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勇者パーティーから追放された荷物持ちの冒険者  作者: 紫 ヤタガラス
2章 魔族襲撃編
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現状確認

「ここからは私が説明しよう」


 俺とカムの会話にギルドマスターがはいる。


「まずスライムの魔王を倒したのは勇者オサムということになっている。そして王にご報告した際、勇者パーティーにいた女魔法使い?かな。そいつが両腕を失っていてな」


 スライムの王が言っていた両腕を溶かした女はアルムスだったのか。まぁやつには悪いが日頃の行いが今回きたんだろうな。


「そしてなその魔法使いの女の両腕を斬り落としたのがスライムの魔王ではなく、ザンサク、お前ということになっている」


「!そんな馬鹿な!俺は武器を持てないんだぞ!どう切り落とすんだ!」


 俺はギルドマスターに言うとギルドマスターは


「そんなこと俺にだってわかっている。しかし、王はお前の職業について何もわかっていない。そして頼みの綱でもあるアレク殿がこんな状態だ。これも込みであのクソ勇者の計画通りなんだろうな。全く腹ただしい」


 ギルドマスターは俺に説明した後聞こえるくらいの大きい音の舌打ちをしていた。


「俺が指名手配、か。では俺はこれからどうすれば」


「ほとぼりがさめるまではここで隠れるか帝国に行くか、だな。だが帝国はあまりおすすめしない」


 ギルドマスターは俺に言う。帝国、か。ガルダラスの森を抜けた先にある軍事帝国アルグレイア。アルグレイアに行くのをお勧めされないのはアルグレイアは今アワステルン王国と険悪の関係だからだ。どちらかが手を出せば今にも戦争が起きそうなくらいにバッチバチだ。そんなところに俺が逃げたところで俺はおそらく火種となるだけだ。


「まぁ1番マシな方法はアレク殿が目を覚ますのを待つだな。しかしアレク殿はかなりの重傷、いつ目を覚ますか」


 ギルドマスターが俺に言うと、俺は木にかけてあるリュックに近づき薬草とポーションを少し持って来て


「カム。これをアレク殿に」


「はいザンサク。しかし、ポーションと薬草はかかさず与えていてもう傷はほぼ完治しそうなんですがなかなか目が覚めないんですよね」


 カムは俺に言うとギルドマスターが


「それはおそらく体の問題ではなく心の問題かもしれん。しばらくは様子を見た方がいいかもしれないな。それじゃ私は一度王国に戻るよ。また明日後から様子を見に来るな」


 ギルドマスターは俺とカムに手を振って、俺たち3人が隠れていた場所から出ていく。


「カム。お前大丈夫か?俺たちを見ていた間寝てないんじゃないか?」


 俺はカムを心配して聞くとカムは


「私なら大丈夫です。1日前にギルドで私たちにクエストを紹介してくれていたギルドの受付嬢が私の代わりに2人を見ていてくれたのでその間私は休んでいましたから」


「そうか」と俺は返事し、カムはアレク殿の治療に戻った。

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