九魔王将と裏切り者
「人間が何をしていようが興味はないが私がこんな細かいことまで知っているということは大体なんでかは予想がつくであろう?」
「・・・人間側に裏切り者がいる、と?」
「そうだ。そしてなぜ私がそんなことを教えると思う?」
確かにこちら側にとっては不利な情報ななのになぜタガルムは人間に裏切り者がいることを教えるのだろうか?わからんな。
「私は貴様らにそいつらを倒して欲しいのだ。貴様の自動追尾型魔法剣を使えばおそらくそやつも倒せるはずよ。この剣はもともと魔王将となる者に渡される剣だからな」
「なんで人間の裏切り者を倒して欲しいんだ?」
俺はタガルムに聞くとタガルムは魔法剣・カマイタチを握って
「それをお前が知る必要はない。話は終わりだ。続けるぞ」
タガルムはカマイタチをまた二振りし、風の刃を飛ばす。
「この自動追尾型魔法剣は使用者の魔力はすわず自ら剣にやどる魔力を使用しているから魔力の消費がなくてかなり助かるんだよな。しかも敵を逃さないから便利よな。人間を狩るにはまさに最適の武器よ」
「ふ。では俺の自動追尾型魔法剣ストレアは貴様のような魔族を狩るに相応しい剣よな」
俺は自動追尾型魔法剣ストレアをタガルムに向けて投げつけ、カマイタチの放つ風の刃を相殺したあとそのままストレアはタガルムの方に向かう。
「ほう。私のカマイタチの能力を相殺してそのまま攻撃できるとはなかなかできた魔法剣よな。褒めてやろう。そして並の相手であれば簡単に勝てたであろうが私はそうあまくはいかぬ」
タガルムはストレアをカマイタチでうけとめる。
「そうだな。並の相手であれば俺もあんたにこれくらいで勝てると思ったかもしれないが俺は荷物持ちで用心深いんでね。徹底的にやらせてもらうよ!」
俺はタガルムがストレアを受け止めている間に、タガルムに向けて飛び道具や地面に転がる石ころを投げつける。
「ふ、ふふふ。貴様、本当に私をなめているな。この程度で負けると、この私が敗北するとでも思うのか?」
「数うちゃ当たるとよくいうだろ?俺は剣士や魔法使いみたいな戦い方はできんからこうやって道具を投げるつけるしかないのさ!」
「ふふふ。悲しいとしかいえなよな。貴様のような人間にこの魔法剣は相応しくない。これは私達魔族に返してもらおうか」
タガルムは俺に言う間にも俺は石ころなどを投げつけ俺に意識を向けさせる。
「そろそろ貴様にとどめをさそうか。貴様のお遊びにつきあうのももう飽きた」
「そうか。なら俺もそろそろ決めさせてもらうよ。油断したお前なら今すぐに倒せそうだ」
「ふ、戯言は死んでから・・・ぐふっ!」
タガルムは口から血を吐き出し、何事かと思い自分の肉体の方を見る。すると先程までただ受け止めていたストレアがカマイタチをかわしてタガルムの体を斬りつけていた。




