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⑭君のために

平和な日々を送る遙たち。しかし明義は遙にずっと伝えたいことがあった。ある日遙は策を弄し明義の本音を引き出そうとした。

今日は引っ越し祝いということで啓子と真琴、それに俊が来てくれることになっていた。遙と春香、それに有希が料理を、俺は洗濯と掃除をしていた。

「この丸い木のテーブルならお客さん来ても余裕だね」遙はご機嫌だった。

買い物は朝一で済ませた。この魔界の村でも必要なものはだいたい手に入る。きのこが毒きのこしかないとか些細な問題以外はわりと快適だった。

魔界の森の住民は魔物や人形、幽霊とかだが悪さをする者は殆どいなかった。

「有希、料理は順調かな」そう聞くとはいと彼女は答えた。

春香が二階から降りて来るときにスライディングしてパンツを見たら、腹筋を思い切りバットで殴られた。


掃除が一段落したので庭で少し休憩した。それを見た遙も来て隣に座った。

「四人になって遙と話す時間が減ったが寂しいか?俺は寂しい」そう言うと遙はう~んと考え込んだ。遙的には賑やかになって楽しい方が上回っているらしかった。

「それならいいや、遙がそうなら俺も寂しくないよ」

「最近お風呂も一緒に入ってないね、ごめんね」

遙には謝られたが、有希が一緒に入りたがるのでそこは平気だった。

森を切り開いたような村なので、風が心地良かった。遙は俺に寄りかかるとそのまま寝てしまった。穏やかな日々が続くことを切に願った。


「幸せそうだな明義、それに遙」いつの間にか眠っていた二人に、俊が声を掛けた。恋人の真琴と手を組んでいて順調な関係なのがよく分かった。

家にいた春香と有希が来客を出迎えていたので、俺と遙も急いだ。

パスタやピザ、チキンのスティック、サラダとまるでクリスマスみたいなメニューが並んでいた。有希がほとんどだが春香も腕を上げていた。


「本日は田舎までご足労いただきありがとうございます。今日は日頃の様々なストレスを忘れ大いに楽しんで行ってください」

そう言うとみんなから拍手が起こった。

「明義、この家はまるでお前たち四人のために作られた家、そんな感じがするぞ」確かに四人全員の希望を叶えてあった。魔界だけに魔法少女の願いが届くのかも知れない。


「有希、食器洗い代わるからみんなに合流しなよ」そういうと嬉しそうに有希がはいと言った。無表情だけど内面が強い子だった。

「忙しそうだね。遙も手伝うね」一人称が自分の名前の時の遙は甘えモードだ。お開きになったら構ってあげよう。


「真琴、たまには二人で話しないか。俊は嫉妬深そうだからずっと遠慮してたんだ」俊は真琴が以前、俺のことを好きだったことを妬んでいた。

「いいわよ。何の話しをしようかしら学校でのこととか?」

「それでいい。普段、遙たちがどうしてるのか凄く興味あるから」うちの三人のことならなんでも聞きたかった。


「恋愛系にするわね。遙はぶっちぎりで我が校一番人気よ。他校の男どもからたくさんのラブレターが来ているわ。昼休みに職員室のシュレッダーを借りてそれを破砕してるのよ」かなり意外だった。春香がトップだと思っていたのに、ぶっちぎりで遙が一番人気というのは驚きだった。あどけなさが受けているのかも知れない。

「なんか楽しそうな話をしているな、俺も混ざっていいか」俊の眼鏡から目が見えない、かなり怒っているようだから挨拶してその場から逃げた。


夕方までみんなで盛り上がり、最後に四人で手を振って別れた。その後は後片づけをして、有希と春香には風呂に行くようにお願いした。

「遙、お前断トツの一番人気だってな。他校の男子からのラブレター」

「そうかもだねえ、それ何か気になる?」

「いや、真琴にそれを聞いて驚いたんだ。もちろん人気あることは知ってたよ」

「妬いちゃった?それとも浮気が怖いのかい」

どっちもだった。ここでは三人同じ扱いだが、望めばここより良い待遇で恋人として迎えてもらえる。遙がいなくなる未来を想像し手が震えた。


我々が真剣な話をしているのを察して、風呂から上がった二人は部屋に向かった。

「お風呂空いたねえ。続きはのんびり温まって話そうよ」

「うん、遙と入る風呂は最高にいつも嬉しいよ」

悪いことより楽しいことを考えようと必死で頭の中を切り替えようとした。


脱衣所で何の抵抗もなく服を脱いでゆく遙を眺めた。信用されていることは間違いないのだから、過剰に考えすぎるのは彼女に失礼だ。

「バカだけどなにも考えないてないわけじゃないんだよ。特に春香ちゃんと有希ちゃんとの三人恋人について」

遙の前振りが怖かったので黙って続きの話を待った。


「春香ちゃんと明義さんは遙が強引にくっ付けちゃった。だから責任を持って二人をちゃんとした恋人にさせようとしてるんだよ」

うんうん、その際は本当にお世話になったと遙に礼を言った。

「有希ちゃんは突然だったけど、仲間を見殺しにできない明義さんの心が眩しかった。だからすぐに受け入れたんだよ」

「あれは独断だったので悪かったと今でも思ってる。それなのに受け入れてくれた遙には感謝しかないんだ」


「だけど遙はたまたま訓練中に落っこちただけ。それが二度も続いたから明義さんは親しみを感じて告白を受け入れてくれた。つまり運だけなんだよ」

俺はそんなことはないと言おうとしたが遙が先に言葉を続けた。

「無理矢理同棲したのも遙だし、邪魔ならいつでも出て行くからね」

「さっきから勝手なことばかり言って、、、それならちゃんと言うよ。遙が一番だ、二人はその次。これは絶対だから覚えておいてくれ!」


湯船から出ようとした俺を全力で遙が抱きついて止めた。

「ごめん、それが聞きたかったの。悪い子でごめんね」

静かな涙は嬉し涙なのか二人への謝罪の涙なのかはわからなかった。だけどきちんと言えて良かった。正恋人は遙だとやっと伝えられた。


「本当に怖かったんだぞ、遙が出て行っちゃうかもって」

「ごめんね、好きなことしていいから許してください」

裸の遙に好きにしていいと言われ一気に興奮してしまった。だけど泣いた直後の遙にエッチな悪戯をすることに罪悪感を少し感じた。


「言えないようだね。じゃあ前背中洗いして」遙には性癖が全部バレていて、おそらく俺が好きなことを彼女は全部知っている。

「んん、気持ちいいよお兄ちゃん」わざと言い間違えるのも性癖を知ってのことだった。余計に興奮して遙に触れた。

「遙、横になってくれるか」そういうとちゃんと横になってくれたので足を持ち上げて開いてもらい局部を舐めた。

「これダメ!変になっちゃう」やっと普通に喋ったので足を降ろしてもらった。


「凄かったね、明義さんは名人だよ」風呂から出て階段を二人で登っていると遙がそう言った。遙が喜びそうなことやってるだけなんだと伝えたかった。

「墨田女子で一番人気の女の子を彼女にできて幸せだ」

「同じく静学館一のモテ男さんを彼氏にできて嬉しいよ」

お互いを褒め合ってから唇を軽く重ねた。


遙の部屋にお邪魔してベッドに腰を下ろした。

「もしかしてSEXがまだ一回だけってことで不安にさせちゃってる?」

「大事にしてくれているんでしょ。それくらいはわかってるよ」

「だけど、どうしてもしたくなったら言ってくれ。それくらいはいいはずだ」

遙がベッドに潜り込んで手招きをしてきた。逆らえるわけがないので言いなりになって入ってみると、遙が早脱ぎで下着姿になっていた。


「下着だけ残してくれてありがとう。後でゆっくり脱がすね」

「遙は早く大人になりすぎちゃったかな?エッチな気分が収まらないよ」

早過ぎるのは明らかだった。一回のSEXでも出来る時は子どもができる。そう考えると危ないことをしたと思う。中学生の妊娠なんて悲惨でしかない。


「ごめんね遙、添い寝で勘弁してくれ。可愛過ぎてたぶん犯してしまう」

「いいよ。遙は我慢するいい子になるよ」

念のためにパジャマをきてもらい、横になってしばらくお喋りをした。会ってそれほど経ってないのに山のように二人の想い出はあった。


「ここでは久しぶり、明義さん」戻ってきた啓子はなにか吹っ切れたようだった。前は明るいけど遠慮がちな巨乳の女の子だった。

「明義、良く来たな。たぶん今日はすることがないのでくつろいでいていいぞ」俊に言われるまでもなくそうするつもりだ。


家に居ても遙と春香、有希と三人もいるので真琴と啓子が増えただけだ。けれど全員揃った姿を見るのは嬉しかった。

真琴を見つめたら彼女が照れたので慌てて目を逸らせた。嫉妬深い俊の嫌がらせが怖かった。啓子を見たら遙が嫌がるのでこれも少し控えていた。

隣には有希が座っていた。

三番目の彼女なので焦りがあるこの子にはもっと安心させてあげたかった。なのでずっと手を握ってあげて、こちらを向くと頭を撫でた。


「お兄ちゃん、悩みごとでもあるの?さっきからずっと黙ってるよ」悩みごとならある。実妹なことを理由に、つい春香の扱いが雑になることだ。

「な、なにすんのお兄ちゃん!」顔が近づいた瞬間に春香に長めのキスをした。いつも我慢してくれてる妹にご褒美をあげたかった。

「海では何度も抱きついてきてたし、人前でも大丈夫だろ。春香は」

「あの頃とはもう違うんだよ、バカ兄貴!」グーで何度も頭を叩き、みんなからは近親キスに拍手を受けて春香の顔が真っ赤になっていた。


帰り道では遙と並んで歩いた。少し前を春香と有希が話しながら歩いていた。

「平等に気配りしなくてもいいんじゃないかな。特に遙は一番と言ってもらえて幸せなんだ。だから少しは放って置いても構わないよ」そう言われると構いたくなる。折れない程度に強く遙を抱きしめた。

「もしかして遙を好き過ぎるの?明義」初めて呼び捨ててもらえて嬉しかった。だから抱きしめながらその口を塞いだ。











三人を同時に愛しつつ、遙が一番だとやっと言えた明義。遙はそれに応え明義と呼び捨てで呼んだ。

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