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歴史

作者: 海星

 祖父の遺品を整理していた時に出てきたのは『昭和の歌姫』と呼ばれていた女性の自伝でした。

 自伝は三冊、違う物が出てきました。

 何故彼女は自伝を三冊も出したのでしょうか?

 三冊目の自伝に彼女はこう書いています。

 「『自伝』という物は自分で書かなくては意味がない、と思いこの本を出す決意をしました」と。

 つまり『二冊目までの自伝は自分で書いた物ではない』と。

 『ゴーストライターが書いた物だ』と。

 そう匂わせているのです。

 二冊目までの自伝で彼女は別の歌姫、『ブギの女王』と呼ばれた女性の悪口を書いています。

 『性格が悪い』『意地悪をされた』と。

 三冊目の自伝には、その女性の悪口は一切書かれていません。

 つまり、彼女のプロモーションをしていた人達は『ブギの女王』を悪く言おうとしていたのでしょう。

 ここからは私の推測です。

 真実ではありません。

 それを留意して読んで下さい。


 色々そこから調べました。

 『ブギの女王』は少し"言わなくても良い事"を言う傾向にあったようです。

 そして『昭和の歌姫』が『おじさん』と呼んでいた広域暴力団の初代組長との関係を口走ってしまっています。

 フォローをする訳ではありませんが、昭和の芸能興行と反社会的団体は切っても切れない関係にありました。

 『昭和の歌姫』に黒い交際があった訳ではありません。

 昭和の芸能界そのものがそういうものだったのです。

 しかし『昭和の歌姫』をマネージメント、プロモーションしていた人達は激怒したのでしょう。

 『ブギの女王』の事を二冊目の自伝の中でこき下ろしています。


 昭和の時代『ブギの女王』についてあまり持ち上げるのはタブーだったのではないでしょうか?

 今になったからドラマになったのではないでしょうか?


 私は思います。

 昭和ですら真実が歪められるのです。

 『誰が書いたか?』

 『どんな意図で?』

 『誰に有利なように?』

 真実がそのまま伝わる事など皆無でしょう。

 私達の知っている歴史がどれほど忠実な真実なのでしょうか?


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