大魔王、目覚める
「さてまだやるか?我はもう正直貴様に飽きたからやる気はないがな。ただ大魔王様復活の邪魔をするなら相手をしてやろう。邪魔しないのであれば話し相手くらいにはなってやろう。我は寛大だからな」
バンは翼に覆われたオサムの体はだったものに近づき座り込む。
「寛大なら手を出さないで素直にオサムの体を消させてもらえると嬉しいんだがな」
「それはできないな。大魔王様復活は我々の悲願。これだけは譲れぬよ。貴様ら人間は大魔王様が復活すれば労働か見せしめのために多く残しておく必要がある。勇者のいない人間どもなんぞ我々からすればとるにたらんよ」
バンは俺に言うと俺は
「勇者がいなくなっても七大罪がいるだろ?奴らさえ入ればこちらのもの」
「ふ、ふふふ。笑えることを言うな人間。たしかに七大罪は我々魔王将の脅威たる存在かもしれん。だがそれは我々魔王将だけの話。大魔王様からすれば七大罪など雑兵に過ぎぬ」
俺はバンに喋りかけながらも隙をついて翼に覆われたオサムの体に攻撃するが全てバンに防がれ
「いい加減に諦めろ。我は油断せぬし隙をつこうとしても貴様の実力では無理だ」
「そうか。ならオサムの肉体の上にあるものを見るといい」
俺はバンに言うとバンは翼に覆われたオサムの肉体の上を見て驚く。
「な、あれは。貴様!いつの間に!」
「お前に複製した剣を燃やされてる間にそれとは別に剣を生成してあそこに溜めていたのさ。これで終わりにしてやるぅ!」
俺はオサムの肉体の上に作った巨大な剣を振り下ろすとバンは俺の作った剣に攻撃を放つが間に合いそうになく「このクソ人間がぁ!」と叫ぶ
「安心しなさい。炎魔王将。私は目覚めた」
俺の攻撃が防がれたと同時に巨大な翼に覆われていたオサムの体は動き出す。
その姿は頭に3本ツノが生え、背中に羽が6つ。体は真っ黒に染まった姿をしていた。
「お前が、大魔王か?」
「そうだ。私が魔族をすべる大魔王クローデンだ。よく覚えておくといい人間」
大魔王は自らの名を名乗り俺に言う。
「大魔王クローデン。一つ聞きたい?」
「何だ人間。私は今やった体の完全支配を手に入れすこぶるいい気分だ。答えられる範囲であれば答えてやろう。しかしその前にこの結界内では少々せまいな。私の目覚めた瞬間の場所がこんな狭い場所などかなり屈辱ぞ」
クローデンは「ぴん」っと指で音を鳴らすと俺の結界を解除する。
「な、ばかな。指を鳴らしたくらいで」
「何を驚く必要がある?私は大魔王だぞ?この程度造作もないことよ」
クローデンは軽く笑いながら俺に言った。