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八十0、アレシア。伊吹。イブキ




エネルギーは質量に光速を二乗した物と等価である。


あの絶大な破壊力を持つ砲もこの法則からは逃れられない。


光はエネルギー。


ならば質量は光エネルギーと光速の二乗で割る、つまり光エネルギーを九百兆で割ったものと等しい。


核爆弾ですら、質量の数パーセントしかエネルギーに変換していない。TNT火薬ならば小数点以下。


という事はエネルギーを質量に変換出来れば、威力は激減するに違いない。


光を質量に変換するにはNG(南部‐ゴールドストン)粒子と結合すればよかったような気がする。


そう考えてあの時、咄嗟にNG粒子砲を創造した筈……。




なのに何で、こんな薄暗い部屋にいるの?


意味分からない。助かったのか、あの世なのか、どっちなの?


この場所の広さは肉眼では天井も横壁も見えない位。


だから本当はここが部屋かは分からない。薄暗いとは言っても、数百メートル先までは普通に見えるんだけれども。


床の材質は不明。何か近未来の金属っぽい。


あの世だとしたら、天国にしても地獄にしても随分殺風景だ。


私はどうなったんだろう…………。


記憶は未だ別れたまま。だから物質創造出来るのは今まで使用した物と、完全に独創した物だけ。


とりあえずスカ……モノクルで調べてみよう。何で、スカ(規制)ターと言ってはいけないんだろう、実名で言えばいいのに。伊吹はおかしい。


それはともかく、走査。


レーダー。


電波の反射によりこの場所の特定を図ってみる。




むむむ。反射しないとはどーゆー事なの?


まさか……果てがない、とか?


考えたくない。


とにかく飛行ユニットで直進あるのみ!!


きっと果てはある!!




……といいんだけれども。



◇◆◇◆




自分は確か、進退窮まり惑星間移動要塞を物質創造し、主砲10000ミリ8連装光子集束砲をぶっ放した筈。


さらに女の子に転生し、何やかんやおかしな事になっていた筈。


にも関わらず……。


「男に戻っている……?」


どうなっているんだ?


いや、先ず現状を確認しよう。


自分がいるのは洞窟。洞窟にしては明るく、辺りを見渡す事も出来る。足場は固く、平坦ではないが問題はない。


装備……服は、学生服。


ポケットに以前愛用していた魔術が封じられた札はない、か。


つまり、この洞窟を脱出するのならば物質創造により出せる装弾数十三発のセミオートマチック拳銃P228だけが頼りとなる。


これからどうするか。


まあ……脱出するべきだろうな。


それにしても、転生した件は何だったのだろうか。


夢や幻覚の類いなのか?


はあ、分からない。とりあえず辺りを探索してみるか。


しかし魔力だけはあのまんまがよかったな。




◆◇◆◇




『……人様!! ご主人様!!』


ディーウァの声に呼び覚まされます。


「ディーウァ、まだ眠いんですが……」


私、すごく疲れてるんです。あと少し寝かせてはくれませんかね?


『そ、そんな場合じゃないです! とにかく起きるです!!』


何をそんな慌て…………あ。


「私、生きてるんですか?」


そう、私は巨大兵器の砲撃が直撃して……。


目を覚まし、自分の体を一通り確認。


怪我はないようですね。


しかしここは、ドコ?


狭い部屋。高さ約二メートル、広さ約二メートル×六メートル位。


コンクリート製の素っ気ない部屋で、天井には小さな明かりが弱々しい白い光を放っています。


部屋には一つ扉があるだけ。


「ディーウァ、ここは?」


『分からないです。気付いたらここにいたです』


「ふーん……」


また、見知らぬ誰かに助けられちゃったりしちゃったりしたのでしょうか。


それにしても何もないですね。


「ディーウァ、まずここを出ませんか? 居心地があまり、ね」


『賛成です。とっとこ出るです!』


私は扉に手を掛け、横へ引きます。




閉めます。


『ななななな何です!?』


「……エ〇リアン」


え、何で? 扉の先には他の生き物の体内に、卵から孵化した幼態が入り込んで成長する体長二メートル以上はあるアリに少し似たのがわんさかいるんですけど。


『何でエイ〇アンがいるです!?』


「そ、そんなの分かる訳ないでしょう? ただ……」


『た、ただ何です!?』


ち、近付いてたような気がします。


あの〇イリアン達を防ぐのがあの軽金属の扉一つ…………。


何か背筋がゾクリとします。


「で、でぃディーウァ!! 至急個人火器モードを!!」


『はははははいですぅ!!』


即座に個人火器モードは実行に移され、私は兵装選択画面からある一つの兵器を選び……。


「伏せて下さいっ!!」


扉を【電子砲】で破壊しナパームBを投擲!!


そして扉の枠沿いに【絶対零度】を展開。


ズオオォオォ!!


ナパームBは摂氏約九百度の高温で、十分程半径数百メートルを焼き付くします。




これで根絶してて下さいよ……。





物理法則に若干自信がないです。


ヒッグス粒子はクォークの質量を表し、残りの質量はカイラル対称の破れで合っていると思うんですが……。


光が質量を持つのはゲージ対称性の破れでしたっけ?


どなたか間違いがあれば是非教えて下さるとうれしいです。


物理は専攻していないのでお願いします。


後はご意見・ご感想もあると有り難いです。

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