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赤塵のサンダーバード -機兵戦記-  作者: 星羽昴
第二章

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第41話 再び、白い天井

「……っいた!」


 虚ろな意識が、全身の激痛で現実に引き戻された。


「サクヤ!」


「サクヤちゃん!」


 佐野クリステア軍医と整備班の山根エリカ軍曹の声だった。


「……良かった」


 御堂の手を握っているエリカ軍曹は半泣きで、目覚めたことを喜んでいる。当の御堂は、何がどうなっているのか、全くわからない。

 必死に記憶をまさぐってみる。



 フラッグ戦の最中、イルドラ軍のペルセウスは実剣で襲ってきた。ロケット砲で背中を撃たれてた入鹿機を庇いなら戦っていたはずだ。

(あれからどうなったの?)

 倒れた入鹿機……必死に呼びかけても、入鹿は応答しなかった。

 入鹿機が御堂機の左脚を抱え込んだような気がする。そして、胸部装甲が開いて、コクピットから入鹿が飛び降りる。

(玲、無事だったんだ)

 入鹿の無事に安堵し・・・だが、入鹿機の装甲の隙間から白煙が上がり、次の瞬間、目の前が真っ白になった。

 そこで記憶が途切れている。



「ねえ!玲は?」


 身体を起こそうとして、激痛が背中に走る。背中だけではない、腰に、脚に、肩に、全身が軋みをあげるように痛む。


「……っう」


 起き上がれずに、御堂はベッドに身体を沈めた。見覚えのある天井だった。そう言えば、どうしてクリステア軍医がいるんだろう?ルージュピーク演習場への遠征部隊には、クリステア軍医は参加していなかったはずなのに。


「ここ……前哨基地?」


 エリカ軍曹が頷いた。いつの間にか前哨基地に還ってきていたらしい。


「ねえ、玲は? 合同演習は?」


 御堂の問いかけに、エリカ軍曹は目を伏せてしまった。


「ルージュピーク演習場で、第2戦団はイルドラ軍とナーガオウ州軍を撃破したそうよ。第1戦団の一部も参戦して、ナーガオウ州議会を制圧したわ」


 代わりにクリステア軍医が教えてくれた。

(……そっか)

 結局、みんなを巻き込んだ戦闘になったのかと寂しくなった。

(でも、玲は無事だったんだよね)

 今はそれだけでも良かった。



 フラッグ戦の途中で負傷……全身の打撲と頭を強打して、意識が戻らなかったとエリカ軍曹に言われた。その間に前哨基地へ運ばれたらしい。

(あたし、どうして負傷したんだっけ?)

 強烈な光……真っ白……それしか思い出せない。



 それから数日、御堂は病室から出ることを禁じられた。

 病室は常に外から施錠されて、クリステア軍医が出入りするときだけ鍵が開けられるらしい。扉の開閉時に、病室の前には立つ警備兵が見える。

 しかも、その警備兵は武器を携帯している。

(一体、どうしちゃったんだろう?)

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