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第十一章 イーファンの宿場へ 3.メイとニア

 メイとニアの二人は、「止まり木亭」に部屋を取った後、町の散策を楽しんでいた。あわよくばボディガードをしてもらおうかとシュウイに声をかけたのだが、疲れているので休むと言って部屋に引き上げてしまった。(もっと)も、疲れた理由が凄く納得のできるものだったので、その事に不満を抱いている(わけ)ではない。


 二人はあれこれと話しながら露店の並ぶ通りを歩いていた。時折品物を冷やかしながら。



「む~、やっぱり防具は住民(NPC)製の方がまだ品質がいいか~」

「生産スキル持ちのプレイヤーも頑張ってるけど、こればっかりはね」

「βテストのプレイヤーでも、まだ効果付きの武器や防具は作れないのかぁ」

「まぁ、しばらくはトンの町を中心に活動するんだし、そんなに高い品質は必要ないでしょ」

「でも! どんな場面で運命の子(モフモフ)に出会うか判らないんだから、できる限りの準備はしておかなくちゃ!」

「それは解るんだけど……無い物ねだりをしても仕方がないでしょ?」

「む~」



 そんな他愛ない話をしながら、二人は時折目に付いたものを買っていく。



「テイムするモンスターはもう決めたの?」

「ん~……ウサギさん(ホーンドラビット)にするか、オオカミさん(プレーリーウルフ)にするか、迷ってる」

「テイムしやすいのはホーンドラビットだけど、プレーリーウルフの戦闘力は魅力的だものねぇ……」

「ニアちゃんはどうするの?」

「そうねぇ……今のところ召喚候補リストに載っているのは、ホーンドラビット、プレーリーウルフ、スライム、トラップスパイダー、マーチングアント、ファイアリザードといったところかな」

「虫は駄目!」

「うん、私も虫はパスかな」


 現状、一番魅力的なのはプレーリーウルフなんだけど、大抵群れてるしなぁ……。メイにしてもテイムできるかどうか、微妙なところよねぇ……。



 モンスターをテイムするためには、闘って自分の強さを示すのが一般的な方法――というか、現時点で知られている(・・・・・・・・・・)唯一の方法――である。召喚の場合もこれは同じで、一回は闘って自分の力量を示さないと、召喚の成功率が著しく低くなると言われている(・・・・・・)。群れを形成しているプレーリーウルフを自分たちだけで(くだ)す事ができるのか、ニアは課題の困難さに頭を痛めていた。

 

 しかし、そんなニアの悩みをよそに、メイは一つの提案をしてきた。



「良い事考えた! シュウイ君に手伝ってもらうのはどうかな!?」



・・・・・・・・



 タイミングが合わなかったのか、夕食の時にも二人がシュウイに会う事はなかった。



「お願いするのは明日になりそうね。シュウイ君が引き受けてくれればいいけど」

「ん! シュウイ君強そうだから、きっとオオカミさんも一捻り!」

「チャラい冒険者を捕まえた時の動き、まるで見えなかったものねぇ……」



 シュウイが手伝ってくれたら、プレーリーウルフをテイムする事も不可能ではないかもしれない。現時点で従魔を獲得している従魔術師(テイマー)召喚術師(サモナー)は恐らく少数。まして戦闘能力の高い従魔を持っているプレイヤーはほとんどいない筈だ。プレーリーウルフを使役する事ができたら、自分たちが使役職のトッププレイヤーになれるかもしれない。


 ニアの期待と希望は次第に膨らんでいった。



----------


《シュウイのスキル/アーツ一覧》


レベル:種族レベル3


スキル:【しゃっくり Lv1】【地味 Lv3】【迷子 Lv0】【腹話術 Lv2+】【解体 Lv5】【落とし物 Lv6】【べとべとさん Lv2】【虫の知らせ Lv2】【嗅覚強化 Lv1+】【気配察知 Lv1+】【土転び Lv1】【お座り Lv0】【掏摸(すり) Lv0】【イカサマ破り Lv0】【反復横跳び Lv0】【日曜大工 Lv0】【(つう)() Lv1】【腋臭(わきが) Lv1】【デュエット Lv5】【般若心経(はんにゃしんぎょう) LvMax】


アーツ:【従魔術(仮免許)】【召喚術(仮免許)】


ユニークスキル:【スキルコレクター Lv4】


称号:『神に見込まれし者』


従魔:シル(従魔術)

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― 新着の感想 ―
[気になる点] 今、気がついたのですが、種族レベルとは何なのですか。
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