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勇者パーティーから追放された荷物持ちの冒険者  作者: 紫 ヤタガラス
2章 魔族襲撃編
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今後の相談

「そんなやめてくれアレク殿!」


「いいや。やめない。これはあっしなりのけじめでさぁ。それでカムに話を聞いてたんでやすがギルドマスターはどうしたでやすか?」


 アレク殿は頭を上げた後俺に聞き、カムも気になっていたのか真剣な顔で俺を見る。

 くそっ。とてもじゃないがいいにくいな。だが責任は俺にあるからな。


「ギルドマスターはアルムスと相討ちで死んだよ」


「そ、そんな。私まだギルドマスターに何もできていないのに」


 俺がギルドマスターが死んだというとカムはその場に崩れ落ちて泣き始める。


「そうで、やすね。あっしもあんまりギルドマスターとは関わりはなかったでやすが今回のことで迷惑をかけてしまったのであれば恩返しはしたかったでやす、な」


「ああ。それは俺もだよ。目の前で氷づけになっていくギルドマスターを見て何もできなかったのが悔しいくらいだよ」


 俺とアレク殿はしばらく悔やみ、カムは泣いて数時間後、カムが落ち着いた頃に俺は今後のことを話す。


「2人とも聞いてくれ。アレク殿については分からないが俺はバステアの世話になろうと考えている」


 アレク殿は「バステア?」といい、カムは


「正気ですかザンサク!あんな男の世話になるなんて私はごめんです!」


「そうは言ってもやつは俺の指名手配をどうにかして衣食住を確実にしてくれるらしいからな」


「私は反対です!あんなにザンサクのことを馬鹿にしていた剣聖まがいの世話になるなど」


「まぁまぁ落ち着くでやすよカム。カムもそのバステア?とか言うやつに何かされたんでやすか?」


 アレク殿はカムのことをなだめる。たしかにカムは何もされてないから俺も怒る理由がわからんが。ま、まさか俺のいないところでバステアに何か


「たしかに私は何もされていませんよ。でもね。ザンサクを馬鹿にするような奴の世話にはなりたくないんです!」


 カムはアレク殿に言った後俺は思わず「ふっ」と笑ってしまい。


「な、何がおかしいんですかザンサク!私は真面目な話をしているんですよ!」


「いや悪い悪い。俺のためにいつも怒ってくれるカムを見て少し嬉しく思ってな。ほんとにありがとな」


 俺はカムに礼を言うとカムは顔を少し赤らめ


「あ、当たり前じゃないですか。ザンサクに会わなけれ今ごろ私はどうなっていたか分からないんですから。むしろこちらの方がありがとうと言うべきですし」


 頭をかきながらカムは「あーもう!」と言い


「仕方ないですね。ザンサクがいいならバステアの世話になりましょう。ただし私は奴を許す気はありませんからね!利用してやるだけです」


「ふっ。それでいいさ。俺もその考えには賛同だからな」


 俺とカムはバステアを利用することに決めた。

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