カピパラくんが、ひつじさんに出会うまで(お話を書くカピパラくん編)③
日常を犠牲にしながらも、カピパラくんはなんとかお話を書き続けていました。しかしそれも、ついに限界をむかえます。
「…お仕事、辞める…」
何度目かの退職のあと、カピパラくんはぐったりと疲れ果ててしまいました。お話も書けなくなり、それに引きずられてなにもできなくなってしまう…。まさにこれはうつの症状でした。
「…病院に行かなくちゃ…」
カピパラくんは、心療内科へ行くことにしました。これまでもうつの症状は何度も経験したことがあります。きっと今回もうつ病だと診断されるでしょう。そしてカピパラくんは、うつが治る病気だということも知っていました。お薬を飲んで、しっかりと療養すれば、また前みたいにお話を書くことができる…。しかし診断名は、予想外のものでした。
「双極性障害…」
カピパラくんは、大学時代に心理学を学んでいました。そのときに双極性障害については学んだことはありましたが、それでも、実際に宣告されると驚いてしまいます。いったいどんな病気なのでしょうか?
「うつとは違うんだ。うつとは違って…寛解することが、ほとんどない」
治らないわけではないのですが、双極性障害は再発率がものすごく高い病気のようです。そして何より、お話を書くという行為自体が、そう状態を呼び起こしてしまうと知って、カピパラくんはがく然としました。
「どうしよう…。ぼくからお話を取ったら、あとはもうただのドブネズミだよ…」
カピパラくん最大のピンチです。このピンチに、カピパラくんが取った行動とは…。




