決戦前
俺とカムがミナギ武具店売り場の方に戻るとアレク殿が
「よう。もういいでやすか?」
「ああ。こんないいものもらったんだ。絶対勝たなきゃな」
俺は装備した防具を見せアレク殿は
「流石の仕上がりでやすね。やはりミナギは鍛治士としては腕は優秀でやすね。うちの精錬場を使わせたいくらいでやすよ」
「え?王城にもあるのか?」
「そりゃあるでやすよ。武器の整備は大事でやすからね。ただミナギは性格があんなんでやすからうちの精錬場にはこないんでやすよ。まぁそこもいいところではあるんでやすがね」
「違いないな。それじゃそろそろ行くか」
「そうですね」とアレク殿はいい、俺はカムの手を握りミナギ武具店を出てギルドのある中央エリアからガルダラスの森に向かおうとするとギルドの入り口で
「おーい。ザンサク!ちょっとこっちにきてくれ」
ギルドマスターが俺に向かって叫びおれはアレク殿とカムの方を見るとアレク殿が「いってこい」と背中を押すので俺は1人でギルドマスターのもとに向かう。
「よう。ザンサク。昨日はよく寝れたか?」
「ええ。意外と図太い性格をしているので緊張とかせずに眠れましたよ」
「がっはっは!よく言った!それじゃそんなお前にこれを」
俺はギルドマスターに「手を出せ」と言われてを出すと俺の手のひらの上にギルドマスターはなにかをおく。
「ギルドマスター。これは?」
「それはもしお前がピンチな時につかえ。必ず力になるはずのアイテムだ。私からはこんなことしかしてやれないがすまない」
ギルドマスターは俺に頭を下げると俺は
「頭を上げてください。こんな荷物持ちに頭なんか下げても得することはありませんよ」
「得とかそんな云々の話ではない。ザンサク。お前は命をかけて戦うんだ。そんな冒険者に対し頭を下げるのは当然だ。立場など関係ない」
・・・嬉しいこと言ってくれるじゃないかギルドマスター。今までギルドの連中は腐ってると考えていたがまともな人らは少なくとも数人はいるんだ。俺のことを信頼してくれるまともな人が。ならちゃんと俺も期待に応えねばな
「ありがとう。ギルドマスター。必ずスライムの魔王を倒してくるよ。王国の守備は頼んだよ」
「それはお前に言われずともわかっている。お前たちは王国のことなぞ考えずスライムの魔王を倒してきてくれ」
ギルドマスターは俺にそれだけ言うと俺は「わかった。ありがとう!」とギルドマスターにいい、ギルドマスターから離れアレク殿とカムのもとにまで戻りガルダラスの森に向かった。




