表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
『俺だけドロップ率∞のバグスキル持ちだった ~底辺探索者のダンジョン配信が、いつの間にか世界最強チャンネルになっていた~』  作者: やまご


この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

1/11

第1話「底辺探索者、配信を始める」

この作品を読んでいただきありがとうございます。


この物語は

ダンジョン × 配信 × バグスキルの現代ファンタジーです。


底辺探索者の主人公が、

ダンジョン配信をきっかけに成り上がっていく物語になります。


もし面白いと思っていただけたら

ブックマークや評価をいただけると嬉しいです。


それでは本編をどうぞ。

 スマホの画面に表示された残高を見て、俺は深いため息をついた。


「……マジで終わってる」


 銀行残高。


2,380円。


 家賃の支払いまで、あと一週間。


 どう考えても詰んでいる。


 俺、天城ユウは十九歳。

 職業――探索者。


 世間では夢の職業と言われている。


 十年前、世界中に突然ダンジョンが出現した。


 地下深くへ続く迷宮。

 そこにはモンスターがいて、魔石があり、そして地上では手に入らない貴重な素材が眠っている。


 探索者はそれを持ち帰ることで金を稼ぐ。


 トップ探索者の年収は数億円。

 スポンサー契約、テレビ出演、企業案件。


 まさにスター職業。


 ――ただし、それは上位ランクの話だ。


「Eランク探索者には関係ないけどな……」


 俺の探索者ランクはE。


 最底辺。


 ステータスは平均以下。

 剣の腕も普通。

 魔法は使えない。


 ダンジョンでの仕事は基本、雑魚モンスター狩りだ。


 スライム。

 ゴブリン。

 コボルト。


 倒して手に入る魔石は一個1000円前後。


 普通のバイトより危険なのに、収入は圧倒的に低い。


 それでも探索者を続けている理由は一つ。


 ――他にできる仕事がない。


「今日も潜るしかないか……」


 俺は安物の剣を腰に差し、第一ダンジョンの入口へ向かった。


 ここは新人探索者がよく使うダンジョンだ。


 危険度は低い。

 モンスターも弱い。


 その代わり、ドロップもショボい。


 だから人気はない。


 だが俺にはちょうどいい場所だった。


 入口ゲートをくぐると、すぐに地下通路が始まる。


 岩肌の壁。

 天井から垂れる鍾乳石。

 薄暗い通路。


 ダンジョンの空気は独特だ。

 湿っていて、少し鉄の匂いがする。


「……よし」


 俺はスマホを取り出した。


 配信アプリを開く。


 最近、探索者の間で流行っているのがダンジョン配信だ。


 探索の様子を配信して広告収入を得る。


 人気探索者はこれだけで月数百万稼ぐらしい。


 もちろん俺はそんな人気者じゃない。


 チャンネル登録者。


0人。


 それでも――やらないよりはマシだ。


 タイトルを入力する。


『底辺探索者、初ダンジョン配信』


 ……我ながら悲しいタイトルだ。


 だが事実なので仕方ない。


 配信開始ボタンを押す。


 画面に表示される視聴者数。


0


 うん。知ってた。


「えー……こんにちは。探索者の天城ユウです」


 誰も見ていない配信で挨拶する。


 地味に虚しい。


 まあいい。


 今日は魔石を集めるのが目的だ。


 俺は通路を歩き始めた。


 しばらく進むと、ぷるんと音がした。


 前方に現れたのはスライム。


 透明な体を持つ、最弱モンスターだ。


「よし、今日の一匹目」


 剣を構える。


 スライムはゆっくりこちらへ跳ねてくる。


 タイミングを合わせて剣を振る。


 ザシュ。


 スライムはあっさり倒れた。


 いつも通りだ。


 問題はここから。


 モンスターを倒すと、たまにドロップが落ちる。


 魔石か素材。


 俺は地面を見た。


「……あれ?」


 そこに落ちていたのは――


虹色の結晶。


「え?」


 思わず声が出た。


 スライムのドロップでこんなもの見たことがない。


 拾い上げる。


 スマホの鑑定アプリを起動。


 表示された文字を見て、俺は完全に固まった。



《神晶石》


レアリティ:伝説級


市場価値:

約5000万円



「…………」


 数秒、脳が停止した。


「は?」


 今、5000万って書いてあったか?


 いやいや、そんなわけない。


 スライムだぞ?


 最弱モンスターだぞ?


 その時、スマホが振動した。


 配信コメントが流れている。


 視聴者数を見る。


0 → 7


 増えている。


コメント


「今の何?」


「虹ドロップ?」


「スライムから神晶石??」


「チートか?」


 俺も聞きたい。


 なんでスライムから伝説級素材が出るんだ。


「えー……俺も状況がわかりません」


 正直に言った。


 すると奥の通路から音がした。


 ぷるん。


 もう一匹スライムが出てきた。


 まあ、スライムなら問題ない。


 俺は剣を振る。


 ザシュ。


 倒した。


 そして落ちたドロップを見て――


 俺は完全に言葉を失った。


 また虹色。


 拾う。


 鑑定。



《神晶石》


市場価値

約5000万円



コメント


「?????」


「待て」


「また出た」


「確率どうなってんの」


 俺の視聴者数が一気に増える。


7 → 18 → 32


「え……ちょっと待って」


 配信タイトル。


底辺探索者。


 そのはずなのに。


 俺の前には、今


1億円分のドロップ


が転がっている。


 そしてその時だった。


 奥の通路から、金色の影が現れる。


 普通のスライムより大きい。


 体が黄金色に輝いている。


 コメント欄が爆発した。


「金スラ」


「レアモンスター!」


「確率0.01%」


「マジか」


 俺は思わず呟いた。


「え……なんで?」


 第一ダンジョンで金スライムなんて聞いたことがない。


 だが、もう逃げるわけにはいかない。


 配信は続いている。


 俺は剣を構えた。


 その瞬間、頭の奥に奇妙な感覚が走る。


 世界の流れが、ほんの少しだけ変わるような感覚。


 そして、なぜか確信した。


 ――倒せる。


 俺は走った。


 剣を振る。


 黄金の体が弾ける。


 次の瞬間。


 地面に落ちたドロップは――


 虹色どころではなかった。


 まばゆい光を放つ宝石だった。


 コメント欄。


「は?」


「おい」


「この配信やばい」


 視聴者数が跳ね上がる。


32 → 120 → 450


 俺はまだ知らない。


 自分のスキルが


ドロップ率そのものを操作する能力


だということを。


 そしてこの配信が、やがて


世界一危険なダンジョンチャンネル


になることも。

第1話を読んでいただきありがとうございます。


この作品は


・ダンジョン配信

・成り上がり

・バグスキル


をテーマにした物語です。


次回は


「登録者100人の奇跡」


配信が少しずつ拡散し始めます。


もし面白いと思っていただけたら

ブックマークや感想をいただけると嬉しいです。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ