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勇者パーティーから追放された荷物持ちの冒険者  作者: 紫 ヤタガラス
第4章 地下牢と目覚め
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扉越しの訪問者

「氷の魔王将の連れ、ね。カムが会わせたくないとは余程のやつなのかそれとも・・・」


 いやそんなはずはないと俺は自分にいい聞かせる。氷漬けになったあの人がなんらかの方法で生きていて氷の魔王将の手下になっているなどとありえないことを。あの人は、ギルドマスターは俺の目の前でタガルムによって砕かれたんだ。だから生きている可能性など


「起きてるか」


 俺が寝ている部屋の扉ごしに誰かが尋ねる。


「起きてはいるが。誰だ?」


「あっしでやす。アレクでやすよ旦那」


「アレク殿か。そんな扉越しで話しかけずに中に入ったらどうだ?」


 俺はアレク殿に言うがアレク殿は部屋に入ってこず


「すまないでやす。今のあっしは旦那にあわせる顔がないでやすから扉ごしで話をさせてくださいでやすよ」


 アレク殿はいい、俺は「わかった」と返事を返す。


「旦那は氷の魔王将のことを聞きやしたか?」


「氷の魔王将が攻めてきたことは聞いた。しかしカムが氷の魔王将の連れとは会わない方がいいと言うんだ。なぜなんだ?アレク殿」


 俺はアレク殿に聞くとアレク殿は少し黙った後に


「ギルドマスターでやす」


 ギルドマスター?新しい人の話か?


「新しいギルドのギルドマスターが魔族に寝返って氷の魔王将に仕えているのか?」


「それならカムは別に旦那を止めやしやせんよ。ギルドマスターはあっしらの知るギルドマスターでやす」


「ば、ばかな!ありえない!ギルドマスターは氷漬けになって俺の目の前で粉々に砕かれたんだぞ!それで生きていたらもはや人間じゃない。死者をぼうとくするのもいい加減にしろ!」


 俺は扉越しのアレク殿に怒るとアレク殿は


「・・・あっしだって目を疑ったでやすよ。最初に見たときは。旦那に死んだと聞きやしたからねギルドマスターは」


「・・・ああ。俺が不甲斐ないばかりにギルドマスターは粉々になってしんだよ。だから生き返るなんてありえない。もしくはあの氷を粉々に砕けた状態から元に戻せるスキルがあるなら話は別だがそんなスキル聞いたことがない」


 俺はアレク殿に言うとアレク殿は


「あっしもそんなスキル聞いたことないでやすが魔族というやつは何ができるかあっしらには予想できないでやすからね。氷の魔王将はまた攻めてくると思いやすがその時ギルドマスターがいたら覚悟しておいた方がいいでやすよ」


 アレク殿はそれだけ言うと扉ごしに「あっしからはそれだけです。旦那ゆっくり休んでくださいでやすよ」と言うと扉の前から声がしなくなり、俺もギルドマスターが生きていると聞いて頭がこんがらがってきたのでその日は頭を休めるためにもう寝ることにした。

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