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勇者パーティーから追放された荷物持ちの冒険者  作者: 紫 ヤタガラス
2章 魔族襲撃編
34/199

ザンサクのリュックの道具

「旦那。今日は飲みながら話しやしょうや」


「お、おう。アレク殿はよくこんな洒落た店に来るのかい?」


 俺はバーの晴れやかな雰囲気にあまりなれずそわそわしていた。そんな俺を見てアレク殿は笑いながら


「なんだよなんだよ旦那。女慣れしてるかと思ったのによ。こんなバーでそわそわしてるのかい?まぁママさんが可愛いからわかるけどよう」


「い、いやこういう店に来たのは初めてでな。いつも武器屋かギルドに行くくらいだったからね」


「・・・大変な思いしてやしたんですね。勇者パーティーにいた頃からそうだと思ってやしたけど。まぁ今日はあっしがおごりやすのでいっぱい飲むといいでやすよ」


「ありがとう」と俺はアレク殿に酒をおごられながらアレク殿の質問に答える。


「であの後からどうでやすかね。調子のほうは」


「順調だよ。オサム達といた頃よりはね。自分の思う通りに行動できるし今パーティーを組んでいるカムは俺のやることを信じてくれるからね」


「それは良かったでやす。あっしが渡したリュックと自動追尾型の魔法剣は役に立っているでやすかね?」


「ああ。俺にはもったいないくらいの代物だよ。あんな代物俺に渡していいのか?」


「大丈夫でやすよ。あれは王家から代々伝わる道具、無限のリュック、そして自動追尾型の魔法剣は王家に置いておけば王が狙われる可能性があるでやすからね。冒険者であるザンサクの旦那に渡しておいた方がいいでやすから」


 アレク殿は酒を飲みながら俺に言う。


「ぷっはー。それに無限のリュックは今の王家、そして王直属の騎士隊、調査部のあっしらに装備できるものはいやせんでした」


 え?このリュックが?普通に装備できたけど。

 俺は装備していたリュックを背中に担ぎながら思う。


「まさに荷物持ち専用の装備でやすね!あははは」


「そ、そうだな。まぁほんとのことを言うなら剣とか槍とか装備して扱いたいけどね」


「ははは。いいでないでやすか。専用装備の方があっしはかっこいいと思いやすよ。それにそのリュックなんでも入れれるんでやすよね?」


「そうだね。自動追尾型魔法剣も普通に入れられるくらいだからな」


「本当に便利でやすね。自動追尾型魔法剣は役に立っていやすか?」


「ああ。これも俺にはもったいないくらいのもんさ。自動追尾型の魔法剣なんてね」


「その自動追尾型の魔法剣もうちに扱えるやつがいなかったんでやすよ。もしかして戦えない旦那を剣が哀れに思ったのかもしれないのでやすかね?あははは」


「そんなこと言うなよ。後からもらった拘束の鎖に無抵抗の鎖を使ってなんとか戦っているんだからさ」


「そうでやすね。あの鎖シリーズも確かに便利でやす。でもあれは強すぎるやつには通用しやせん。使い道は選んだほうがいいとかんがえるでやすよ。まぁ今の勇者くらいならかんたんでないでやすかね?がはは」


 俺たちは仲良く酒を飲んでいると別の席に座っていた客が急に立ち上がった。

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