勇者の部下
「さぁついたぞ。この王の間に勇者はふんぞりかえっている。露払いはしてやるから荷物持ち、お前が必ず勇者を倒せ。他のやつが倒そうとすれば私が必ずとめる」
王の間に入る前にタガルムが俺にいい、マガ爺が
「なぜわしらがお主のいうことを聞かねばならん。勇者は生かさんのじゃ。必ずこの場で殺す」
「ダメだというのになぜわからぬ人間のジジイ。ならば貴様だけ先にここで殺してやろうか?」
マガ爺は剣を鞘から抜こうと剣を握り、タガルムも同じく自動追尾型魔法剣を引き抜こうとする。その時王の間の扉が急に開きタガルムは背中を誰かに斬られる。
「ぐふっ。ゆ、油断したか。まさか勇者が自分から開こうとは」
タガルムの後ろに剣を持って立っていたのはオサムだった。
「いやはやまさかお前が俺を裏切るとはなタガルム。忠誠心のあるお前が裏切るはずないとは思っていたのだがな」
「ぐふっ。なぜ私が裏切るとはお思いに?」
オサムは「ふん」と言って
「俺の側近に予知のスキル持ちを配置したのを忘れたのか?」
オサムの後ろからクチバシの長い仮面をした男がゆっくり現れ
「馬鹿な魔族だ。勇者様にはむかおうとするなど。クリマを倒したことで調子にのっているようだがあのババアは所詮使い捨て。勇者様には私がいればいいことよ」
はっはっはと笑いながらクチバシの長い仮面の男は言うと攻撃を受けたタガルムは笑いながら
「ふ、ふふふ。ふふふふふふ」
「どうした?自分の愚かさと私のスキルの恐怖でおかしくなったのか?」
クチバシの長い仮面をした男が言うとタガルムは
「いやいや。お前は私がこんな簡単に攻撃を受けてしかも簡単にぐふとか言って血を吐いて苦しむとでも思ったのか?」
「は?おいおい。おかしくなって背中の斬られた傷がわからないのかよ?まさか痛みを感じないのか?」
クチバシの長い仮面男が言うとタガルムは笑っていいかえす。
「私はお前をつるためにこうしてわざと攻撃を受けたんだよ。おまえはもう詰んだんだよ。なぁワームル」
タガルムはクチバシの長い仮面男がいる場所を見ながら言うとクチバシの長い仮面男はあたりを見渡す。
「おいおいどうした?予知ができるんだろ?おまえの身にふりかかる何かを予想してみろよ!」
「き、貴様!私のスキルのことを知っていて言ってるんだろ!私のスキルは他の人が対象なその人の未来に起こる出来事は予知できるが自分自身に対しては使えないことを!」
「ああ。だからこそこうしてお前がのこの子出てくるのを待っていたんだよ!私の目的をもっと容易にするためにな!」
クチバシの長い仮面男は自分の周りをきょろきょろとしていると片腕を誰かに掴まれていた。