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現代に帰還した"元"邪悪な魔女は平穏に暮らしたいけど、駄目そうなので周到に準備して立ち回りながら無双します  作者: 忘八


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Mora BREAKOUT 前編

教会の権威と司法制度にちょいと中指を突き立ててやるのが楽しみ


とある魔女の言葉より抜粋


 その日の深夜は月の無い新月。

 その上、天空が分厚い雨雲によって覆い尽くされた事で大地と海は完全なる闇に包まれると共に強烈に降り注ぐ雨を浴びていた。

 真っ暗闇の強雨の中、3人の悪党は大荷物を抱えながら海の中を静かに泳いで進んで居た。

 ドライスーツに身を包む3人の悪党は目的の島まで泳ぐと、その場でリブレス式の酸素ボンベを海中に投棄。

 その後、3人の内の1人が大荷物を背負って目の前に(そび)える崖をフリークライミングで登り始める。

 雨に打たれながら断崖絶壁をゆっくりながらも確実な足取りで登り、登頂した1人の悪党は周囲を見廻して警戒。

 巡回パトロールする守備兵の姿が無い事を確認すると、静かに直ぐ近くの森の中へと駆けていく。

 そうして、森の中へ消えた1人の悪党。

 否、正樹は大荷物とも言えるドライバッグを静かに地面に置くと、身に纏ったドライスーツを脱ぎ始めた。

 ドライスーツを脱いで上下共に黒の戦闘服姿になれば、ドライバッグから顔を隠す為のバラクラバを取り出して被ってから暗視ゴーグル付きのFASTヘルメットを被った。

 それから、各種装具が取り付けられたプレートキャリアとガンベルトを纏い、その上から雨避けと体型隠しの為のポンチョを纏っていく。

 そうして各種装具を身に纏い終えれば、ドライバッグからサプレッサーが取り付けられたショートバレル仕様のM4A1アサルトカービンと、弾頭先端のプローブが縮められて収納されてるパンツァーファウスト3 IT600。

 そして、束ねられたロープを取り出していく。

 作戦遂行の為の装備を済ませた正樹は暗視ゴーグルを嵌めて闇の中での視界を確保すると、M4A1に40発仕様のPMAGを叩き込んでチャージングハンドルを引いて来た道を戻っていく。

 崖から一番近い所にある大木まで戻ると、再び周囲を警戒。

 安全である事を確認すれば、大木の幹に用意していたロープを縛着し始めた。

 1分も掛からずに大木にロープを縛着すると、そのロープを自分が登って来た崖の下へと投げた。

 海まで投げ込まれたロープが垂れ下がると、波打ち際の海上で待機していた2人の悪党は1人ずつ順番にロープを伝って崖を登っていく。

 その間、崖の上でM4A1を手にしゃがむ正樹は雨に打たれながら周辺警戒に当たっていた。

 警戒している間に1人目が崖を登り終えた。

 涼子だ。

 涼子が大荷物とも言えるドライバッグと共に森の中へ消えると、2人目。

 エレオノーレがロープを伝って崖を登り始めた。

 数分後。

 涼子とエレオノーレが崖を登り終えて森の中へ消えると、M4A1を手に周囲を警戒していた正樹は大木の幹に縛着していたロープをナイフで切って海に捨ててから殿を務める様にその後を追った。

 秘密裏に島への上陸を果たした3人は闇に覆い尽くされた森の中へ身を潜めると、正樹が周辺警戒している間に涼子とエレオノーレは自分達が抱えていたドライバッグを開け、全身を包むドライスーツを脱いでいく。

 ドライスーツを脱いで黒の戦闘服姿を露わにした後。

 ドライバッグから取り出したバラクラバで頭をスッポリと覆い隠してから暗視ゴーグル付きのFASTヘルメットを被り、大きく膨らんだ弾嚢等が取り付けられた前後に防弾プレートが収められたプレートキャリアを纏った。

 最後にポンチョを身に纏って全身を覆い隠した後。

 涼子とエレオノーレは自分の使う銃器……ショートバレルのM4A1にM203と呼ばれるグレネードランチャーを取り付けた物と、陸上自衛隊も使用しているFN MINIMIの米軍モデルであるM249に弾を込めていく。

 程なくして弾込めが終わると、3人は正樹を先頭に闇世の中を静かに駆けていく。

 月の無い夜の闇と勢い良く降り注ぐ強い雨に紛れ、素早く、静かに監獄の本舎たる城を取り囲む城壁まで移動した3人は雨で泥濘(ぬかる)む地面に伏せた。


 「始めろ」

 

 正樹から作戦発動の号令が静かに告げられると、雨音を突き破らんばかりの轟音が島の至る所で轟くと共に目の前で強固な城壁が粉砕されてポッカリと大きな入口が出来上がった。

 轟音が収まったと同時。

 3人は即座に立ち上がると、ポッカリと空いた入口へと駆け込んでいく。

 本舎である城では蜂の巣を蹴飛ばした騒ぎが起きてる中。

 3人は気にする事無く駆け続け、城の後方へと急行。

 城の後方に敵と遭遇する事無く到着すれば、先程の轟音の際に粉砕されてポッカリと空いた壁が見えて来た。

 3人はポッカリと空いた穴の脇に立つと、先頭に立ってサプレッサー付きのM4A1を携える正樹が腰に巻いたガンベルトに取り付けられたパウチからM67破片手榴弾を手に取った。

 正樹は躊躇う事無くM67破片手榴弾のピンを抜き、穴の向こうへと放り込む。

 投げ込んでから数秒後。

 耳を(つんざ)く爆音と共に粉塵が勢い良く外へと噴き出せば、正樹は穴の中から城内に突入。

 中に居た未だ息のある(生きてる)守備兵の頭をくぐもった銃声と共に穿てば、正樹はM249を持ったエレオノーレとM203付きのM4A1を携えた涼子と共に前進していく。

 先程の轟音。

 もとい、涼子によるドローンアタックとも言える空爆によって混乱する城内を躊躇う事無く突き進む正樹は敵である守備兵達を片っ端から射殺していく。

 淡々と引金が引かれる度。

 くぐもった銃声と共に混乱する守備兵の頭が次々に穿たれ、死んでいく。

 銃声の度に1人。

 また1人と頭を撃たれ、成す術も無く死んでいく。

 そうして、エントランスフロアで敵を射殺しながら迷う事無く突き進んでいく内に地下へ降りる階段が見えて来た。

 M249を持ったエレオノーレとM203付きのM4A1を持った涼子が後方の警戒を始めると、同時。

 正樹は2個目のM67破片手榴弾を取り出すと、ピンを抜いて階段の奥へと投げ込む。

 数秒後に爆発が起きると共に粉塵が噴き上がると、正樹はM4A1を構えた状態で階段を下っていく。

 ジメジメとした湿気とカビの臭いが満ちた地下へ降りると、4つの死体が転がっていた。

 それらは正樹が降りる前に投げ込んだM67破片手榴弾が効果を発揮し、役目を果たした証左と言えた。

 そんな4つの死体がキチンと死んでる事を確認後、前に数歩歩んで通路でしゃがんだ正樹はM4A1を構えて前方を警戒しながら大声で告げる。


 「来い!!」


 その声の後。

 2人分の駆け下りる足音が響いた。

 程無くして、涼子とエレオノーレがやって来れば、正樹は自分の左隣にエレオノーレを立たせると、再び前進する。

 涼子が後方警戒する中、正樹とエレオノーレは前方を2つの双眸で警戒しながら前進していく。

 暗い通路を前進していると、前から4人の守備兵がやって来るのが見えた。と、同時に正樹は素早く引金を引いていた。

 くぐもった銃声と共に先頭を進む1人目の眉間が射抜かれると、正樹は間髪入れずに2発目を放った。

 そうして2人目がドサッと倒れると、正樹は更に2発撃って残った2人を射殺。

 4人の守備兵は、ホンの一瞬の間に死んだ。即死だ。

 そんな正樹の素早い殺しの技に対し、エレオノーレは感心の声を漏らしてしまう。


 「やはり速いな。瞬きする間も無く皆殺しか……その上、正確だ」


 エレオノーレの言葉に続く様に涼子も感心の声を挙げた。


 「まるでジョン・ウィックね」


 此処まで来る間。

 目の当たりにし続けた正樹の射撃はとても素早く、実に正確であった。

 まるで人を射殺する為だけに造られた機械。

 または涼子の口から出たジョン・"ババヤガ"・ウィック様に……

 そんなエレオノーレと涼子の言葉に正樹は歩みを進めながら、吐き捨てる様に斬り捨てる。

 

 「無駄口を叩くな」


 穏やかで暢気な軽口を叩く普段の正樹は居なかった。

 隣に立つのは激しい戦闘を潜り抜け続けて来た歴戦の猛者にして、真剣に作戦に臨む厳格な指揮官としての正樹と言えた。

 そんな正樹に対して「すまない」と、エレオノーレが謝罪すると、正樹は何も答える事無く突き進んでいく。

 遭遇した守備兵達を殺しながら突き進んでいく内に問題の強固な鉄扉が見えて来た。


 「グリー!ガナー!後方警戒!」


 己の左右に立つ涼子とエレオノーレに正樹が指示を下すと、2人は後ろを向いてカビと湿気臭う石畳の床に伏せて銃口と共に後方警戒し始める。

 涼子とエレオノーレが後方警戒している間。

 正樹は手にしていたパンツァーファウスト3 IT600の弾頭先端のプローブをシッカリと完全に伸ばすと、右肩に乗せて構え始めた。

 それから、直ぐに備え付けのスコープを覗き込んでレティクルを鉄扉と壁の継ぎ目近くに合わせて照準を合わせ様とすると、涼子の声が響いた。


 「後方良し!」


 涼子の言葉に正樹はバラクラバの中で笑みを零すと、安全装置を解除して引金を引いた。

 耳を劈く爆音と共に口径110ミリのタンデムHEATの対戦車ロケット弾が放たれると、鉄扉と壁の継ぎ目近くへ吸い込まれる様にして命中。

 激しい爆発と共に粉塵が巻き上がった。

 正樹は役目を終えたばかりのパンツァーファウスト3 IT600を前に投げ捨てると、粉塵立ち込める鉄扉へと歩みを進める。

 硝煙が鼻孔を突き刺す鉄扉の前に立つと、壁の継ぎ目付近に見事な大孔がポッカリと空いてるのが見えた。


 流石は対戦車ロケット弾。

 均質圧延装甲程度なら余裕でブチ抜いてくれる。


 正樹の放ったパンツァーファウスト3 IT600は見事に任務を完遂した。

 鉄扉本体に大孔を開けたばかりか、鉄扉と壁の継ぎ目内で繋がる太い金属製のロックピンすらも見事にブチ抜いて役立たずに変えてくれた。

 関門とも言える鉄扉を身も蓋も無い方法で突破した正樹が口元に笑みを浮かべると、涼子の大声が響き渡る。


 「敵襲!!」


 大声と共にエレオノーレが二脚で据えて構えるM249から断続的に銃声が響くと、正樹は踵を返して涼子達へと合流する為に駆け出して行く。

 直ぐに合流した正樹の視線の先では甲冑等に身を包んで武器を携え、隊伍を組んで突撃して来る守備兵達の姿があった。

 守備兵達は涼子とエレオノーレから放たれた複数の5.56ミリNATOを浴びせられると、次々にバタバタと倒れていく。

 だが、倒れた守備兵達の後続は断固として引き下がる気配を見せなかった。

 守備兵達の死を恐れぬ士気の高さに感服しながらも正樹は彼等の敵指揮官として、涼子に命ずる。


 「グリー。グレネードブチ込め」


 「了解」


 涼子から返事が来ると、正樹はM67破片手榴弾を腰のパウチから取り出そうと手を伸ばし始めた。

 正樹がM67破片手榴弾を用意している間。

 涼子は右手で40連PMAGを握ると、M203グレネードランチャーの引金近くにある安全装置を解除し、引金に指を添えると共に引金を引いた。

 軽やかな砲声と共に40ミリ榴弾が放たれると、放物線を描いて飛んでいく。

 それから程無くして守備兵の隊伍に命中すれば、爆発と共に守備兵の隊伍を薙ぎ倒した。

 涼子が1発の40ミリ榴弾で守備兵の隊伍を粉砕する事に成功させると、正樹はピンを抜いたばかりのM67破片手榴弾を投げ付ける。

 数秒後。

 2発目の爆発が起これば、粉砕されたばかりの守備兵の隊伍へさらなる追い討ちが掛けられた。

 その後。

 エレオノーレのM249による制圧射撃と正樹の的確な銃撃によって、隊伍は殲滅される結果に終わった。

 正樹はM4A1の弾倉を慣れた手付きで手早く詰め替えながら2人に告げる。


 「俺とグリーは扉へ前進する。ガナーはそのまま敵を警戒。敵確認後は直ぐに制圧射撃して連中を押さえ込め」


 「ガナー、了解」


 M249の上部に取り付けられたダットサイト越しに警戒するエレオノーレから返事が来れば、正樹は涼子と共に扉へ向かって駆け出して行く。

 数秒後。

 役目を果たせなくなった鉄扉の前に到着すると、正樹はエレオノーレの援護を指示。

 自身は鉄扉を開ける為、鉄扉の取っ手を掴んで引っ張り始めた。

 正樹が鉄扉を僅かに開けようとしている間。

 涼子の援護の下、立ち上がったエレオノーレがM249を手に駆け出して行く。

 程無くしてエレオノーレが合流すれば、鉄扉の脇に立った正樹はエレオノーレに鉄扉を開ける様に命じ、涼子には後方警戒を継続させた。


 「ガナー、扉を開けろ。グリーは伏せて後方警戒を継続」


 エレオノーレが扉を引っ張って大きく開けた瞬間。

 開いた出入り口から多数の魔法弾が通り過ぎて行った。


 「やっぱ備えてたか」


 だが、正樹は驚く事無くM67破片手榴弾を2つ手に取り、1個ずつピンを抜いて扉の向こうへと放り込んでいく。

 2発の爆発が起きて粉塵が噴き出すと、正樹は躍り出る様に鉄扉の向こうへと突入。

 残存する敵の守備兵達を素早く的確に射殺し、その場を制圧した。

 その後。

 エレオノーレと涼子と合流すると、正樹はエレオノーレと共に横に並んで前進。

 遭遇する敵の守備兵達に対し、エレオノーレと共に5.56ミリNATOを叩き込みながら確保対象の居る房へと突き進んでいく。

 並み居る敵を火力のゴリ押しで粉砕しながら前進し続け、最終的には確保対象であるモラの居る房に辿り着いた。

 正樹はエレオノーレからM249とパンツァーファウスト3 IT600。

 涼子からもパンツァーファウスト3 IT600を受け取ると、自身が使ってたサプレッサー付きのM4A1をエレオノーレに渡した。


 「一応、自衛用に持ってた方が安心出来るだろ?」


 「助かる」


 パンツァーファウスト3 IT600を背負い、M249を首からスリングベルトで提げた正樹は涼子とエレオノーレに確保対象であるモラの事を任せると、2発のクレイモア地雷を携えて来た道を戻り始めるのであった。




対戦車ロケット弾

特に第二次大戦後の奴は第二次大戦時のパンツァーファウストやらパンツァーシュレック、バズーカやらと比べたら滅茶苦茶キモいレベルで進化してるのよね


作中に用いたパンツァーファウスト3のIT600の場合、リアクティブアーマーをブチ抜いた後に厚さ900ミリの均質圧延装甲もブチ抜ける威力持ってたりする

なので、若い時代に造られた金属扉も容易くブチ抜けると言う感じ

あ…魔法対策はしてても、魔法を一切用いない科学的なアプローチつうかモンロー効果に対する対策はこの時代では無理って言う理由も追加で←


正樹達の用いてるメインアームに関しては…

文中にどんぐらいゴテゴテとさせてるか?書こうと思ったけど割愛したので此処に記しておく


正樹のM4A1

銃身は11.5インチのショート

Eotechのホロサイト

PEQ15レーザーユニットとフラッシュライト

フォアグリップ

ロングサイズのサプレッサー

MAGPULのストック


エレオノーレのM249

ダットサイト

伸縮式のストックに交換

二脚はそのまんま

弾倉は通常の奴より軽い200発入る奴


涼子のM4A1は

11.5インチのショートバレル

マズルブレーキ

M203

MAGPULのストック

Eotechのホロサイト

フラッシュライト

PEQ15


正樹と涼子のM4A1の弾倉は共通で40連仕様のMAGPULの奴を使ってる

装具類に関しては書ききれないので割愛させて貰う


感想とか評価とかブクマ貰えると嬉しいので下さい(厚かましいお願い

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