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心の闇を消すのが宿題 (村木さゆり)

すべて見通されていたか…。

いつも当たり前のごとく自分の本心を隠してきたが、まさか全部ではないけどほとんど見抜いてしまう子がいるなんて思わなかったな。




いくら自宅が神社の子だからとはいえ、ここまでとは思わなかった。




「多分、何が目的とかそういうのではないということは信じたいけど、そういう事を黙ったままにしておくのは、あなたの方だって苦しくない?」


「…。」


「そういう事ははっきりさせた方が、いいと思うよ。」


「ごめんなさい。そういう事が苦手でなかなか…。」


「ん―――、まぁ得手不得手はあるからなー。」


「それに、私まで同じようにそんな酷なことをしたら、あの子もつらいかなと思うと、なかなかできない。」


「そこは本心みたいだね…。

じゃあ私も言うけど、私もやっぱりここ最近でそんな思いも出てきたから言うけど、その気持ちも判らないでもないよ。」


「え?そうなの?」


「私は立場上、平等に見ないといけないから、そういう事はあまり追わないようにしているんだけなのだけどさ。


ただこの事だけは自分で何とか、解決したほうがいいよ。


少なくともあなたは、あの子から信頼されている。だからこそ、そういう事は曖昧にしてはいけない。

信頼されている相手から、そんな気持ちのまま構えているとなるとやっぱりそれは相手に失礼だよ。」


彼女の言うとおりだ。


私も最初のうちはプライベートだけでも仲良くできてうれしかった。

学校の友達よりも本音で話せるいい友達ができたと思っていた。


でも…



「まぁお守りの件は判ったよ。

ただ、このお守りはあなたから見れば黒く見えるかもだけど、持ち主やこのお守りの事情を知っている人以外の人から見れば、汚れては見えないから安心して。」


「ああそういう事だったのね?私、物持ちがいい方だから、お守りがここまで汚れてしまってショックで…。」


「しかし守ってもらえるのは3回までだけど、本当に今日だけでこんなにも黒くなってしまったの?それでもあと一回分は残っているけど…。」


私は頷いた。

ほんとに今朝見た時は、きれいな色してた。


「よっぽどひどいことが、立て続けにあったとしか言えないねー。」


三果ちゃんはお守りをじーっと見た後、


「今日はいったい何があったの?」


「え?えっと…。」


さすがに知らない先生に襲われそうになったことは言えない。



「実は堀先生が亡くなられたの。」



「え――――っ!!?それホントなの!!?」


「それで今日、なんか新しい先生なのか何なのかよく判らないけど、その人が午後から顔を出してきてね。ちょうどそのとき勝浦君が倒れてしまったから、保健委員の私と荒谷君が、保健室まで付き添ったのだけど、それ以降のことはよく判らないの。


私が教室に戻った時にはもう誰もいなくて、勝浦君と荒谷君のカバンしか残っていなかったから…。」



そしたら、三果ちゃんはいきなり茶封筒からいきなり時計みたいな腕輪を取り出して、


「なんか違和感あると思ったら、あなたこれしてないわよね?」


「なぁに?それ?」


「これ今日、私が休んだ時の連絡物の袋の中に入っていたのだけど、「これを必ず装着するように」と記された手紙があったのだけど、ものすごく嫌な予感がしてしなかったんだよね…。」


「え?」


「あなたはもらってないの?これ渡しに来た益井さんの腕にはあったんだけど、あなたはしていないし…。」


「もらってないなぁ。」



「じゃあ多分それだ!この腕輪が災難そのものだったわけだ。これもらっても絶対にしちゃだめよ!もししてしまったらたいへんなことになる。」


「え?でも…。」



「ああもう!そういう事だよな!あなたにこれをするのはものすごく不本意だけどしゃーない!」


三果ちゃんは引き出しから、水晶をメインに薄紫色っぽい色した石も少し混ざったブレスレットを私の手首にはめてきた。


なんか純粋にかわいくてきれいな感じなブレスだ。


「本当はかなりの闇を背負っている人には施す気はないのだけど、一応あのお守りに選ばれた人はやっぱりそこには逆らえない何かはあるみたいだから、一応何とかするよ。背に腹は代えられないからね。それさえしていれば、こっちの曰く付きのをしなくても多分ごまかせれる思う。」


私はよく判らなかったが、一応話だけは聞く事にした。

とにかく、そこにある謎に時計のようなブレスレットはするなとこの事、逆にこの水晶のブレスはしておけという事だった。

まぁ今までの摩訶不思議なことを考えて察するに、三果ちゃんがくれたブレスは多分学校で配られているブレスの代用品なのだろう。

関係者以外には、効力の減り具合が判らない仕組みとか?そこまで普通ではありえないことを言っているのであれば、このブレスを学校にしてたところで怒られないことまで一応察した。


「あなたにはこのブレスを渡す代わりに一つやってほしいことがある。」


「なに?」


「学校であったことを電話でもいいから、何一つ隠さずに教えてほしい。

この間、柳生君にも言ったけど、私はこの先学校には行かないから。」



「え?」



「多分だけど、新しく担任になったと思われるあの人は私を連れ戻しに来る思う。それでも私はその人と会うつもりも行くつもりもない。多分その人、変な人だと思うから関わりたくない。なんか判ったことがあったら、うちに連絡してほしい。」



「判った。そういう事でいいなら。」


それだけですむなら、ホントにお安いごようだ。

ただ引っかかるのは、新しく来た担任?が変な人であるということだ。その担任と関わりたくがないために学校へ行きたくないという気持ちは判らないでもない。どちらかいうとどういう意味で変な人なのかが謎すぎる。そこの情報は欲しいところだが、そこばかりはさすがに他人任せいうことですかな?まぁいいけど。

多分だけど、この子がオリジナルで作ったお守りとかはかなりの効力がある代物だ。

あんなに危ない時にもしっかり守ってくれたのだから、信じるに値する。


「とにかく、少なくともこの変な腕輪をその新しい先生から受け取らなかっただけでも、かなり災難は避けれた思うから、それだけはラッキーだったと思ってね。

あともう一つの件はなんか言いたくなさそうだから、深くは聞かないけど、つまりは災難を避けられた言う事はあなたもよく判ってはいるよね?」


それだけは本当に感謝している。

もし、私が香理ちゃんと仲良くなっていなかったらということ考えるとぞっとする。




「ただし、自分の問題だけはしっかり自分だけで解決すること!そこがあなたの個人的な闇なので、私はそこまでは救うことはできない。期限はそのブレスレッドの石の数の日数までが限度だから、気を付けるように!」



そっちの方はさすがにかなり厳しいことを言われた。



もし、その期限を守らなかったとなると、私は今日みたいな最悪なことはもう二度と回避できなくなるのだろうか?


考えてみると私ってそんなに闇深いのかな?


そりゃ、学校での友達以外にもプライベートでこっそりあっている友達はいるけど、それがそこまで悪いことなのか?そんなにも堂々としないといけないのか?そこを考えると柳生君や藤原君だって、学校では香理ちゃんたちとはあまり接点など持ってない。なら、私と彼らではそこのどこが違うのか?だ。




「あ!まずい!」



「どうしたの?」



「なんかあんまり来てほしくない客が来たみたい。」


「え?」



「村木さん申し訳ないけど、今日は神社の裏口から帰ってくれないかな?勝手口から出てくと森の中に続く一本道があって、そこをまっすぐ森を抜けて歩いていくと、多分村木さんでも知っている道に出ると思うから、そこから家に帰れると思う。」


「うん」



「急いで!」



なんかよく判らないけど、すごくせかされる勢いで、私は神社の勝手口から出ていくことになった。あまりにも急なことだった。


まぁ神社ゆえにいろいろ何かあることは察したとだけ。


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