表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
東京の空の下で  作者: 早瀬 薫
43/113

第五話 2

 うちのシフトはどうなっているかというと、午前七時から午後四時までが一人、午前十一時から午後八時が一人、午後十時から朝の八時まで途中休憩を挟みながら一晩中かけての店内の掃除とメンテナンスに一人が常駐していて、昼飯時は四人体制、夕飯時は三人体制にして、夕飯後から午前零時までは二人体制になるように、みんなの出勤できる時間を調整してやり繰りしていた。


 ということで、朝昼の勤務は、美津子おばちゃん、香苗さん、真知子さん、あと大学生の花園さん、武智さん、藤田さん、山崎さん、夜の勤務は水元君、玲子さん、李君、劉君、周さん、深夜のメンテナンスは王さんで回していた。


 人が入れ代わり立ち代わりで働いているので、毎日同じ人と一緒に働くわけではないから、みんなの意思疎通を図るために、店の事務所には「連絡ノート」という多人数で読み書きが自由にできる交換日記みたいなものを置いていた。店長の僕は、そのノートを読めば、みんなの様子がよく分かって重宝していた。クレームが来たときは、必ず書き込む様にしてもらってはいるのだが、店の業務に関しても、こんな不都合があるとか、こんなところが良かったとかも書いてくれるので、非常に助かる。

 また、美津子おばちゃんや香苗さんなど、長年勤めてくれている人が、新人を褒める言葉を書いてくれたりするのも非常にありがたかった。人間、褒められればやる気が出るものである。僕は、一応、オーナーではあるけれど、会社というのは一人でなんとかできるというものではなく、みんなで助け合って成り立っているのだということを度々痛感していた。



 ところで、新店舗の予定地だが、やはり駅前が集客しやすいということで、五カ所くらいを候補にいろいろ検討していた。しかし、新店舗を開くにあたって、一つだけどうしても越えねばならない関門が迫って来ていた。一年に一回本社が行っている全店舗検査だった。その検査に合格しないと新しい店舗を開くどころか、今の店舗も営業停止になってしまう恐れがあった。とにかく、この検査はオーナーの僕にとっても従業員にとっても、一年に一回の空恐ろしい行事なのである。


 例年ならばその検査に備えて、僕が率先してみんなを指導していたのだが、水元君が次の新店舗の店長候補ということで、今回の検査の対策を彼に任せることにしようと思っていた。僕がその旨を水元君に伝えると、彼も緊張しながらも「はい、分かりました!」と元気よく引き受けてくれたのだった。


評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ