カピパラくんが、ひつじさんに出会うまで(お話を書くカピパラくん編)④
双極性障害と診断されてからも、カピパラくんはお話を書き続けました。もちろん、以前のようにガンガンハイペースに書くことはできません。少しだけでも、ちょっとだけでも、とにかくお話に触れていたい。それはカピパラくんの、最後の悪あがきだったのかもしれません。…ですが、カピパラくんにとってお話を書くという行為は、人生そのものです。自分の人生を、手を抜いて生きるなんてこと、当時のカピパラくんにはできませんでした。
「…なんにも、書けない…」
診断を受けてから、しばらくはゆっくりマイペースでお話を書いていたカピパラくんでしたが、結局お話にのめりこんでしまい、ついにはそうからのうつ転で、一気にどん底へと落ちてしまったのです。
「…このままじゃ、死んじゃうな…」
それはどっちの意味だったのでしょうか? ですが、カピパラくんが選んだのは、自らの死ではなく、物書きとしての『死』でした。お話を書くという行為を手放し、平穏な日常を欲した。その決断が正しかったかどうかは、今この原稿を書いているカピパラくんですらわかりません。でも、これだけは言えます。きっとそうやって平穏な日常を欲したからこそ、ひつじさんと出会えたんだと…。




