マガ爺の希望
「ザンサク。お前さんがこの程度ならそろそろしまいにするかのう」
マガ爺は両手を今度は大剣にかえ俺に斬りかかるが俺は
「まだまだ終わらないよ。この結界内では俺は無限に武器を作り出すことができる。装備することはできないがマガ爺にはいくらでも」
「いや小細工は通じんぞわしには。さっき見せたろ。わしは腹部も刃物に変えることはかのうじょし、足も変えることは可能じゃ。じゃからいくらお前さんが武器を想像しようが全てはじくからのう」
マガ爺は俺に言った後首にめがけて大剣を横に一閃かまそうとするが俺はマガ爺の攻撃を避け
「なら高速で無限に精製してやろうじゃないか。マガ爺。あんたの刃物に変えるスキルでも追いつかないくらいによう」
「ほう。やれるものならやってみるといい。無論わしの刃物での防御はそうたやすくやぶれるものではないと思うがのう」
俺はマガ爺から距離をおくと全方向に向けて武器を精製し
「さぁマガ爺。俺からのプレゼントありがたく受け取れや!」
マガ爺に向けて精製した武器を全方向からマガ爺に向けて放つとマガ爺は全てをはじいて
「おおー。なんのこれしきぃ!」
「根くらべといこうじゃないか!マガ爺!」
俺はマガ爺に武器を全てはじかれても何度も何度も精製し、数分、数時間と放ち続けた。
マガ爺は次第に俺の攻撃に追いつかなくなり全身が切り傷だらけになった。
「いい格好じゃないかマガ爺」
俺は傷だらけになったマガ爺に対して言う。そろそろ能力解放の力も限界だ。もうこれ以上やる気なら俺が負けるかも、しれねぇな。
「ふ、ふぉ。ふぉふぉふぉ。なか、なか、いい戦いじゃった、わ。さ、流石に、わしも、限界、じゃのう。これだけわしに切り傷を、つけ、追い詰められる、なら恐らくじゃが、お前さんなら大魔王、を倒せる、はず、じゃ。ザンサクよ。最後に、いい、かのう」
切り傷から血が垂れ続けてもう立っているのがおそらくやっとの状態のマガ爺は俺に言う。
「ゼグラのこと。まかせて、よいかのう。わしは、もう、だめじゃ。助からんし、ここで、終わるのも、よいと、考えているから、のう。最後に、希望を、みれて、よかった、わい。これで、安心して」
「何を勝手に死のうとしている。大魔王様より与えられたスキルを持ちながら人間により殺され死ぬことは許さん」
俺とカム、マガ爺の頭上から声がし、俺が声のした方向を見るとその瞬時にマガ爺の体は燃やし尽くされる。
「これでよい。これで人間に殺されたと言う事実は残らず我が殺したという結果が残る」
「てめぇ。炎魔王将!」
俺は俺たちの前に現れたバンに対し叫んだ。