ミスティアの野心
俺と大魔王、カーリンが喋り続けて何分経ったかわからない頃にミスティアの能力解放空間がやっと解除され2人が俺たちの前に現れる。
俺たちの前に現れた瞬間にシンライはタガルムに近づくと
「どうだ?楽に倒せたか?ミスティアは」
「・・・シ、ンライ。す、まない。後のことは、任せた。私は、負けたから、大人しく贄となろう」
タガルムはその場で倒れミスティアは笑いながら
「ははは!古参もだいぶ実力が落ちたものですね!まさかこのミスティアに負けるなんて!まぁミスティアが強すぎるのが罪なんですけどね!ははは!」
ミスティアは笑いながら大魔王様に近づくと
「大魔王様。彼を空中魔王城の贄にしてください。そして、もう1人はあの人間を贄にしてください。カランは贄にするには勿体無い存在です」
ミスティアは大魔王に意見するとシンライは
「貴様!タガルムに勝ったからといって贄をもう1人勝手に決めていいわけではないぞ!調子にのるなよ!」
「うるさいよ。なら貴様が贄になるかい?いいよ。ミスティア優しいから今軽く疲れてるけど相手してあげるよ。ミスティアは優しいからね!」
ミスティアがドヤ顔でシンライに言うとシンライは自動追尾型魔法剣シビルを抜きミスティアに向けると大魔王は「待て!」と叫び
「すまない人間。貴様を贄にするつもりはなかったが仕方ない。タガルムが負けてしまった以上君を丁寧な扱いにするわけにはいかないからな。恨むといいよ私を」
「はん!もともと恨んでるさ!あんたのせいでマガ爺は死んだんだからな!ここにいたのはあくまで貴様ら魔王将と大魔王、大魔王の右腕、左腕の実力を見るためだけさ。お前ら魔族と仲良しこよししようとしたわけじゃないのさ!」
俺はリュックから自動追尾型魔法剣ストレアを取り出すとミスティアが俺を睨み
「底辺な人間族がミスティア達魔王将のシンボルである自動追尾型魔法剣を持っているだと?許せないわね。大魔王様!やっぱり殺してもいいですか!」
「それは許可せぬ。空中大魔王城のための贄として使える生き物五体が必要なのだ。我慢せい!」
ミスティアは「はーい」と返事し、ミスティアはドロを構え、大魔王も魔法詠唱をはじめる。
く、流石にこの強者だらけの相手じゃ勝てないな。持って数分だろうか。すまないカム。約束は守れそうにないかもしれん。
俺が覚悟を決めてミスティアらシンライが俺に斬りかかってくると横から急にでかい盾が現れてミスティアとシンライを壁に飛ばす。
「な、誰だ!」
「助けてやったのになんだその言い方は!早くこっちに来い!逃げるぞクソ野郎!」
俺の前に現れたすごい怒り顔の男が俺の手をとって大魔王の間から出る。何故かは知らないが大魔王、カーリン、アマスギは何もせず俺をそのまま見逃していた。