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そっくりさんからのご指名です! (杉村規世)

なんで?なんでよ!?なんで私が??


杉村規世は自分のことがそっくりさんから名指しされ、今までは全部他人事で済まされてきたが、今回ばかりはそうではないということが判り、冷静さをなくしていた。


そっくりさんでコイン役未経験の私が何で名指しされなきゃならないの!!?




“に ”


“に“のいちででいっかいてんして、入り口に一回戻った。

それはその続きがまたおなじ“に”で止まる可能性が大きい動きである。



「おおー!!」





“ に ん め い す る”



「え?規世に任命すると出たけどなんのこと?」



その時に限ってみんないきなりコインの動きを見に来る。




その答えが…。



“と く べ つ き す”




「なにこれ?」


「特別キスって何のこと?気持ち悪い…。」



そして続けて出てきた答えが…。



“み ん な す る よ う に”



などという信じられない答えがでた。



「それって………私たちみんな規世とキスしないと許されないということ?」


といきなり言い出したのは映理奈だ。



指はそのまま



“はい”



の方へと動いた。

てか余計なこと聞かないでよ!!




「……え…?」


信じられなかった…。




うげぇー。



ファーストキスもセカンドキスの相手っどころか、その次の相手もまた次の相手も自分で選べない相手だなんて…。それもこのメンツばかりだと女とする意味でもある…。



なんで私ばかりこんな目に合わないといけないのよ!?



そんな異常事態になっているというのに



「ふーん」



映理奈はまるで他人事みたいな態度だった。


こいつ前の時もそうだったが、あまりにも楽観的過ぎてついていけない。



そう考えて映理奈の方を見ると映理奈と目が合う。


そしていきなり



すごい力で映理奈は私の顔をつかんできて、私に有無も言わさず映理奈の口と私の口はくっついていた。



「え――――!!」



それを見ていた美知子以外の他のメンツはさすがに驚いていた。

その美知子だけは、こちらを向いてニヤニヤしている。



「んもう、やめてよ―――」


私は必死て映理奈のバカ力を振り払った。



「あらダメよ―逃げちゃ。」



映理奈はまた私にしつこく迫ってくる。



もうなんでよ!



「イヤ!やめてっ!!」



映理奈から必死で逃れようとするが、デブで馬力だけはある映理奈はまた無理やりやってきた。



今度は口だけではなく舌まで絡めてきた。




「んーんん…ん――――。」



すごい濃厚で、こっちまでもが頭がどうかなりそうなほどで、なんか映理奈のキスは美知子のキスよりもうまいかもしれない…。



「おお―――――!!」



結構マジもんのキスで、こっちが今ある状況はすっかり忘れそうになるほどやばいものあった。


これがホントの特別キスとでもいうのだろうか?

相手がデブスの映理奈だというのに「なんかいいかも…」と思えてしまうのなぜ…?

おそらく映理奈はこれをやらないとやばいと感じたのでやったのであろうか…。




にしてもデブでブスな映理奈がここまでキスがうまいとは…。

はっきり言って、半ば無理やりやけくそでしてきた美知子とは段違いにすごかった。


映理奈の口が離れたとたん。



「さて、どうだった?そっくりさん。」




“た い へ ん ゆ う し ゆ う”




「おお―!あたしってすっげぇ―!


そっくりさんに褒められるこいつっていったい?


「もちろん合格だよね?私だけはもうそっくりさん卒業だよね?」


と映理奈は調子に乗ってそっくりさんに聞いてみる。


指は“はい”の方向に進んだあと





ホントに進んだ…。



「よっしゃ―――っ!!」


こんなこともあるんだと思い感心していた。



「ずるい――――!なんで映理奈だけ――――!!?」



「そりゃあたしはそっくりさんの言う通り素直に命令に従ったのだから当然じゃない!?」



「は?それだけで??」



「じゃあさ、奈江も由利も規世とキスすればいいじゃない。そうすればこのループから抜け出せるかもよ。」


それを聞いたとたん。あんたたちは一回で済むかもだけど私はあんたら全員からやられにゃあかんのよ。




「私はもうイヤよっ!!」




もうきっぱり言った。



「なんで私がこんな私よりブスたちとキスしなきゃなんなにの!!?マジキモっ!!冗談じゃないっ!!」




そうだ!美知子に然り、映理奈然り、なんで私ばかり、どうでもいい女とばかりキスしなきゃならないのよっ!!


それも私よりもブスばかり!!


かとって、クラスの美少女留美子やさゆりとキスするのならいいか?と聞かれれば、それもイヤっ!!私の対象はあくまで女ではない!!


私はあくまでノーマルだっ!!

私だって好きでもない奴となんかとキスしたくない!



「これ以上、女どうしでキスするなんて冗談じゃないっ!!」



なにがなんでもこれ以上は拒否してやる!!



「何よっ!私だって、あんたなんかとキスするなんてお断りよっ!!」



「そうよそうよ!大事な大事なファーストキスをあんたごときの通りすがりの女になんか奪われてたまるもんですか!!」



そうやら由利も奈江のキスは未経験らしい。


まぁ小6ゆえに当たり前であろう。

経験済みの方がめずらしいってもんだ。


それも私のことをただの通りすがり程度の存在としか思っていないらしい。



それに関してはさすがにむかついた。


それでも美知子みたいにやけになって、こんなブスたちに無理やりキスするといった嫌がらせをする気にはなれなかった。


美知子と比べて、我ながら自制心は働いたと思った瞬間だった。



「まぁまぁ、みんな仲良くやろうよー。」



という映理奈の一見平和的な言葉には騙された。



次の瞬間、私の頭はその映理奈本人に頭をガシッとつかまれ、


「はいはい、ゆりちゃんとぉーきよちゃんがぁ―――――♪ んん――――――ちゅっ♪」



由利の顔と無理やりくっつかされてしまった。

それも当たった位置は口と口が見事にジャストミートしていた。

それも由利の鼻で当たっていたし、鼻だっていくら由利の団子鼻で鼻ぺちゃとはいえ、当たり所はいたいものあった。



それでも映理奈は容赦なく、頭をぐりぐりとして来てものすごく痛かった。

おそらくどちらも鼻血まで出ているであろう…。


「ほらほら、ケンカをしてもキスで仲直りしてさー仲良くしてー。ぎゃははははーっ。」


「ひっ…」


3人でけんかしていた中で運よく辛うじてキスの嵐に巻き込まれなかった奈江は、慌てて引いていった。


なんて余計なことをしてくれたんだ!このデブ女…。



私も由利もこんな状況からいち早く離れたかったが、映理奈のバカ力には逆らえず、しばらく顔をくっつけたままだった。



「ねね、これ超おもしろい思わん?ぎゃはははは―――。」



「…。」


もう半狂乱になっている映理奈にはもう誰も何も言えないでいた。


こんなだから、映理奈はクラス一のブスでデブ女でも誰からもいじめられないでいられるわけだ。それも当の本人は自信たっぷりで「あたしって超かわいいー♪」とまで、口に出して言っているぐらい痛い奴だが、それを否定する者はこのクラスにはもはや誰もいない。



ようやく、映理奈の手から私たちを解放された瞬間



「ちょっと!映理奈!あんたなんてことしてくれるのよっ!!マジきっもいんですけど!!?」



と由利は鼻血出しつつもかんかんに怒っていた。

私だって怒りたいところだが、映理奈に無理やりキスされ、由利と無理やりキスさせられで、もう怒る元気すら失われていた。もし仮にここで由利みたいに食いついていったところで、連続キスが原因ですでにスタミナ不足いうのは判っているので犬倒れするだけ言うことは想定していた。


そこまで人を怒らせておいて映理奈は



「いいじゃなーい。キスぐらい―。皮膚と皮膚がくっついたのと同じじゃん。それくらい、誰だって当たり前のようにあるやん。ぎゃはははは―――っ!!」


と言って反省している素振りなんて全くなかった。

その態度にいきなり由利は激怒して、映理奈に思いっきりビンタした。



「いったぁ―――。何するのさー。」



いきなりビンタされた映理奈は迷うことなく由利にビンタした。


すごい音と迫力からして、明らかに映理奈の方が強い!

それゆえに由利はそのままぶっ飛んだ。



あんなに激しくぶっ飛んだにもかかわらず。



「いったいわねー!あんた加減いうもの知らないの!!?」


ここまで言い返せれる元気がまだあるとは由利はどこまでスタミナがあるんだ?


「加減も何も自分には向かってくる者は容赦なくやり返すのは当然のことなんじゃね?でなきゃ、そういう奴は大抵それ以降はなめてかかられるだけじゃね?まぁあんたみたいにね。」


まぁこれも当然のこと。

由利はことごとくめんどくさい相手だ。おそらくここまでやり返さない相手には、この先ずーっとなめてかかってくることは間違いないだろう。悔しいかもしれないが、ここは映理奈の判断は正しい。


加害者とはさらに加害者を増やしていくだけなので迷惑な話だ。



「そっくりさんそっくりさん。私は今回免除してくれますか?」



そこへすかさずそっくりさんに聞いていたのは美知子だ。




“と く べ つ に こ う り ょ し よ う”




驚くべきことにそういう答えが出た。


つまりはだ。


すでに私をキスしたとなれば、いますることは免除される言うわけだ。


「えーなんかずるいー。」


「そうよ!ずるいわ!」


映理奈はどうやら免除された者が出たとなってはおもしろくないらしい。



「どうとでもいいなさい!」


美知子はすました顔で知らん顔をしている。

なんなん?この女?あんたのファーストキスの相手は私で、それもおしっこの味だしで、偉そうなこと言えるの!?



そして映理奈はまた私の腕をつかんで美知子の近くに連れて行こうとしたが、



「私たちの邪魔するとなると、まためんどくさい事になりそうだけど、それでもまだふざけるつもり?」



そう、今回都合が悪いことにその美知子がよりにもよってコインを指に置いているのだ。こちらからだって下手なことはできない。


「それに映理奈。あんたせっかくそっくりさんから、ほめられてあんただけでも免れたんだから、あんたこそ大人しくした方がいいんじゃないの!?」


なんか美知子にしては珍しくうまいこと言ってまともな空気にしている。

映理奈もようやくその自分に置かれた状況について理解したらしく大人しくなった。

ゲンキンな奴だ。


多分美知子は映理奈に大人しくしてほしかったんだろう。

ここまでくるとこの中で一番邪魔でウザイのはやっぱり映理奈だ。



「じゃあさ、不平等だから、美知子にはほかの罰則でも言いつけてよ。」



と由利が一言・・・。


そうだ。気持ち状の問題では私と美智子はけりはついているが、事情を全く知らない他の子たちからすれば、この状況は絶対に納得いかないだろう。





そして、そっくりさんは…




“ら い げ つ”





「え?」


「まさか…来月にもそっくりさんをしろと?」


と香寿美がぽろっと言ってしまった。



そっくりさんは一度



“はい”



にとまったあと、またすぐに動いた文字が…




“ふ じ わ ら”



「え?なんで藤原?」




藤原と出たとたんすごい間が開いた。




「藤原くんがなんだっていうのよっ!!?」



「まさか藤原くんにキスしろとか??きゃっきゃっ。」



「まぁ藤原だったら悪くはないよねー。美知子―。」




みんな言いたい放題言っている。


ただもし仮に美知子が藤原とキスするとしたら、一応問題はある。藤原は半端なしに精神的にも物理的にもつかみどころがない。


問題はその藤原をどうやって捕まえることができるかだ。



「やめてよ!あんなチビとなんかイヤよ!」




さすがに美知子も怒っている。

でもどこか照れてる感じも出ていてまんざらではなさそうだ。

まぁ、藤原はちびだけど、このクラスの中では色白でかわいい感じな子なので、少なくとも嫌悪感を出す女子は少ないとは思う。




そしていろいろ騒いでいるうちにすごい間を開けて、再び動いた先は…。



“ に ”



だった。



「やっぱりキスは免れないのねー。」



といっていたら、



“て を あ げ ろ”



とでた。



「これってつまり・・・?」


「美知子が藤原君に来月ビンタすればいいわけ?」


“来月、藤原に手をあげろ”というのはつまりはそういう意味だと思われる。


「ぎゃはははは―――っ!!なんかおもしろくなってきた――――。」



美知子はホッと一息ため息をつき



「何よ。なら余裕ね。藤原相手ならちょろいもんだわ。」



と美智子は自信満々に答えていた。



「なんかそれもずるい!たったそれだけで済む方がマシやん。私なんて女相手に無理やりファーストキスしてしまったのよっ!冗談じゃない!!」


由利は怒り心頭だが、その怒りの矛先である美知子ですら、お前と同じくファーストキスの相手は女だぞ。と突っ込みいれたい。でもそれは自分がもっと恥をかくことを判った言えるから言いたくても言えない。



「もう!私たちいつまでこんなことしなきゃいけないのよっ!!?」



また由利が変な質問をしてしまったことになり、そっくりさんはまたとんでもない要求をしだした。


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