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赤塵のサンダーバード -機兵戦記-  作者: 星羽昴
第七章

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124/158

第124話 これで、四つ!

 第2戦団は、第三陣までの6機の重甲機兵を州議事堂へ集結させていた。更に、間もなく第四陣で2機の機体も到着する。



 12:25。

 第3戦団南部方面軍の空中移送機エアブースターが州都の上空へ侵入する。ガルーダ部隊のように、ロケット砲で狙撃されるのを警戒して6000メートル離れた地点に着陸した。地上に降りた重甲機兵は、州都の幹線道路を使って州議事堂へ移動を開始した。



 第3戦団の空中移送機エアブースターを察知した月夜見は、11番機のバックパックから「戦闘モードへの移行」を指示する信号弾を打ち上げた。


GV3X(サンダーバード)、戦闘モードへ移行します」


 信号弾に応じて青柳の声がCユニットに届く。Cユニットの照明が明るくなり、重く低い駆動音が甲高いジェット音へ変わる。


「南部方面軍第二陣の重甲機兵は6機です。複座型GV3型が2機、単座型GV4型が4機と思われます。GV3X(サンダーバード)はGV3型機体を優先的に対処して下さい」


「了解!」


 青柳の指示に応じる御堂。多分、この声も青柳には届いていないだろと思いながら。



 州議事堂の西側幹線道に3機の重甲機兵が姿を見せた。同じタイミングで東側幹線道路にも3機の重甲機兵が現れていたが、御堂は眼前の3機しか意識しなかった。

 3機の敵機は、GV3型機の後衛に2機のGV4がライフル型の粒子ビーム砲を装備していた。後衛のGV4が粒子ビーム砲を乱射して、前衛のGV3が剣で打ち込んでくるつもりだろう。

(また、第一陣の連中と同じ戦い方する気?)

 州都の市民を盾にして戦ってる張本人は、第3戦団じゃないか?

 そう感じながら、御堂はGV3X(サンダーバード)に腰の打刀を抜かせた。

 GV3との間合いを計りながら、GV3X(サンダーバード)は3歩ほど前進する。後衛のGV4による粒子ビームの乱射が始まるが、御堂はそれを無視した。

(一分一秒でも早く、敵機を葬る!)

 右足を引き、両手を添えた打刀を脇から後方へ引いて水平に構える。

 後衛のGV4が粒子ビーム砲を乱射するが、GV3X(サンダーバード)はGV3に集中して動かなくなる。GV3X(サンダーバード)を外したビームがオフィス街の高層ビルを直撃していた。


GV3X(サンダーバード)が、市民に配慮しない!』


 そう判断したGV3が、後衛の機体に対して作戦変更の指示を出す素振りを見せる。

(貰った!!)

 GV3X(サンダーバード)の脚部と腰の推進機関スラスター、そしてバックパックの主推進機関(バーニア)が発光して、GV3との距離を一気に詰めた。

 刹那の隙をつき、GV3を間合いに捉える。同時に主推進機関(バーニア)を停止、左脚を腰部の旋回に合わせて大きく踏み出した。打刀の切っ先が横一文字に、GV3を斬り裂いた。


「これで、四つ!」

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