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赤塵のサンダーバード -機兵戦記-  作者: 星羽昴
第二章

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第24話 ホットココア?

「明日のフラッグ戦はどうしましょうか?」


 友好を図る行事イベントの最中、怨嗟の言葉を吐き出して気まずそうな興田大尉を察して、若手の技師は話題をすり替えようとした。

 合同演習の3日目は、変則的なフラッグ戦が行われることになっている。帝国近衛軍、イルドラ公国軍、ナーガオウ州軍の3陣営がそれぞれ2機の重甲機兵で各陣営の旗を奪い合う。

 積極的に攻撃に出て、他の2陣営を攻めるか?

 上手に隠れて、他の2陣営が潰し合いを待つか?

 12キロメートル四方の領域の何処どこかに、各陣営が自軍の旗を立てる。制限時間内に敵陣営の重甲機兵と模擬戦闘をしながら旗を奪取するのだが、3陣営が牽制しながら探索と戦闘をするため単純とは言えない。


「潰し合うのを待つにしても、隠れる場所は?」


「ナーガオウ州軍のホームだろ?連中の方が上手に隠れるぞ」


 フラッグ戦に備えてルージュピーク演習場の見取り図を広げていると、いつの間にか食堂にいた他の兵士達も集まってきた。


「勝ちたいのもわかるが、怪我をしたら馬鹿馬鹿しいぞ」


「イルドラ軍は性質たちが悪い。何をしてくるかわからん」


 年配の兵士達からは忠告と受け取れるアドバイスが飛ぶ。ここでもイルドラ公国に対する心証は良くない。


「玲は、どうしたいの?」


 御堂が問いかけた時に、入鹿はようやく焼魚定食を食べ終えた。入鹿は食べるのが遅い。量が同じでも、他人の倍くらい時間がかかってしまう。


「はいはい。ママが飲み物、持ってきてあげるねー」


 御堂はワザとらしい笑顔を作って、入鹿が普段から選んでいるホットココアを持ってきた。マザコンをネタにして揶揄からかう御堂に対して、入鹿は反抗もせずホットココアを受け取る。


「作戦なんて要りません。目立つ場所に旗を立てて、ジークフリード二機で敵を待ち受けるだけで十分です」


「え?」


 こう言う時には、小姑みたいに口煩くちうるさく指図するだろうと思っていた御堂は、少し拍子抜けした。


「ゲームで使う重甲機兵は二機しかありません。それが守備役ディフェンサー攻撃役アタッカーで分担するのなら、相手にするのは『イルドラ軍のペルセウス』と『ナーガオウ州軍のジークフリード』の攻撃役アタッカー2機だけです。御堂准尉なら、同時に二機を相手にしても容易に打ち負かせるでしょう?」


「まあ……自信あるわよ?」


攻撃役アタッカーを潰してから、陣地を探して守備役ディフェンサーも潰せばいいんです。攻撃に来てもらう方が時間を有効に使えますから、目立つ場所に旗を立てましょう」


 集まっていた面々も、入鹿の提案には少なからず驚いたようだ。

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