幾多の魔弾は彼等の頭上から数メートルで爆発。

 地上の兵士達と幕舎は有象無象の区別無く、頭上からズタズタに斬り裂かれ死んで逝く。

 それ故、アルサレアの軍の野営地からは断末魔や怒声が夜を切り裂かんばかりに響いていた。

 そんな虐殺同然の光景を使い魔を介して眺める2人の魔女は、歓心の声を漏らす。


 「貴様から学んだだけあって、つまらん戦をする。だが、効率的で殺す意志に満ちているし、魔力の練具合も悪くない」


 エレオノーレがつまらなさそうにしながらも紫煙と共に効率的に殺すマナを称賛すると、涼子は他人事の様に返した。


 「時代が進むと共に魔法とは異なる技術が発展したら、コレが当たり前になるわよ。そして、勇者が産まれる事も無くなるし、意味を成さなくもなるわ」


 魔法無き世界でミリタリー趣味者(ミリヲタ)をする涼子が見てきたかの様に告げれば、エレオノーレは益々不愉快そうにしてしまう。


 「実につまらん時代が待ってる訳だ」


 吐き捨てる様に言うエレオノーレを涼子は優しく否定した。


 「つまらない時代や世界であっても、愉しみが無い訳じゃないわよ。アンタも戦争や殺し合い以外の趣味を見つけたら?」


 「私は貴様の様な無節操ではないのでな……だが、偶には闘争や狩り以外の愉しみを捜してみるのも悪くない」


 自分の提案を呑む様な答えに涼子はエレオノーレを意外そうに見た。


 「アンタが私の言葉を肯定するなんて世界が終わるのかしら?」


 「抜かせ」


 そんな2人を他所にマナは魔弾を放ち続ける。

 魔弾が放たれる度、アルサレアの野営地は地獄絵図を描いていく。

 涼子から教わり、当時の涼子が残した魔導や戦闘の論文からも学んだマナにすれば、コレはある意味で実践の場とも言えるだろう。

 愛する母親から学んだ教えは見事に地獄絵図を描き、遠く……数キロメートル先の敵は為す術が無いまま殺される。

 それは文字通りの虐殺であった。

 勿論、勇者達も砲撃の餌食に合って死んでいる。

 音も無く降り注ぐ魔弾の雨霰が上空でエアバーストし、地上に死の雨を降り注がせているのだから当然の帰結と言えた。

 そんな光景に護衛名目の見届け役である騎士……グラスは望遠鏡で眺めたまま言葉を失ってしまっていた。

 暫くすると、マナは砲撃を辞めた。


 「どうやら、アルサレアの軍勢は勇者ごとくたばったみたいね」


 「昔の貴様を思い出す遣り口だ。攻撃を繰り出せば、生きとし生けるものが全て居なくなるまで撃ち込み続ける貴様の遣り口だ」


 涼子とエレオノーレの言葉通り、アルサレアの野営地だった平原は無残な荒地と化した。

 地面には無数の屍が散らばっている。

 そんな跡形も無く消し飛んだ野営地であるが、マナはトドメの一発を撃ち込まんと魔力を練り上げ始めた。

 師であるハミュツから弟子の涼子。

 涼子から愛娘であるマナへと受け継がれる強力な魔弾は、マナの手の中で順調に形を成していく。

 マナの手の中で創り上げられた魔弾がゴルフボールから野球のボール程に大きくなった。

 野球ボールからソフトボールほどに大きくなると、涼子は望遠鏡で荒れ果てた野営地だった所を見詰めるグラスに告げる。


 「地面に伏せた方が良いわよ。何なら、私の後ろに居た方が良いわ」


 悪名高き黒き魔女たる涼子から警告されたグラスは直ぐに涼子の後ろへ駆け付けると、警告に従って地面に伏せた。

 そんなグラスに涼子は「素直な人は長生きするわよ」と、告げると共にやってくるだろう衝撃波と熱波を伴う爆風に備えて結界を張った。

 そして、強大な威力を誇る魔弾を放たんとするマナに向けて告げる。


 「撃って良いわよ」


 その言葉と同時にマナの魔弾が空に向けて放たれた。

 魔弾は夜空を切り裂く様に飛ぶと、野営地だった荒地の中心で急降下。

 地面に命中した瞬間。

 耳をつんざく爆音と共にキノコ雲が天を貫き、辺り一面を焼き払った。

 地上に散らばる無数の屍や幕舎だった物は瞬く前が魔弾の熱波で燃え盛ると、爆風で消し飛ばされていく。

 その爆風と熱波は数キロメートル離れた涼子達の所へと迫った。

 マナと涼子。

 それに涼子の後ろで伏せていたグラスは結界によって護られ、無事だった。

 結界を張らぬエレオノーレは涼しい顔で強烈な衝撃波と熱波を受けながら、野営地を静かに眺めていた。

 だが、それ以外は爆風と熱波が平原の草を灰燼に帰していく。

 程無くして熱波を伴った爆風が収まれば、涼子は煙草を咥えて火を点すエレオノーレに煙草をね強請った。


 「1本頂戴」


 煙草を強請る涼子に呆れながらも、エレオノーレはマールボロの赤い箱を差し出した。

 涼子は「ありがと」と、感謝の言葉と共に煙草を1本取れば、咥えて指先に灯した小さな火で点して紫煙を吐き出す。


 「すぅぅ……ふぅぅ……さてと、一応は確認しますか」


 涼子は面倒臭そうに煙草を燻らせると、数キロメートル先に出来上がった巨大なクレーターの方へと歩みを進めた。


 「私も行くわ」


 マナも同行すると言えば、グラスは直ぐに立ち上がって護衛としての役目を果たす為に歩みを進める。

 エレオノーレが来る事は無かった。

 ただ、静かに煙草を燻らせてつまらない闘争に辟易するだけであった。

 巨大なクレーターまで来ると、涼子は少しだけ失敗したかな?と、内心で後悔してしまう。

 愛娘であるマナが創り上げたクレーターに生者の気配は一切無く、静寂だけが残っていた。


 「参ったな。死体の確認が出来ないのまでは計算してなかったわ」


 困った様にボヤく涼子を見ると、マナは謝罪してしまう。


 「御免なさい」


 「別に良いわよ。貴女が立派に祖国を護る兵として役目を果たしたのを観る事が出来たんだもの。それだけ良しとするわ」


 母親として申し訳無さそうにするマナを褒めると、マナは笑顔になった。

 そんな2人を他所に目の前に広がるクレーターを見詰めるグラスは何も言えなかった。

 だが、グラスは役目を放棄した訳では無かった。


 「貴女がアルサレアの軍を文字通り殲滅したのをしかと確認させて戴きました」


 数千の軍勢を数分で殲滅せしめた事にグラモン辺境伯の下で戦いを重ねて来た歴戦の騎士であるグラスであっても、この光景には恐ろしいモノを感じてしまうのだろう。

 マナに告げた言葉には恐怖がありありと混じっていた。

 そんなグラスにマナは告げる。


 「では、グラモン卿の所へ報告に戻りましょう」


 王が治める祖国ラインメタルを侵さんとする侵略者達を皆殺しにした事を報告する為に戻ろうと告げれば、涼子達はエレオノーレと合流してラインメタルの野営地へと戻るのであった。





 「……以上が報告になります」


 マナがグラモン辺境伯に戦果報告をすれば、グラモン辺境伯は流石に信じられないモノを見る目をマナに向けてしまう。

 だが、最も信頼する騎士であるグラスがソレを見届け、更には報告に関して一切の補足をしない事から事実であると嫌でも納得せざる得なかった。

 それに自分達の役目が無くなった訳でもないが故に……


 「ありがとう御座います。マナ様はこの後はどうするのですか?」


 「申し訳無いのですが、私は此処に残ります。万が一に備えた方が良いと思いますので」


 祖国の防衛は成功した。

 だが、国境線まで残った侵略者たるアルサレアの軍勢を叩き出す仕事が未だ残っている。

 それ故、万が一とも言える逆転が起きない様に備える。

 そう告げれば、グラモン辺境伯は頭を下げた。


 「感謝致します」


 「頭を上げて下さい。防衛戦に関する指揮権はグラモン卿に一任します。私を使い潰す様な扱いをして下さっても構いません」


 マナの言葉にグラモン辺境伯は耳を疑ってしまった。


 「よろしいのですか?」


 「私は戦に関しては門外漢で何も解らぬ小娘です。ならば、素人が指揮を執るよりは貴方の様な歴戦の勇士が指揮を執る方が兵達の士気にも良い」


 謙虚にグラモン辺境伯の指揮下に入り、祖国防衛の為に戦う事を自ら選んだマナにグラモン辺境伯は跪いて告げる。


 「重ね重ね感謝致します。マナ様」


 最敬礼とも言えるグラモン辺境伯の行いを尻目に涼子はエレオノーレに尋ねる。


 「貴女はどうする?」


 「モラの件が停まってる以上、私は待つ事しか出来ん。貴様の面倒は何時、片付くんだ?」


 痛い指摘に涼子は頭を悩ませながら答える。


 「其処なのよね。私としては面倒はさっさと片付けたいんだけどさ、敵の動きが解らない以上は私もどうする事が出来ないのよ」


 「私が出来る事はあるか?」


 エレオノーレから助太刀の意思を見せられると、涼子は意外そうな顔をして問う。


 「あら?助けてくれるの?」


 「勘違いするな。貴様の面倒が片付かなければ、私の念願が叶わない。だから、さっさと片付けさせたいだけだ」


 「アンタってつくづく、良い女よね」


 「ふん!心の籠もっとらん御世辞は辞めろ」


 「いや、本当に良い奴だなぁって想ってるのよ。御世辞とか抜きに」


 それは涼子の本心からの言葉であった。

 奇妙に想えるだろう。

 だが、心臓をえぐり出して首をねじ切ってやりたい相手だからと言って、好意が沸かない訳じゃない。

 そんな涼子の本心にエレオノーレは告げる。


 「私はただ、あの時からのケリ(決着)を付けたいだけだ」


 永年の闘争に終止符を打ちたい。

 そう拘るエレオノーレに涼子は告げる。


 「全てが片付いたら望み通りにしてやる。後、私があの人(愛する夫)と過ごしてる間、手を出して来なかった事も感謝するわ」


 そう告げると、涼子はマナとエレオノーレに「後は任せても良いかしら?」と問う。


 「問題ありません。問題の勇者達は排除出来たから後は私達の仕事です」


 マナがそう答えると、エレオノーレも答える。


 「私はこの戦争を眺める事にする。さっさと貴様の面倒を始末してこい」


 2人から許しが出れば、涼子は「ありがとう」と言い残して幕舎を後にすれば、家路に付くのであった。




マナちゃんはサラッとやってる砲撃であるが、実際の所はSEEDのレクイエムなみに非常識な攻撃方法だったりする


通常、魔弾は曲射は不可能なのがこの世界の常識であるのだが…

高度な術式を組み上げ、その上で魔力と魔法自体の精密なコントロールが出来れば実現する砲撃術式でもある


その為、幸いと言うべきなのか?

それとも皮肉と言うべきなのか?

この世界の戦争がWW1以降の地獄絵図になってない理由でもあったりする


リリカルなのはシリーズだと当たり前の様にやってっけどな!!←


ファンタジーな異世界で砲兵隊のガチ砲撃&曳火射撃を喰らうなんて誰も夢にも思わねぇと想うんだわよ。

てーか、普通は無いと断言したくなると思うよ?



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