表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
東京の空の下で  作者: 早瀬 薫
85/113

第九話 4

 次の日、僕は昼休みに昼ご飯を食べに自宅に帰ろうと階段を上っていたら、外に遊びに出ていた三バカ息子たちも昼ご飯を食べに家にちょうど帰ってきていたらしく、僕のすぐ前を階段を仲良く上っていくので、玄関の前で追いついて後ろから驚かせてやろうと僕も必死で彼らを追いかけたのに、彼らのほうが余程元気で、すたこらと僕を引き離して駆け上り、玄関扉を開け一気に家の中になだれ込んだ。


 その後、必死で僕も玄関に飛び込んだが、家の中にすでに誰かがいて、爾が「あ、お父ちゃん、もう帰ってたんだね!」と言って、僕が一昨日着ていたシャツと同じシャツを着た、僕とよく似た背中の僕ではない男性に飛びついていた。僕は呆然とした。爾の父親って僕じゃなかったっけ? おい、こら! お前のお父ちゃんはこっちだぞ!


 しかし、さすがに爾に飛びつかれた男性もびっくりしたようで、「わっ!」と叫んで振り返っていた。けれども、彼は、すぐに嬉しそうな顔をして爾を抱え上げ、輝と黎と僕の姿を見つけるともっと笑顔になった。そして、なんとその男性は僕に「お帰りなさい。店長、シャツをありがとうございます!」と言った。なんのことはない、僕のシャツを着た王さんがそこに立っていた。


 僕は、王さんが着ているシャツをまじまじと眺めた。王さんは僕が一昨日まで着ていた僕のお気に入りのシャツを着ていた。僕はその事実にものすごくがっくりした。確かに少しくたびれてはいたが、一番気に入っていたシャツだったのに……。佐都子の仕業であることには間違いない。


 そんなことを悶々と考えていたら、光を背負った佐都子が澪と一緒に台所から出てきて、「お待たせ~」と言って、昼ご飯を運んで来た。僕の大好きなカレーうどんだった。カレーうどんを見ていたら、がっくりしていた気持ちがすぐに吹き飛んでしまったが……。「王さんもどうぞ」と食卓を囲んでみんなと一緒にお昼ご飯を食べた。


評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ