【21】神殿の謎
神殿の謎の一部が解け、明義と遙の夢の実現が見えて来た。しかし問題は山積していた。
魔法少女たちの争いは収まったが、洞窟の中の神殿という魔界の謎が発見された。ここには我々以外人間は住んでいない。だがかつて人の手で建築物が作られていた。魔物との接点はまったくわからない。だが繋がりはあるかも知れなかった。
「啓子ちゃんは三年生だけどちゃんと進級できるよね」
遙が軽い気持ちで聞くと彼女は青ざめていた。
春香以外の魔法少女全員勉強が深刻な状況に陥っていたので、俊による学習指導を始めることにした。俺は受験を頑張るのでパスした。
「明義、ほとんどお前の彼女なのに押し付けてくれたな。この貸しは高くつくぞ」
そう言われたので真琴は俺が見ようかと言ったら山嵐を掛けられた。
俊は生徒会長を引退しわりと自由だった。同じ大学を目指しているとは言え成績も上だった。なので任せた訳だが、家では当然俺が勉強を見てやるのだ。
学校が終わると塾、家に帰ったら予習と復習。まったく暇なんてなかった。部屋に女の子たちが来ても相手をする時間は少なくなっていた。
「明義は本当にがり勉だね」
遙に言われたが、勉強なんてほとんど暗記なので当たり前だと答えた。
それでも息抜きのため彼女たちとデートもしていた。ほぼ魔界内だったが。
「遙その亀は飼わないぞ」
池で見つけた亀に興味津々だったので釘を刺した。
頭にペット魔物を乗せるのがブームなのか、外出先にもほぼ連れて来ていた。この魔物は成長せず同じ大きさだったのでほぼ無害認定されていた。俺にも懐いていて、手に乗せても落ち着いていた。懐いていたのに名前がなかったので、トマトと名付けた。
池を超え暗い森があったのでそこで休憩することにした。遙とふれあいがほとんどなくなっていたので、手を握ることから始めた。彼女が膝枕をしてくれるというので、喜んで膝を借りた。森の中では現実世界とは違う鳴き声の鳥の声がした。
「明義は最近勉強ばかりだけど、欲求不満になってない?」
遙に聞かれもちろんなってると答えた。
遙は辺りを見回すと誰もいないのでTシャツを脱いだ。彼女の小さな胸が嬉しくてブラの上から何度も触れた。
「これ以上は勉強に差し支えるからいいよね」
血涙を流しながらはいと答えた。
「遙、あっちの川にも行ってみないか。滝もあって風情がある」
遙の背に乗って移動した。有希の時と違い胸は掴まなかった。
「滝つぼ気持ちいいね。明義もおいでよ」
Tシャツがずぶ濡れの遙がいるのに行かないはずがなかった。滝壺はわりと深く、足が届かない場所があった。遙は泳ぎが上手くすいすい進んでいた。
「欲求がまだ不満してるので、ブラ取ってもいいですか?」
遙が頷いたのでTシャツの下のブラを外した。Tシャツに二つのポッチが見えとてもエッチだった。後ろから抱きしめ胸の先端に触れた。彼女が気持ち良さそうだったので胸をゆっくり時間を掛けて揉んだ。
「やっちゃおうか、明義」
欲望と責任と言う言葉がぐるぐる脳を回っていた。そして奇跡的に理性が打ち勝ち、未来が見えてきたらと言って断った。
家に帰ると冷静になり、彼女の誘いを断ったことを悔いた。遙は傷ついただろう。だけど仕方がないことなんだと自分を納得させた。
「明義、夜食作ったよ」
有希ではなく遙だったので驚いたが、感謝して食べた。遙が俺のベッドで横になったので、昼間の謝罪をして今後のとんでも展望を話した。
「ここにずっと住まないか。そうすれば現実世界の常識は無視できる。三人と一緒に住んでも文句を言う人はいない」
「イイネそれ!じゃあ今日から好きなことできるよ」
遙がパジャマを脱ごうとしたので慌てて止めた。まだだよ遙、春香と有希の意見を聞いてからだ。ついでに俊にも相談してみたい。遙は不満ながら納得してくれた。
「お前は魔界で一生暮らすのか?こっちの世界に未練はないのか」
「概ねない。遙たちとの未来が最優先だ」
それならいいだろうという俊のお墨付きをもらえた。
「なら受験もやめていいんじゃないか?」
そう言われ戸惑った。頑張ってきたことを放棄するのは辛かった。
魔界で暮すことを望みながらも勉強は続けた。魔界と現実社会どちらにもフレキシブルに対応できた方がより安全だと思ったからだ。
「お母さんたちと縁を切るってこと」
春香の言葉にそうではなく、都合のいいところだけ魔界のルールを適用していと答えた。春香は悩んでいた。当たり前のことだ。
有希は概ね賛成だが、受験は続けてくださいと言った。ここまで頑張ってきたことを無駄にするのはもったいないのと、母との約束だからと答えた。
久々に魔女の小屋に行ったら婆さんがいた。少女はしっくりこないので元の姿にしたのだという。カメレオンみたいな人だと思った。
「お聞きしたいんですが、洞窟の奥の神殿について何か知ってますか」
そう聞くと、あれは婆さんよりも先に存在していてわからないと言う。魔界の賢人に聞いてわからなかったのでがっかりした。
「ここはかつて人間が支配、もしくは住んでいたが何らかの理由で追い出されたのかも知れない」そういう仮説を立てた。
だとしたらここに住む我々も追い出されるのかもと不安がよぎった。
「あり得るが、あの魔界は魔法少女たちのものでもある。結論を急ぐな」
俊の言葉に従い、あの神殿をもっと研究することにした。
「それはそうとまた出たな」
魔法少女たちは素早く駆け付けたが、敵はどうみても魔の樹だった。
「ピンク・プレアデス、何か悪さした?」
そう春香が聞くと、もう手出しはしてないと言う。
「魔界の樹が現実世界で増殖したら危険だよ。だからやっつけよう」
遙の言葉でみんな一斉に戦闘配置に着いた。
『レールガン!』一撃で倒せる技をいきなりポルックス・イエローが繰り出したが、なんと敵はそれを避けた。
「木のくせに動けるとか生意気ですね」
有希がそう言うと、近距離まで迫ったパープル・スターがリアルラヴを放った。これは当たって効いたがそれでも敵は逃げた。
「こっちだとけっこう動けるんだね。なら周囲ごとなぎ倒すよ」
遙が紅い翼の準備をした。
「遙、けっこうです。ここまで弱ってればコスモソードで突き刺します」
そう言って有希が特攻すると、相打ち覚悟でその攻撃を受けながら、魔の樹は彼女を捉え幹に取り込もうとした。
『限界暴走!』有希が焔を纏い敵を焼いてゆく。力尽きた敵はそのまま焦げて消滅した。有希は暴走を自身の力で止め、仲間の元に飛んだ。
「有希ちゃん、危ないから次からは任せて」
春香がホッとしながらそう言った。
「強くはなった。だが攻撃としては危なかったんじゃないか」
「敵の情報がないからやむを得ないんじゃないかな」
俺と俊で意見がわかれた。
「有希、洞窟の神殿に行こう」
意図はわからないが彼女は俺に従った。
「これだ、古代文字っぽいやつ」
その文字に手を触れるとたくさんの魔物が壁に映し出された。そしてそれの情報が詳細に記されていて、弱点や危険な点が細かく記されていた。かつて人は魔物と戦っていたが、魔法少女がいない世界ではここから去るしかなかった。そう考えて良い気がした。
これで神殿のすべてがわかったとは思わない。だけど記されていた魔物には我々が戦ったものも含まれていて、情報はかなり正確だった。
「魔物の情報をかなり得た。これで危険を減らすことができるんじゃないかな」
みんなはこれを真剣に見ていた。有希が撮ったスマホの写真だ。
「頑張ってるな明義。お前がここまでする理由はなんなんだ」
「遙たちのために決まっているだろう。彼女たちに死んで欲しくはないんだ」
それは真琴のためでもあったので、俊に感謝された。
家に着くとどっと疲れが出た。少し無理し過ぎたと思い早寝することにした。
早寝し過ぎたので深夜に起きてしまった。一階のキッチンに行って珈琲を飲もうとしたら、春香もそこにいた。
「どうした春香、お前も眠れないのか?」
「そうじゃないよお兄ちゃん、ただちょっとね」
言いたいことがあるのに言えないようなので、抱っこして三階の俺の部屋にに運んだ。
「強引過ぎだよお兄ちゃん、言いたくないから言わないよ」
こうまで言われたら流石に聞けない。
冷えてないオレンジジュースを二人で分けてコップに注いだ。
「春香が言えないことはほぼ血縁のことだ。それはわかる」
何もいわず胸をドンドンと何度も叩かれた。図星のようなので追及するのはやめた。
「なになに?音がするから起きちゃったよ」
遙の部屋は通路を挟んで向かいだ。よっぽど大きい音が出てしまったんだろう。
「なにをするんだ!降ろしなさい」
遙の両脇の下を掴んで高く持ち上げた。
「敵のデータもいっぱい手に入ってきっとここで暮していける。嬉しくて遙を持ち上げたくなってしまったんだ」
明義の言葉は意味不明だったが未来が、見えて来たなら遙は嬉しかった。
脇抱っこから下ろすと、遙をやさしく抱きしめた。そしてパジャマのボタンをゆっくりと外していった。嫌がらずに彼女は動かなかった。
「ちょっと早いけどお祝いしたい。未来への」
そう言って遙をベッドの上に運んだ。パジャマの下だけ脱がせて覆いかぶさる姿勢になった。キスをしながらフロントホックを外して小さな乳房を弄った。しばらくそうすると遙の息が荒くなってきたので、パンツに手を入れ大事なところをゆっくりと触るともうぐちゃぐちゃに濡れていた。
「感度いいね遙」
そういうともの凄く怒って顔を引っ掻かれた。
下着を全部脱がすとゆっくりと彼女と一つになり、少しずつアレを動かしていくと小さな声を何度も出した。二人が完全に高まったところで俺は全部出し、遙は果てた。
上手く行くかはわからない。むしろ問題はまだ山積している。ただ少しづつ前進しているのは確かだった。責任を持って三人と暮らす未来だけ見よう。隣で最愛の人が寝ている。彼女と俺の願いは一緒だから抱いたのだ。
未来への光が見えた。しかしこれからの二人がどうなるかはわからない。だが二人は抱き合ってそのことを祝った。




