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【30】色仕掛け

有希を連れて家を出た明義。これ以上問題が出ることを彼は嫌がった。しかし有希は二人のハルカに拉致されてしまう。卑怯な方法で明義を戻そうとするハルカたち。明義はどういう決断を下すのか。

「おっす、明義さん元気」

とある休日のお昼に啓子が訪ねて来た。

とりあえず部屋に上げ、珈琲を飲んでもらった。今更家庭を戻せとか言われても不可能だ。気持ちが離れると言うのはこういうことなんだろう。

「私たちが強くなり過ぎて、最近の敵はつまんないんだよね」

世間話だったので頷くだけにした。


「違った。私もうすぐ高等部に上がるんだよね。明義さんと同じく」

一つ上の啓子はだけはそうなる。だからどうしたってんだ。

「明義さんに正式に交際を申し込みます。はい、これラブレター」

もう諦めたと思っていたので意外だった。しかし有希が目の前に居るんだぞ。

「私は二番目とか要らない。一番になれなかったらすぐ身を引くから」

あからさまな有希への対抗心だった。有希の手が震えているのがわかった。


啓子が帰ったあと、有希の肩を抱いてベッドに寝かし付けた。この子は弱くて泣き虫で、我慢強いが今は弱ってしまっていた。

有希が起きた後、気晴らしに城の基地へ二人で向かった。ここでやることと言えば洗濯なので、汚れた服はすべて洗濯機に放り込んだ。下着も有希の分以外はそこに放り込んだ。

「あの、どれが誰の下着か全員分わかるんですか」

有希の質問に親指を立てた。

以前、スーツの色に統一してくれと言ったので、有希のは青系か白だった。それを丁寧に手で洗っていると有希の顔が赤くなった。


有希のだけ周りから見えない様に他の洗濯物で隠した。

「あの、ありがとうございます。下着だけじゃ足りないでしょうから今夜は...」

有希の言葉に頷いた。

あと四年我慢とかあり得なかった。一緒に住んでいれば見たくなるし触りたくもなる。その先だって我慢し切れるもんじゃない。俺はもう覚悟を決めていた。


「あ、出たみたいです。ここで飲み物でも飲んで待っていてください」

出撃する有希に手を振った。白いスーツがエロ可愛かった。


スカイツリーの傍に敵は現れた。パンダのぬいぐるみのような魔物で、可愛いからみんななかなか手を出せなかった。

ピンク・プレアデスだけは颯爽と敵と間合いを詰め、拳と身体を赤く発光させ攻撃を繰り出した。つま先も赤く光っていたので強化されてるのは明らかだった。

「これで終わりだよ」

ピンク得意のハイキックが炸裂し、パンダはぼろぼろになって飛んでいった。


「まだ!中身が出て来たよ」

レッド・ペガススの言葉で後ろを振り返ると、熊のようなぬいぐるみが現れた。

また攻撃を開始したピンクだったが、今度の敵は俊敏だった。諦めてみんなに合流すると、ブルー・オリオンに出撃を促した。

「正妻として愛を一身に受けてるから楽勝っしょ」

戦闘中に色恋の話をされたポルックス・イエローは不快だった。

それでもブルーは一直線に敵との間合いを詰めて行き、コスモ・ソードを放った。熊もボロボロになり大きく飛ばされた。


熊の皮が剝がれると真っ黒なスライムっぽい魔物が現れた。強敵と認め最強のレッド・ペガススが立ち塞がった。

基地で戦闘を見ていた俺は、レッドのその美しさに息を飲んだ。だが所詮は元カノだ、今はただの憧れに過ぎないと言い聞かせた。

レッドが威嚇の光線を仕掛けると、信じられない速さで敵は動いて避けた。長距離ビームの三人は、こういう敵にはやや弱かった。再度コスモ・ソードを繰り出すブルー、この技も破壊力があるので連続使用はあまり出来ない。

もう一人再攻撃を仕掛けたピンク、彼女の攻撃は大技でない分連続して繰り出せた。


速い敵に食らいつき打撃を与えるピンク、敵が弱ったところでイエローのレールガンを要請した。それは見事に黒い敵に命中し、今度は爆散した。


画面に向かって投げキッスをするピンク、嫌がらせに近いが嬉しかった。

「またややこしいことになってるのか、明義。ほどほどにしとけよ」

もちろんだった。今は有希だけに気を遣いたかった。

「お待たせして申し訳ございません。敵の本体までは貫けませんでした」

そう言う有希の頭を撫で、よくやったと労った。


「あのう、元の家に顔を出す気はありませんか」

申し訳無さそうに言う有希に、「また誰が一番とか私がお荷物とかそういう争いをするのか?不毛だからもうやめよう」


その夜、有希の姿が部屋になかった。


魔界の家に走って向かいながら、有希が今行動を起こす意味がわからなかった。

家に着くと首輪に繋がれ後ろ手錠で下着姿の有希がいて、その両側に二人がいた。

「茶番はいいから有希を返せ!帰るぞ」

「そうではなく本当に攫われたんです...」


戻って来ないと有希を返さないと言う遙、変身していて本気のようだった。

とにかく可哀想過ぎるから首輪を外すよう伝え...

有希がエロ可愛いのでちゃんと言うことができなかった。それに両隣にいたハルカたちも下着とTシャツ姿になった。しかもブラをしていない。

頭の中がぐらぐらしてきたが、黙って帰ろうとすると、二人は俺に土下座をして今までのことを謝罪した。

無言で首輪の紐を引っ張り有希と三階に上がっていくと、小さな足音で有希も付いてきた。背徳感が一層増してエッチな気持ちが高まった。


「これは色仕掛けだな。恐ろしい」

部屋には首輪を付けた下着姿の有希、部屋を出るとブラ無しTシャツの遙と春香。

座っている有希をちらちらと見ていたが、我慢できなくなりブラをたくし上げた。

「ごめん有希!出来心だ」

走って一階に逃げたが、そこにも裸同然のハルカたちがいた。目のやり場に困るどころの話しでは無かった。わざと二人がぶつかってくるので理性は崩壊してた。

有希だけを連れて逃げようとしたが、一階を固められてるので不可能だった。


「参りました。だから服を着てください」

服はまだ着てくれず、その代わりに誓約書を書かされた。

『内田遙、山根春香、染谷有希の三人と末永く一緒に暮らすことを約束します』

かつてした約束、それを果たせという内容だ。


相変わらずハルカたちの姿には慣れなかったが、珈琲を飲んで気持ちを落ち着けた。首輪をした有希にはオレンジジュースを与えた。

「遙、足枷はないのか?」

そういうと彼女はすぐに持ってきてくれた。春香が手際よく有希にそれをハメた。

「あの、明義さん、私は悪いことしてないんですが」

有希に目隠しを掛けながら、小さな声で許せと言った。


「それでだ、俺が戻ると仮定して、また悩んだり出て行こうとしたり同じことなんじゃないのか?その未来が見えたから俺は有希だけを連れて出たんだが」

しばらく三人は無言だったが、春香が代表して口を開いた。

「血縁がある私が一番の問題でした。もう実家には帰らない」

春香は毅然とした顔でそう答えた。

「私ももう悩まない。有希ちゃん、春香ちゃんと一緒にずっとここにいるよ」

問題児の遙もそう答えた。


考える時間が欲しいと言って、有希の紐を引っ張って自室に向かった。

「俺はお前と二人暮らしが良かった。また苦しむ日々は嫌だ」

「それより手錠と足枷と首輪をどうにかして欲しいんですが」

有希の要望に応えて外してあげた。そして箪笥にきちんと仕舞った。

「私もそうです。ですが遙から始まったこの生活を崩すのも嫌でした」

二回目の遙の落下は意図的だった。そこから始まった生活だからそれはわかる。だがその遙が一番厄介なんだ、いつも心の内を隠して苦しむからだ。


有希を自室に返し、しばらく小窓を開けながら思索した。三人の内一人を選べと誠二は言った。そして遙と春香は捨てろと。有希と二人での二回の生活は順調そのものだった。だからこの元さやは失敗だ、また問題が起こるに決まっている。書面にしても意味はない、正式な婚姻届けさえほぼ意味はなかったのだから。


「有希起きてるか?風呂に行こう」

背中を流してくれると言うのでありがたくお願いした。

「そういえば二人暮らしの時はなかったですね、一緒のお風呂」

これが一番の問題でもあった。遙に操を立ててそういうことは避けていたのだ。

「なんでだろうな。もう有希が好きなのに今でも遙を一番気にしてる」

「そういうことですよ。遙さんを好きな気持ちを大事にしてください」

湯船にもぐってはいと答えた。


翌日、春香は素早くワンルームアパートの契約を解除し、遙は少ない荷物を空輸してこちらに移していた。有希もそれを手伝った。


カトラとトマトを久しぶりに二人で一緒に見に行った。カトラを抱いてトマトを頭に乗せた有希はほんとうに可愛かった。これを見れただけで戻った甲斐があった。家に二人がいる間は、ほとんどべったり二人で過ごしたので、ハルカたちに付け入る隙はあまりなかった。

「お二人を許してあげるお気持ちはないのですか」

有希が心配して聞いてきたが、許してはいるが楽観はしていないと答えた。


有希と遙の婚姻届けは有効だ。春香については役所に未提出だった。ただそれが全て受理されたとしてもただの紙切れだ。いつでも反故に出来るし幸せを約束するものではない。

「お兄ちゃん、これ出しに行こう」

妹に言われ、背に乗って市役所に行った。魔法少女の姿だったので、春香は握手攻めにあったがきちんと挨拶をしていた。

「後悔しないか春香、別にこんなもの無くてもいいんだぞ」

受理された控えを嬉しそうに眺めていたので、黙って春香を見つめた。


二人の部屋に繋がれた通路を通って遙の部屋に行った。

「春香もいたのか。まあ特に用事があって来たのではないからいいか」

春香はまだあの婚姻届けを持っていた。禁断の兄妹のそれを。

「明義さん、こちらでしたか」

有希が猫みたいに四つん這いで歩いてきた。

「久しぶりにみんなが揃ったね。何して遊ぼうか」

遙は以前と変わらないようだった。俺は有希を膝の上に乗せて部屋を見渡した。


パズルをすると聞いて、有希を膝に乗せてその作業を手伝った。異常にこういう作業が得意なので、有希に指示をして次々と繋げていった。

「明義はこういうの得意なんだね。あと有希ちゃんが大好きだね」

そう遙が言ったので、有希と場所を交代してあげた。

遙を膝に乗せて違うパズルを始めると、俺は強く遙を抱きしめてしまった。なかなか上手く行かない彼女との関係を呪った。


こういうことをすると有希と春香の目を気にする。そんな日常が嫌だった。

しばらくすると遙は春香に場所を譲った。

「ちょっと重い」

そう言うと腕を思いっきり引っ搔かれた。だがその痛み心地良かった。


「いっぱいスキンシップが取れたのでもう寝るよ」

有希の手を引いて自室に戻った。

「あの、遙さんが良かったんじゃ」

「有希もそういうこと言って俺を縛るの?一緒にいたいから連れてきたんだが嫌だったか?というかもうそういう詮索はやめてくれ」

そういうと彼女は下着姿になって俺のベッドに入った。目が猫みたいなので上目遣いで見られるととても可愛い。

「遙は情熱の人なんだよ。理想に燃えてそれを遂行しようと邁進する。俺みたいな凡人には似合わない、そういう女の子」

そう言えば約束。さっきから有希はスウェットを引っ張って主張していた。


「本当は幼い有希を抱くのはまだ抵抗がある。だけどもう夫婦だもんな」

彼女の下着を剥ぎ取り上に跨った。

小さめな胸が可愛いのでやさしく撫でて揉んだ。息遣いが荒くなり彼女の準備ができるのを待ってをアレを挿れ、有希と一つになった。少しでも動かすとちょっと彼女は震えたので、しばらく抱き合った後で彼女がリラックスするのを待って腰を動かした。

「気持ちいいか」

胸の先端をこりこりしながら有希に聞くと小さく頷いた。

俺の方も有希に興奮してもう限界が近かった。腰を動かす速度を少しずつ上げて行き、彼女が絶頂になるタイミングで欲望を吐き出した。上手くできたと思う。




『また元に戻ったんだって?どうせ無理だから私のところにおいで ~啓子~』


『次また問題が起こったらそうする。ありがとう  ~明義~』


有希は言われれば付いてくる。だけど基本的には三人同居派だ。二人で過ごすことに固執して、ここには滅多に来ない啓子に賛成なんだ。











家に戻った明義と有希。身体を重ね有希との愛を確認する。それとは別に宣戦布告してきた啓子。彼女は2番目とか要らないと明義に迫る

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