泥の魔法使いの最期
「全く。これだから人間という生き物は理解ができない。そんなに美にこだわるくらいなら戦わなければいいではないか」
「うるさいのじゃ!わっちが美しいやつを汚してやらねば誰が汚すというのじゃ!このアホ魔族!」
クリマはタガルムにバカにされタガルムに向かって叫ぶとタガルムはため息をつきながら
「汚すとか汚さないとか実にくだらない。なぜ人間はそんなくだらないことばかりしようとするのか全く理解ができんな」
タガルムは自動追尾型魔法剣カマイタチを頭上に掲げ両手で剣を握る。
「次で終わらせる。何かいい残すことはあるか?クソババア」
「おーっほっほ!わっちが魔族如きにおくれはとりませんじゃ!今のはたまたま、そう!たまたま当たっただけに過ぎないんじゃ!」
クリマは自分を包み込む泥魔法を使い完全なる防御体制に入る。
「無駄なことを。とどめだ。神・空破斬!」
タガルムはクリマに向けて大きな風の刃を縦一直線に放ち、クリマの体は泥の防御魔法ごと縦に両断される。
「お、っほ、っほ、わっち、が。わっちの美、しい、体、が」
クリマはそれだけ言い残すと左右に体は分かれて崩れ落ちる。
「さて私は契約を守った。物を渡してもらおうか」
タガルムは俺に手を差し出し「よこせ」という感じでシビルを手に置くように目で言う。
「まだだ。まだミーナの魔法が解けていない。ミーナについた魔法が解けるまでは渡せない」
俺はタガルムに言うとタガルムは「やれやれ」と言って
「わかった。その女の魔法が解けてからでいいからまた私についてきてもらうぞ。貴様らには勇者を倒してもらう」
タガルムは俺たちに言うと俺は
「は?」
「は?じゃない。勇者を倒してもらいたいと言ったんだ」
「なぜだ?倒すならお前にもできるだろ?タガルム」
俺はタガルムに言うとタガルムは
「私が倒すのはダメなんだよ。お前が倒さねば私の目的は果たせない。協力はしてやるから有者を倒せ。必ずな」
タガルムは俺に言うと俺に変わりマガ爺が
「貴様に言われなくてもわしは奴を斬るつもりでおる。生かすことはできぬな」
「お前には言ってないよジジイ。お前が奴を倒す、もしくは殺そうとするならこの風の魔王将が貴様の命を斬りつけてやろうぞ」
タガルムはマガ爺に剣を向けて言う。
「ふん。貴様如きに遅れはとらぬ。わしは伊達に王に仕えし剣士は名乗っておらんよ。王の護衛の剣士となれば剣士として常に最強でならねばならんのじゃ。わしは剣聖などの肩書きは要らぬ。わしが最強であるならそれでよい。剣士としてじゃがな」
マガ爺もまたタガルムに剣を向けって言った。