第四話 8
その日から、僕は暇があると黎と一緒に鈴木のおじいちゃんを捜した。神社やお寺、公園などお年寄りが行きそうなところで思いつくところはすべて捜した。だけどやっぱりおじいちゃんはどこにもいなかった。
「黎さぁ、鈴木のおじいちゃんって、亡くなったうちのおじいちゃんに似てるだろ」
「うん」
「だから、黎は鈴木のおじいちゃんが好きなんだよな」
「うん」
「どっか面白いんだよな」
「うん。お母ちゃんと似てる」
「はぁ? 鈴木のおじいちゃんが?」
「うちのおじいちゃんとお母ちゃん。だから、鈴木のおじいちゃんもお母ちゃんに似てると言えば、似てる」
「そういうことか……」
「うん」
「あのとき、おじいちゃんと何を話してたの?」
「パジャマを着てた日?」
「うん」
「おじいちゃん、映画を見に行きたいけど、今どこで何をやってるのか調べたいと言ってた」
「それでコンビニに行ったの?」
「うん。電池も買わないといけないし、電気屋さんも本屋さんも遠かったから、どうしようかなと思ったんだけど、コンビニだったら両方あるなと思ったんだよ」
「えらいじゃん」
僕がそう褒めると黎はすごく照れた。
「おじいちゃん、どこに行ったんだろう……」
「早く見つかるといいな」
「うん」
そんな話をしながら、そうやって僕は黎と鈴木のおじいちゃんを捜した。前のようにうちのお店にまた来てくれるのじゃないかと思ってずっと待っていた。それなのに、やっぱりおじいちゃんが現れることはなかった。




