スキル取り込み代償
スシルタを探して数分。意外と身近なところ、森の茂みの中でスシルタは寝かされていた。俺と一緒にいたカムはスシルタを見つけた後
「時間を稼ぐのでスシルタのことをお願いします」
カムは俺に言った後シロスが苦しんでいた場所に戻る。
「スシルタ!おきろ!おい!」
「むにゃむにゃ。もう、食べられ、ません。お腹いっぱいです」
こんな時にどんな夢見てやがんのこの聖女様は!
俺はスシルタの頬を起きるまでビンタし続ける。
「い、痛い。あれ?こ、ここは。ザンサク様?なぜここに?」
「なぜってスシルタの護衛に言われてスシルタを助けに来たんだよ」
俺が助けに来たと言うとスシルタは
「そうです!護衛の2人は?2人とも生きていますか?」
スシルタが俺に聞くと俺はスシルタの質問に黙る。何となくでスシルタがさとったのか
「そう、ですか。彼らは私のせいで死んでしまいましたか」
「すまない。俺が間に合わなかったばっかりに」
俺はスシルタに言うと、スシルタは
「いいえ。私が無力なのがいけないんです。聖女という役職を与えられながら何もできずただ逃げるだけの私です」
「それは仕方ないさ。今は2人の死を無駄にしないためにも早く王国に向かおう」
「待ってください」とスシルタは俺にいい
「せめて彼らの遺体にお祈りをさせて下さい!それが私の彼らに唯一出来ることですから」
「残念ながら今とてもやばい状態だからそんなことしている時間はない、と言いたいが。・・・どうしてもか?」
「どうしてもです!ザンサク様!どうか!どうかお祈りを彼らの遺体に」
・・・お祈りをさせている時間はないがしかし死んだあの2人に祈りを捧げる時間くらいはスシルタに与えてあげたい。だから
「わかった。何とかしてみよう」
「い、いいんですか?その頼んでおきながら」
「ああ。あの2人を守れなかった俺にも責任はあるからな。だがそこまで時間は稼げないよ。敵が敵だからね」
「分かりました」とスシルタは言うと俺はスシルタの手を取り、カムのいる場所に向かった。
俺とスシルタがカムが戦闘しているであろうと予測したシロスがスキルを取り込んでもがき苦しんでいる場所に戻るとあれから数時間経つのにいまだにシロスはもがきくるしんでいた。
「あ、がががが!あたま、が、いた、い!の、脳が、脳が、頭が!頭がぁ」
頭をおさえながら地面を転がりまわるシロス。俺はその場にいたカムに「スシルタを頼む」と俺はカムに頼むと「わかりました!」とカムはスシルタが護衛の遺体に近づき祈りを捧げている間スシルタのことをいつでも守れるように気を張っていた。




