ギルドの受付嬢
俺はカムを連れてギルドを出ると「待ってくださーい!」と誰かがギルドから俺とカムを追いかけてくる。
俺とカムを追いかけて来たのは俺たちに人喰いウルフのクエストを紹介したギルドの受付嬢だった。
「はぁはぁ。すいませんお二方。私の方から報酬を払いますので」
ギルドの受付嬢は俺とカムに銀貨を5枚ずつ渡す。
「な、そんな。何であなたが私達にお金をくれるんですか。こんなの貰えませんよ。ね?ザンサク」
「あ、ああ。気持ちはありがたいけどもらってしまったらあいつらと変わらない気がするからいいよ」
俺はギルドの受付嬢に言うとギルドの受付嬢は
「これは私からの気持ちというのもありますが、それ以前にこの、勇者がザンサクさんの手柄を横取りしたのには私にも原因がありますのでそのお詫びでもあります」
「ん?なぜだ?あなたは俺たちに人喰いウルフのクエストを紹介しただけじゃないか。それが何でオサムと結びつくんだ?」
俺はギルドの受付嬢に聞くと受付嬢は
「私達が話しているのを勇者を崇拝している冒険者が勇者に伝えたらしく、それで今回の宴が起こっているのだと思います。まず私は今日ずっと受けつけにいましたが勇者が人喰いウルフ討伐クエストを受けに来たのを受理していません。なのに彼は急に人喰いウルフ討伐したから報酬をくれと言い出して来たんです」
なるほど。よめたぞ。自分でやるのは面倒だから俺たちに倒させてそして倒して油断しているところをしたいだけ持ち帰りギルドに提出したわけか。
みんな俺なんかよりオサムのことを信用しているから仕方ないから、俺が倒したと言っても皆オサムを信用するわけだ。
「だから私の不手際でもあるのでせめてこの銀貨を」
ギルドの受付嬢は俺に銀貨の入った袋を渡してくるが俺は受付嬢に
「いやいいよ。それよりあなたは俺たちを信用してくれるんですね」
俺がギルドの受付嬢に聞くと、受付嬢は俺に頭を下げて
「他の方は知りませんが私は冒険者は平等に評価されるべきだと考えています。勇者だろうが何だろうが私はクエストを受けてくれた方を信用します。ちなみに私のなかでは勇者は人喰いウルフ討伐を断った上に手柄を横取りしたと思うので私は信用しています。ザンサクさん、カムさん。これからも我がギルドをごひいきに」
ギルドの受付嬢は俺たちに無理やり銀貨5枚ずつ渡すとギルドの中に戻っていく。
受付嬢がギルドに戻るとカムが俺に笑顔で
「よかったですね。ザンサクを認める人がいてくれて」
「そうだな。冒険者をしていて5年認めてくれる人は少ないからああいういい人に会うととても、銀貨5枚よりも嬉しいよ」
俺はカムに言うとカムはとびきりの笑顔を俺に向けてくれた。