表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
赤塵のサンダーバード -機兵戦記-  作者: 星羽昴
第七章

この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

113/159

第113話 サンダーバード覚醒

 白兵戦部隊と2番機を移送する空中移送機エアブースターが、戦艦『朱雀』の左舷デッキを飛び立った。同時に『胡蝶』からも11番機を移送する空中移送機エアブースターが飛び立っている。



 戦艦『朱雀』中央デッキ、GV3X(サンダーバード)のコクピット。

 御堂はCユニットの操縦席に身体を沈めた。青柳から指示があるまで、御堂にはやることはない。

 コクピットを保護する装甲板が閉鎖され、計器やモニターの設置された操縦盤が定位置まで迫ってくる。計器に灯の入らないコクピットの閉塞感、その暗闇の中で待つ時間は異様に長く感じる。


「Sユニット同調完了。Cユニット、接続して下さい」


 青柳の声がCユニットへ響いた。いつもの語尾が間延びする、ちょっと間の抜けた口調ではなかった。声は確かに青柳のものだが、抑揚のない機械音声のように聞こえる口調だった。

 操縦席からのびるアタッチメントを、パイロットスーツの腋下えきか部へ接続する。接続完了のグリーンランプを確認し、青柳に応答を返す。


「Cユニット接続OK」


「了解。機体の運動制御をCユニットへ委譲します」


 青柳の声と共に、Cユニットの計器に一斉に灯が入り、周囲が明るくなる。

 ブーン⋯⋯

 脳が軽く揺さぶられるような疑似的な音が響いた後、まるで身体が二重にかさなるような感覚。

 この、もう一つの身体が重甲機兵のそれである。

 重甲機兵の右腕を顔の前に持ち上げる。正面の主モニターにGV3X(サンダーバード)の右腕が持ち上がるのが見える。

 右拳を開いて閉じる。GV3X(サンダーバード)の右の拳が開いて閉じた。


「神経同調、OK!」


 御堂の神経とGV3X(サンダーバード)は同調している。


ZCF(ズィーフ)機構の臨界確認。各部アクチュエータへの電流増加」


面頬めんぼお、下げます」


 重甲機兵の頭部を保護する兜から、顔正面を保護する装甲を引き下げた。重甲機兵の素顔が鉄の仮面に覆われる。


 ゴオォォォォォォ


 重苦しい轟音と共に、デッキ天蓋が後方へスライドしてゆく。天蓋がなくなり、GV3X(サンダーバード)は蒼天の下に晒された。

 直射日光を吸収してZCF(ズィーフ)機構が出力を上げる。GV3X(サンダーバード)がゆっくりと台座から立ち上がった。


GV3X(サンダーバード)、覚醒します!」


 白い装甲板の隙間から、光粒子が流れ出て光の帯となる。面頬の奥の右の人工眼球が輝いた。



「左腕アタッチメントに凧型盾カイトシールドを装着して下さい。ただし、この装備は防御を目的にするより、ロケット砲のカートリッジを格納するのが主目的です。防御力は当てにしないで下さい」


 機械音声のような青柳の声で、説明がなされた。


「わかってますって!」


 GV3X(サンダーバード)は、左腕に凧型盾カイトシールドを、右手にロケット砲を持って中央デッキに立つ。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ