表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
東京の空の下で  作者: 早瀬 薫
40/113

第四話 8

 その日から、僕は暇があると黎と一緒に鈴木のおじいちゃんを捜した。神社やお寺、公園などお年寄りが行きそうなところで思いつくところはすべて捜した。だけどやっぱりおじいちゃんはどこにもいなかった。


「黎さぁ、鈴木のおじいちゃんって、亡くなったうちのおじいちゃんに似てるだろ」

「うん」

「だから、黎は鈴木のおじいちゃんが好きなんだよな」

「うん」

「どっか面白いんだよな」

「うん。お母ちゃんと似てる」

「はぁ? 鈴木のおじいちゃんが?」

「うちのおじいちゃんとお母ちゃん。だから、鈴木のおじいちゃんもお母ちゃんに似てると言えば、似てる」

「そういうことか……」

「うん」

「あのとき、おじいちゃんと何を話してたの?」

「パジャマを着てた日?」

「うん」

「おじいちゃん、映画を見に行きたいけど、今どこで何をやってるのか調べたいと言ってた」

「それでコンビニに行ったの?」

「うん。電池も買わないといけないし、電気屋さんも本屋さんも遠かったから、どうしようかなと思ったんだけど、コンビニだったら両方あるなと思ったんだよ」

「えらいじゃん」

 僕がそう褒めると黎はすごく照れた。

「おじいちゃん、どこに行ったんだろう……」

「早く見つかるといいな」

「うん」

 そんな話をしながら、そうやって僕は黎と鈴木のおじいちゃんを捜した。前のようにうちのお店にまた来てくれるのじゃないかと思ってずっと待っていた。それなのに、やっぱりおじいちゃんが現れることはなかった。


評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ