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問題!本物は誰でしょう!? (柳生孝昌)

緊急告知


実験としてタイトルに語り手の名前を入れようかと考えております。

語り手になる人が多くなってきたので、判り易くするために今後はそういう形をとっていきたいと考えております。


今回は一応サブタイトルのところにカッコ内に語り手の名前を入れました。


そのため、この度を持ちまして大幅にいろいろ修正するかもしれないということを告知しておきます。

今日、かなり不可解なことが起きていた。


俺が目を凝らすようにチェックしていた、あの紫のお守りをカバンにつけているものがクラスの約4分の1ほどもいたのだ。この連休中に一気に増えた思えた。


そのせいで結局全部覚えることなど不可能だった。



というか神子…。

女子は紫のお守りなど選ばないと豪語していたが、その女子がここまで紫のお守りを持っているってどういうことだよ?



それもおかしな話で、俺のクラスだけがそれだった。



「なぁ孝昌。」



いきなり話しかけてくる声の方を振り向くと、


「奥宮からもらったお守り黒くなってきたんだけど、どうしよう?」



巽が持っているお守りの3分の1ぐらいが黒くなっていた。


前、俺が神子の家まで持っていた濃度と同じぐらいだ。


「ああこれ、俺も前にそういうことになってしまって持って行ったんだが、神子曰く「まだ2回分は使えるから納めるのは真っ黒になってから」言ってたぞ。」


「まじかー」


「ほら俺のだって、お前と同じぐらい……え?」


いつの間にか俺のお守りは残りあと一回と言わんばかりな濃度になっていた。


「孝昌…。俺のより黒いやん。」


なるほど…。



「どうやら、また知らないうちに一回分使ってしまったみたいだな…。」



俺がそれをいい言い終わったとたん



「どういうこと!?」



今度は縁側の外の庭からもう一人の声が聞こえてきた。


千賀真穂だった。




「千賀!!?いつの間に!?」


「いや今来たばかりなんだけど、このお守りホントに黒くなりかけるから、一体どういうこと!?思って同じくもたっら人に相談しよう思ってきたんだけど…。」



千賀も奥宮からもらったと思われるお守りを握って持っている。



「ちょっと見せてくれないか?」



千賀のお守りも巽と同じぐらいの濃度だった。


「俺と同じ効力はあと2回ってところか…。」


巽は今覚えたばかりだというのに俺を差し置いて、俺の言いたいことを全部言ってしまった。


まぁいいや。


「なぁ、お前らはいつこのお守りの変化に気が付いた?」



「え?学校から帰ってから気が付いた。」


「私も。」



それで俺も今、自分のお守りが更に黒くなっていることに気が付いた。



「じゃあ学校にいる時はまだそんなことになってなかったことだな。」


「あぁそうだな。」


「そうね」



問題は次のことだ。




「じゃあその学校から帰るまでの間に、何か変なことがあったとかなかったか?」



そこが問題だ。


「え?なんもねぇし。そもそも俺、孝昌と一緒に帰ったじゃん。」


俺と巽は一緒に帰ったので、本当に思いつくことがさっぱりない。

が千賀は帰る方向も違うし、俺らよりも早々と帰ってしまったので、そこがまた疑問だ。



「え?特に何もなかったですよ。」



見た感じ何も隠していることはなさそうだ。

まぁあんなことがあったら、ものすごく焦るだろうから本当だろう。


そうかくいう俺にもこのお守りの変化があったとはいえ、特に何もなかった。



いったい何があったのだろう?




ホント謎だった。



とその時だった。



「孝昌電話よ。」



俺宛の電話が届いた。


「判ったー。今すぐ行く。

あーごめん、ちょっと待ってな。千賀もあがってその辺で待っててくれ。」



俺は電話口へと向かった。

誰だろう?


そういえば、明日の予定など全く聞きもしないまま、勝手に帰ってきてしまったから、明日の予定などわかりやしない。多分それか?

と思いながら電話に出る。



「はい。」



「あのさ私、神子だけど…。」


「あぁどうした?」


意外な人物からの電話だった。

そもそも、俺宛への電話で女子から電話がかかってきたことなど一度もない。


まぁ奥宮とか道場に来る女子からの電話は来るが、あくまでそれは道場宛の電話であり、直では俺宛ではない。

まぁ男からの電話もあまりないけどな。


「あのさ、今日来た新担任とはなるべく関わらないで。それから、その新担任からなんかもらっても、それ絶対に身につけないで。」


「なんだそれ???」


俺は頭の中疑問だらけだった。



「新担任ってなんだ?吉川のことか?それに身に着けるなって?なにをだ?」



「ああやっぱり、まだ新担任とはなにも関わってないわけか。ならよかったぁ。」


「いったい何が言いたいんだ?」



「実は今日、さっき村木さんがここにきて話していったんだけど、新しい先生らしき人がいきなり中途半端な時間に来たとかでさ。

ていうかなんで、その先生のこと何も知らないの?」


「中途半端な時間って?まさか…俺たちが勝手に帰ってしまった後でか?」



「えー小学生の分際で授業途中から抜けるって、いい度胸してるじゃないのー。なんかすごいわー。

そういや村木さんも千賀さんと藤原君と柳生君が呆れて帰ってしまったとか言っていたけど、そういう理由だったのねー。」



「てか村木来たのか?」



「ああうん、あの子もお守りが結構黒くなっていたのが気になったいたらしくてね。

詳しいことはよく判らないけど、あの子もあの後なぜか新担任とはあまり関わり合いにならなくて済んだみたいで、何とか難が逃れていたみたい。」



「村木も真っ黒だったんか?俺もまたいつの間にか黒い濃度が増えて、なんでこうなった?と疑問だった所なのだが…。」



「ああ多分だけどそれ、やっぱり新担任が関係してる思う。」


「じゃあ巽と千賀のも少し黒くなっていたが…?」


「ああやっぱりそうか、全員共通して、その担任とはあまり関わりがなかったなら、多分それだわ。」



「そりゃそうと一体何が起こっているんだ!?」



「私も今日学校にいたわけじゃないからよく判らないけど、とにかく新担任が原因でなんか大変なことになりそうな予感はする。

だから、その新担任と関わらないで済むなら、なるべく関わらないでほしいとだけはいっておきたかった。」



「そうか…。」



「どうしても詳しいことが知りたかったら、他のクラスの子に聞いてほしい。

そしてその情報はもし判ったのなら、電話連絡でいいから私に詳しく教えてほしい。」



「ああ、わかった」



「それでね。私は多分…。」



そのあと神子がすぐ言ったこと…。俺はそれを受け入れるしかなかった。




―――――――― 電話終了後



俺は、二人にも神子が言っていたことをそのまま伝えた。


「こわいですね」


「マジかよ…。その新担任って何者なんだ?」



「それが俺もよく判らんくてな。神子曰く、俺らにとって最後の頼み綱である村木ですら、あの後用事ですぐ抜けたらしく判らないらしい。」



「んーじゃあ俺が誰かに聞いてくるか?」



「あてがあるのか?あのクラスの連中だとむやみに聞いてみても口を割らん奴が多いと思うぞ。それに…神子曰く、今下手に直で誰かに関わるとろくなことがなさそうだと聞いた…。」


「かといって、このまま何も情報がないのは不利です。」


そこなんだよな…。

残念なことに俺はあのクラスで人望いうものはさっぱりない。

しっかり者とは言われてはいるが、だからと言って人から警戒されるタイプらしく、親しい間柄のクラスメートは少ない。


「直で悪けりゃ、電話で連絡取ればいいのでは?さっきの神子みたいに。

大丈夫。俺ならたいていの奴は警戒してないだろうし。」



確かにこの中で、学校で一番うまく立ち回っているのは巽しかいない。


「じゃあその件は巽に任せた」



「でもう一つ、お前らに頼みがあるんだが…。」



「なんでしょう?」



「クラス内で紫のお守りを持っている奴のことをチェックしてほしい。」



それをいったとたんに



「なんだそりゃ?」


と巽は思ったとおりの反応だったが千賀の方は、


「そういえば今日、紫のお守りをカバンにつけていた人多かったですね。」



千賀はそのことには気が付いていたらしい。


「いわれてみればそうだったよな?…って、まさかあれ…?」



「多分、あの中に俺らが持っているのと全く同じものを持っている奴がいる…。」


「同じのって?どれも同じじゃないの?」



まぁ普通なら、そう思うかもしれないが、災難があるとここまであからさまに色が変わる言うお守りはさすがに普通ではない。



「藤原君。他の人が持っているのでここまで勝手に黒くなっていくお守りって見たことある?」


「…ないな……。」


「なんか今日は俺も多すぎて、どれが本物だかよく判らなかった。」


ホント残念なことに今日で一気にその紫のお守りが一気に増えたのだ。



「それで孝昌はその紫のお守りの主を探して、何がしたいんだ?」




と巽に言われて、俺は言葉を失っていた。




確かに俺は紫のお守りの主を探し出したかったのはある。

がその先のことはさっぱり考えていなかった。


おそらく、奥宮が紫のお守りを渡した主が男であるなら、それは俺らよりも何らか特別な思いがあったという可能性がデカいということ。

そして紫のお守りの主は女だったら、なぜ俺たちよりも優先に女でその色を渡した?という事で、結構疑問が残る点ではある。



いずれにしてもおれ自身がすごく疑問に思うことをだけで、他者に頼んでしまったのは迂闊だった。



巽は、ずーっとこっちを見たまま俺から目を離さない。

もちろん千賀もだ。


さて、手づまりだどうする?どう言い訳する?



「まぁ何となく言わんとすることは判った。」


「!?」



これまずい展開か!?



「俺ら以外にも、奥宮がこのお守りを渡した人物がいる言う事か…。俺だってそれ知ったからには、それが誰かということはさすがに知りたいぞー。」




ああ、いつもの巽の悪い癖が…

こいつ、勉強はじめとする他のことはさっぱりやる気がないんだけど、こういう事となると燃え始める。

そうなると誰も止められない…。



まずい…。



「あのな巽…。このことは…。」




「うん、言わんとすることは判っている。

だれにもいうな!からかうな!安易に首を突っ込むな!だろ?」



長年いつも俺が言っていることそのまんま言ってやがる…。

さすがにいいかげん覚えてしまったか…。




「安心しろ!言いはしないぞ!」



「・・・。」



「こんなおもしろおかしいこと他に話してたまるかー。」



「・・・。」




また始まった…。

まぁこいつはホントに喋らんからいいんだけどな。


ただその代わりと言っては何だが、他の奴で言うなと言われたこともここでは喋らんから、ホント何を知っているか判らん奴で末恐ろしいのはある。



問題は…。



「だからそのおもしろおかしいとか思うな!」



「そうですよね。このことが公になったら結構大変なことになりそうです。」



千賀はその点はそこまで読んでいたようだ。

おそらく千賀もそれがどういう事につながるかというのは読めたらしい。



「だから藤原君ももっと真剣に考えてほしいです。」


千賀にそこまで言われてようやく巽もおとなしくなった。



「おまえそれにこれを黒島の耳にでも入ったらどうするつもりだよ?」


「あ…。」


俺は限りなくぼそっと言った声で言った。

そのことは千賀の耳にも入ったらしく、



「あぁあの子か…、香理さんはあまり気が付いてないみたいだけど、さすがにそれはまずいよね。」


「一応近所に住んでいるから、俺らにとっては余計にな…。」


「へぇあの子が住んでいるのこの辺りなんだ…。」


俺はこのときホントにイヤな予感しかなかった。

なんか塀の向こうになんかいる気がしてならなかった。



俺は人差し指を立てて、足音立てずに塀の方へと歩き出した。


どうやら、巽も千賀もそれは察したようで、同じように塀に向かって歩き出した。


「そういえばさ、孝昌。お前知ってるか?栗田がさぁ、近松にデート誘ったって話?」



さすがにその話は嘘だということは判っていたが、


「おお―それはすごい大胆ですねー。」



千賀がうまいこと話を合わせていた。



その時塀の向こうから



ガタっ



という音がした。


やっぱり誰かいる。



「あ、やばい!じいちゃんの盆栽傾いていたよー。」



そこはまた俺がフォローした。


「あーやれやれ。ちょっと整とんするかー。」



俺は今は使っていない盆栽台の上に乗っかる。


「あ、俺も手伝うよ。」

「うんうん」




俺は塀の向こうにいる者を逃がすまいと思ってまた、さっきの話を巽にふった。



「で?近松はOKしたのか?」



「するわけないじゃん。だって近松が好きなのは栗田の親友の黒島だもん。」


多分この情報はでたらめだ。

その時は微妙に塀の向こうで音がした。


「うわっほんとですか?それ?」


「俺もびっくりだ。」



そして、ようやく盆栽台の一番上の段まで登り切り、塀の外を確認することができた。


奴は俺の敷地の塀と背中合わせにして俺たちの話を盗み聞きしていた。

そいつは結構背が高い勢が割と俺のほとんど目の前にそいつの頭があった。


そして、俺の隣にいた巽が、



「そんなのウソに決まってるやん。てか俺、近松の好きな奴なんか知らんし。」




とその頭に向かって、そういっていた。


そしてその頭はこちらを思わず振り向く。




やっぱり予想していたとおり黒島だった。

黒島はものすごく気まずそうな顔押して、すぐさま立ち去ろうとしていた。



「黒島!お前いいかげん他人の話を盗み聞きするのやめろよ!」


「そうです!そういうとこ気持ち悪いです!」




おそらく、それでも黒島には俺たちのこの言葉は全く刺さらないのだろうな。

ここで俺たちにバレたところで、黒島は俺たちからどう思われようがどうでもいいといったところだろう。


違和感があるとしたら、今日の黒島はいつになく、表情が暗すぎたところだ。


ただ今回ばかりは、単数対複数だったので、かなりバツが悪く不利に思えて、すごい勢いで逃げていったのだろうか?

それにしても黒島の表情にいつもの余裕が感じられなかった。



とりあえず何とか、うまいこと複数が目撃した言う証拠で奴の弱みをつかんだことはできた。だがその瞬間…。



いやにミシミシする音がするなと思ってはいたが…。




ベキっバキっボキドスーン!




「いってぇ―――っ!」


「いたたたた…。」



さすがに小学6年生3人分の重さのせいで、盆栽台はものの見事に壊れてしまった。

一緒に乗ったのが、細身の千賀と小柄な巽だからと言っても、その重みが盆栽台が壊れないことを許してくれるわけがなく、当たり前のように壊れてしまった。


まぁ残る一人の俺が体型だけは中学生並にあるから、そんなのが乗れば壊れない事じたいが不思議でしかないが、なぜか今回ばかりは乗らずにはいられなかった。



いうまでもなく、そのあとすぐにじいちゃんがすぐにその現場に来て、3人ともこっぴどく叱られた。




まぁ今回のは叱られたところで後悔はない。



久しぶりにああいうやんちゃも悪くはないと思えた。


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