第2話 「初配信、そして“バグドロップ”」
第2話です。
読んでいただきありがとうございます!
ついにユウトがダンジョン配信を開始します。
そして少しずつ明らかになる「ドロップ率∞」という謎のスキル。
普通の探索者では絶対にあり得ないドロップが続きますが、
果たしてこれは偶然なのか、それとも――。
今回は配信がバズるきっかけの回でもあります。
楽しんでいただけたら嬉しいです!
「よし……やるか」
朝。
俺――神代ユウトはスマホの配信ボタンを前に深呼吸した。
ダンジョン配信。
それは今、日本で最も人気のコンテンツ。
探索者がダンジョンを攻略しながらモンスターを倒し、レアドロップを狙う。
そしてそれをリアルタイムで配信する。
トップ配信者は
年収数億とも言われている。
だが俺は――
底辺探索者。
ランクF。
装備は中古。
スキルもゴミ。
そんな俺が配信しても誰も見ない。
だが昨日――
俺はとんでもないスキルを手に入れた。
ステータスを開く。
⸻
神代ユウト
探索者ランク:F
スキル
ドロップ率∞(バグ)
説明
・モンスター討伐時、必ずドロップする
・レアドロップ確率100%
・ドロップ上限なし
⸻
……意味わからん。
正直まだ信じてない。
だが。
もしこれが本当なら――
人生が変わる。
俺は配信を開始した。
⸻
「えー……テスト配信です」
コメント:0
視聴者:1
「多分誰もいないと思いますが」
コメント
「いるぞ」
「音聞こえてる」
「Fラン探索者で草」
視聴者3人。
少なすぎる。
だがいい。
今日は検証だ。
俺が向かうのは――
東京Dランクダンジョン
『多摩第一迷宮』
初心者用ダンジョン。
ゴブリンが出る程度。
俺でもなんとかなる。
⸻
ダンジョン入口。
巨大な石のゲート。
異世界と繋がる裂け目。
そこをくぐると――
空気が変わる。
湿った匂い。
薄暗い洞窟。
そして。
ガサッ。
「いた」
ゴブリン。
緑色の小鬼。
初心者の定番モンスター。
コメント
「弱そう」
「普通のゴブリン」
「Fランでも勝てるやつ」
俺は剣を構える。
中古の鉄剣。
正直、弱い。
だが。
ゴブリンはもっと弱い。
「はっ!」
ザシュッ!!
一撃。
ゴブリンは倒れた。
その瞬間。
⸻
ポンッ
⸻
地面に光が落ちた。
コメント
「ドロップ」
「まあ普通」
「ゴブリン牙かな」
俺もそう思った。
だが。
落ちたのは――
赤い宝石。
俺は固まった。
「……え?」
コメント
「???」
「なんだそれ」
「まさか」
俺は鑑定アプリを起動した。
⸻
ゴブリンコア(高純度)
レア度:A
市場価格
120万円
⸻
「……」
コメント欄
「は?」
「嘘だろ」
「ゴブリンからAランク?」
「バグ」
「配信ネタだろ」
俺も同じ気持ちだ。
だが。
本物だ。
俺は震えた。
(マジかよ……)
だが――
ここからが
本当のバグだった。
⸻
さらに進む。
ゴブリンが3体。
コメント
「さすがに普通だろ」
「たまたま」
「一回だけ」
俺は剣を構える。
そして。
戦闘。
ザシュッ!!
ズバッ!!
ガンッ!!
3体討伐。
その瞬間。
⸻
ポン
ポン
ポン
ポン
ポン
ポン
⸻
コメント
「???」
「ちょっと待て」
「落ちすぎ」
地面に
6個のドロップ。
俺も固まった。
拾う。
⸻
ゴブリンコアA
ゴブリンコアA
ゴブリンコアA
魔石B
魔石B
スキル結晶
⸻
コメント欄
「は????」
「おかしい」
「ドロップ6個?」
「確率どうなってる」
俺の心臓がバクバクする。
(これ……)
(やばい)
スキル結晶を確認。
⸻
スキル結晶
『身体強化Lv1』
⸻
コメント
「え」
「スキル出た」
「低確率のやつ」
「神引き」
俺はゆっくり呟いた。
「これ……毎回出るのか?」
コメント
「まさか」
「ないない」
「チート」
だが。
その予想は――
すぐ現実になる。
⸻
奥へ進む。
ゴブリン。
スライム。
コウモリ。
討伐。
討伐。
討伐。
そして。
全部落ちる。
コメント欄
「待て」
「毎回ドロップ」
「おかしい」
「しかもレア多すぎ」
気づけば。
バッグがパンパン。
市場価格――
500万超え。
配信開始から
20分。
コメント
「なんだこの配信」
「神回」
「伸びるぞこれ」
そして。
視聴者数。
⸻
3 → 20 → 80 → 300
⸻
「え?」
コメント
「おすすめ来た」
「TikTokから来た」
「ドロップおかしいやつ?」
「検証して」
そして。
次のモンスターが現れた。
大きな影。
ゴブリンより二回り大きい。
コメント
「ボス」
「ゴブリンリーダー」
「Fランにはきつい」
ゴブリンリーダー。
Dランクモンスター。
普通なら逃げる。
だが。
俺は笑った。
(倒せば……)
(絶対ドロップする)
剣を握る。
「行くぞ」
ゴブリンリーダーが吠えた。
戦闘開始。
そして。
この討伐が――
俺の人生を
完全に変えることになる。
第2話を読んでいただきありがとうございました!
ついにユウトの配信で
あり得ないドロップ連発が始まりました。
まだ本人も完全に理解していませんが、
このスキルは今後とんでもない展開を引き起こしていきます。
次回は
・配信が拡散
・登録者爆増
・初のファン登場
・そしてユウトが初めて自分のスキルのヤバさを実感
といった展開になります。
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