雷使い
レベル2の階層を回り続けて数分、やっと階段のある場所を見つけたかと思えばそこではマガ爺がまだ敵と戦っていた。
「ほう。ずいぶん脱獄者が増えた。これも大魔王様の読み通りというわけかな」
「何を言っておるかわからんが戦闘中にわしから目を離すとは愚かじゃな!」
敵がこちらに向いた瞬間マガ爺は敵に斬りかかるがマガ爺の攻撃は敵が片腕だけで受け止めた。
「雷撃」
マガ爺が持っていた剣に敵は電撃のような攻撃をしマガ爺は痺れながら
「あばばばばばば」
「ふん。貴様のようなやつにはこの程度で充分。もう1人のやつはなぜ攻撃してこないかはわからないが」
「マガ爺!あなた!よくもぉん!くらいなさぁい!ファイア・ボール!」
ゼグラは敵に向けてファイア・ボールを放つが
「雷撃」
敵は手に纏った雷でファイア・ボールを殴り相殺する。
「あらぁん。大胆」
「この程度か人間。貴様らがその程度なら我に攻撃は通じぬぞ」
敵は手に雷を纏い続けながら俺たちの前に歩いてくる。
「我が名はライ。九魔王将が1人。雷魔王のライだ。我に殺される前にこの名前よく覚えておくと良い」
雷の魔王将、だと。まさかオサムのやつここで俺を完全に仕留めるつもりか。
「あたし達はぁん簡単にぃんやられるつもりはぁんないわぁん」
ゼグラは詠唱を始め、ライはゼグラに向けて電撃を放とうとするがマガ爺が背後からライを斬る。
「油断大敵じゃよ!」
ライは背中を軽く斬られた後笑いながら
「ふ、ふふふ。ははは!はっはっは!良いぞ人間!もっと!もっとだ!我にその力を見せよ!貴様らがちゃんと戦わねば大人しく我に殺されるだけぞ!」
ライは腰にかけていた剣をぬき
「自動追尾型魔法剣シビル!」
ライは抜いた剣を一振りすると俺たち全員に剣から雷撃をとばす。
「こんな雷撃などわしの剣さばきで!」
マガ爺は電撃を斬って無効化し、ゼグラも魔法で電撃を相殺する。
問題は俺とミナギなんだが
「ザンサクちゃあんともう1人の人ぉん。アラグラの後ろにいなさぁい」
「・・・わかった。ミナギ!」
俺はミナギの手をとってアライデルの背後に並ぶ。
流石は自動追尾型魔法剣から放たれた雷撃だ。ずっと俺たちのこと追いかけてきやがる。
俺がアラグラの近くにまでたどり着くとアラグラは
「ふわぁー。だるい。面倒なものもってこないでよ。ふわぁー」
あくびをしながら適当な感じで魔法を放つと雷撃は相殺される。
アラグラがライの雷撃を魔法で相殺したの見てライは
「本当にそこにいる女は面倒だな。我の雷撃を軽く相殺しおって。ムカついてきたから貴様から始末するかな」
ライは一直線にアラグラのいるとこに近づいてきた。