変わり果てたアルムス
「そうよぅ。うちがあのアルムスちゃんよ。どうこの両腕。滑稽でしょう?」
アルムスは俺を見ながら言う。
「スライムの王は勇者パーティーの1人の両腕を溶かすしかできなかったと言っていたがまさかお前だとは」
「そうようちよ。詠唱中にやられちゃってね。全身溶ける前に腕を切り落としてもらったのよ。めっちゃ痛かったしそのあと気絶したけどね。テテスアがいなかったら出血多量で死んでいたわね多分」
「はぁー」とため息をつきながらアルムスは言う。
「それでここに来た理由はなんだ?その腕を自慢しにでも来たか?」
「そんなわけないじゃない。うちを馬鹿にしてるの?あんたを殺しに来たのよ。そこの男をつけてね」
アルムスはギルドマスターを指さす。
「ギルドマスター。お前、気づかなかったのか?つけられていたことに」
「・・・すまない。油断していた。最初の頃はかなり注意していたんだが」
「ふふ。愚かなもんよね。本当に手配書が王国に入れない為のものだとしか持ってなかったの?まじウケんだけど。おっさんバカだよね!」
アルムスがギルドマスターにおっさんと言うとギルドマスターは
「なぁ。ザンサク。こいつの相手。私がさせてもらってもいいか?」
すごい形相で俺を見てギルドマスターは言う。
おっさんって言われたのが嫌だったのだろうか・・・
「あ?邪魔しないでよおっさん。うちはそこの荷物持ちを殺しに来ただけなんだから」
「いやいや邪魔する気に決まってんんだろ?なんでザンサクが殺されなきゃいけないんだ?悪いことはしていないというのに」
「悪いことはしていない?は!そんなの知らないわね。勇者様が荷物持ちを殺せと言えば殺すに決まっているでしょ。その殺す意味を考えるのすら時間の無駄よ!きゃはは!おっさんまじでバカ!まじウケんだけど!」
「きゃはは!」と高らかに笑うアルムスに対し、ギルドマスターは怒りの限界なのか
「・・・なぁ。ザンサク。スライムの魔王を倒す時に渡したあれをくれ」
「あれを?いいがあれで戦えるのか?ギルドマスター」
俺はギルドマスターに聞くとギルドマスターは
「安心しろ。あれで充分だ。こんな女はな」
ギルドマスターはこんな女とアルムスに言うとアルムスは
「へぇ。どんな武器を使うかは知らないけど言ってくれんじゃんおっさん。いいよ。やってあげる。ただしうちが勝てばあんたを勇者様のとこに連れていく。今荷物持ちに協力している奴が発見されたらどうなるかわかっているわよね」
「無論だ。牢獄行きだろう。全くくだらん。なぜザンサクと関われば牢獄にいかねばならんのかがな」
「決まってるじゃない。勇者様が救った王国には勇者様が必要とする人しかいらないのよ。荷物持ちと仲の良い奴なんて気味が悪くて仕方ないわ」
俺はギルドマスターにスライムの王を倒すときにもらったあるものをリュックから取り出し、渡した。
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