オサムとザンサク 2
「よう。スライムの王を倒してくれた3人。ご苦労様」
俺たち3人の前に姿を表したのはスライムを狩り尽くすことを指示した張本人、オサムだった。
「これはこれは勇者殿。なにようでやすかね?あっしらはこれから王のもとに行くんでやすが」
「奇遇だな。俺もだよ。スライムの王は俺たち勇者パーティーが倒しましたよと」
「は?何言ってるでやす?あっしらが倒し」
アレク殿が喋っている間に勇者の背後から1人アレク殿に襲いかかる。
「メムス。死なない程度に奴らを痛めつけろ」
「了解です。勇者様」
メムスという女はアレク殿に殴りかかり、アレク殿は腕を前に出して交差させてメムスの攻撃を受け止める。
「いきなり殴りかかるとは酷い女でやすね」
「私は主人である勇者様の命令を実行するだけ。卑怯とか酷いとかそんなこと知りません」
メムスはアレク殿に何度も殴りかかりアレク殿はメムスの攻撃を全て避ける。
「あんたみたいな女の攻撃は避けるのは楽でやすよ」
「そう。ならもう少しスピードを上げますね」
メムスは攻撃の速さがあがり、アレク殿はメムスの攻撃が全部避けきれず少しずつ拳を体にくらっていた。
「なんだ?オサム。お前バステアを捨て新しいやつを仲間にしたと思えばなんなんだあの女は」
「なんなんだ?とは?何についてなんなんだ?なのかな?荷物持ちくん」
「なぜあの女は攻撃のスピードを上げることができる?スキルか?」
「ははは。俺がなんで荷物持ちごときに俺のパーティーのことを話さないといけないんだ?敵に塩を送るようなまねするわけなかろうバカめ!」
オサムは俺にいうと珍しく俺に対し剣を抜く。
「ザンサク。お前の最近の行動は俺の邪魔になりすぎている。ここいらで退場してもらうぞ」
「くっ。荷物持ちに、武器を装備できない俺に対して剣を抜くなんて。勇者としてどうかしてるよ。お前の行動は」
俺がオサムに言うとオサムは笑いながら
「そうだ。俺は勇者だ。だから何をしても許されるんだよ。弱い奴に剣を抜こうが手柄を横取りしょうがな。全ては俺の思う通りに世界はまわっているからな。そしてそろそろ目障りなお前は消そうというこんたんだよ」
「オサム。お前は勇者らしくない。今すぐにこんなバカなことはやめるんだ!せめて殺すだけにするなら俺だけにして他の2人は逃がしてくれ!」
俺はオサムに頼むがオサムは
「は?お前の仲間を逃すわけないだろ?馬鹿か?お前たちはここで死ぬ。お前たちを殺したのは俺ではなく。スライムの王、そしてお前たちにとどめを刺し、油断したところを俺たちが倒したというシナリオだ。だから俺のために死んでくれ」
オサムは武器を持たない俺に斬りかかった。




