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勇者パーティーから追放された荷物持ちの冒険者  作者: 紫 ヤタガラス
第5章 帝国奇襲編
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カムの父親 2

「実はわしは過労で倒れしばらく病院に入院し、1週間ほどで退院はできたんじゃが医師にもう二度と鍛治をしないでくださいと言われてな。鍛治士であるわしにとっては致命的だった。わしは退院してからはただ怠惰にその日その日を過ごしていてな。そんな時じゃ。わしの前に氷の魔王将、そして大魔王の右腕である死の王アマスギとかいう魔族がわしの前に現れてな」


 カーラとアマスギが?なぜだ?奴らは人間になど興味はないはずだが?そもそも魔族自体人間を愚かな生き物としか見定めていないはずだが?俺の思い違いか?

 俺はカムの父親の話を聞きながら思っているとカムの父親は話を続け


「アマスギはわしに言った。私のもとで動かないか?と。私は今の貴様を強気ものに変えることができる。とな。わしはもちろん誘いにのったよ。なんせ2人の魔族が連れていた他の2人の人間をわしは殺そうと考えていたからな」


「なるほど。それがタスラとテスラというわけね」


 カムが父親にいうとカムの父親は「話が早くて助かる」とカムの頭を撫でながら言う。


「わしはなんとしても奴らは許せんかったし他の奴に殺されるのも我慢ならんだ。だがカムなら。カムなら許せるからタスラの首をはねる時は何もせずにいた。カム。お前も成長したもんだ。もうわしがいなくても大丈夫だろ」


「冒険者としては大丈夫ですけどでも父親としては私と一緒に生きて欲しいです。魔族になったからなんですか。私とあなたは家族。それは決して変わりはしないことですから」


 カムが父親に言うとカムの父親は嬉しそうにしながら


「ありがとう。だが仲間にしたテスラを殺した以上奴らも黙ってはいまい。いくらこんな弱い奴を殺されてもない」


「そんなことないよ父上。多分奴らならこいつらくらいこうなることは想像できたはず。この2人はどうせ自分からこちら側についたんでしょ。自分でも言っていたし」


 カムは父親に言うとカムの父親は


「まぁカムの言うこともわかるし納得もできる。だが奴らにもメンツというものが」


 城の入り口で俺たち3人は話していると起きあがったミクロシアとミクロシアをみていたミーナが俺たちのもとまで来て


「終わったか?ザンサク」


「ああ。この人は大丈夫。味方だよ。さてそれじゃカムの父親さん。俺たち城に入っていいかな」


 俺はカムの父親に聞くとカムの父親は


「ああ。わしは貴様に負けたからな。敗者は潔く道を譲るさ」


 カムの父親は手を上げて言うと城の入り口から


「許すわけないだろ馬鹿者。貴様、アマスギ様に殺され、セイコ様に魔族として生まれ変わらせていただいた恩を忘れたか」


 がっちり鎧を身に固めた騎士のような男が城の入り口から俺たちの方にゆっくりと歩いてきた。

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