氷の魔王将のスキル
「おそらくですが氷の魔王将が私達以外に気づかれない結界でも張ったのではないかと私は思っています」
「なるほど確かにそれなら俺たち以外は気付かないのも無理はないがまさかあいつ剣を抜かないで自動追尾型魔法剣の能力解放を?」
俺はカムに聞くとカムは
「私はその能力解放?とやらは分かりませんがあれはカーラ自身のスキルだと思いますよ私は」
「そうなのか?」
「はい。まずザンサクの言う通りカーラは剣を抜いていないのとスキルがいまだにわかってない点からスキルだと私は考えています」
ふむ、なるほど。確かにカムの推理は一理あるな。だが能力解放でもないのに俺たち5人だけの結界を作るなんて。本当にスキルなんだろうか?しかし魔法だともっと現実味がないからな。ふーむ。難題だなこれは
「ザンサク。とりあえず当面の問題はなんとかなりました。さぁガルダラスの森に向かいますか」
「あ、ああ。俺は構わないがカムは大丈夫なのか?体力とか」
「大丈夫ですよー。伊達に1ヶ月魔族の攻撃に耐えてきたわけじゃありませんから。この程度どうということはありません」
カムは俺に言うが俺はカムが心配だから
「いやムリせずに少し休んでから行こう。俺も寄りたいとこがあるからカムはここで休んでいてくれ」
俺がカムに言うとカムは
「大丈夫ですか?また私の前からしばらく消えたり帰ってこなかったりとかそんなことはないですよね?」
「安心しろ。俺はちゃんと帰ってくるから。お前もちゃんとここにいろよ」
「はい!分かりました」とカムは返事をし、俺はある場所に向かった。
「さーて。1ヶ月ぶりにくるここは少しはまともになってるかな。中にいる人らはな」
俺はカムと別れた後、旧ギルドに向かいバステアに会いに来た。
「久々に会うあいつはどんな顔するか楽しみだな。とらえたはずの俺が脱獄してきたんだからな。驚くに違いない」
俺は意気揚々と旧ギルドに入ると旧ギルド内は何故か死体で溢れかえっていた。
「な、なんだこれ。なんでここ、死体だらけに」
「おや。まだ生き残りがいたんですか」
俺が旧ギルド入り口で呆然としていると奥の方から人の首を持ちながら男が俺のところに向かって歩いてくる。
「お前何者だ!」
「ふん。私の名はフロー。魔族の剣士だ」
「な、なんのためにこんな酷いことをした!バステアは?」
俺はフローと名乗る男に聞いた後フローは持っていた首を地面に投げつけ、俺に剣を向ける。
「バステアとかいう男は知らんが。私が受けた命令はこの場所の人間の殲滅だ」
フローはそう言った後俺に斬りかかり、俺はフローの攻撃を避けた。