絶望のミナギ
「ミナギは何が俺と違うんだ?むしろ俺はミナギが羨ましいよ。店を破壊された件については羨ましいとは思えないけど一度店を、自分の大事なものを壊されて簡単に諦められるミナギが」
「簡単に諦めた?ふざけるな!私がどんな思いでいたと思っているんだ!店が破壊されたうえにほぼ無罪で捕らえられた。そんな私の気持ちなど」
俺に怒りをぶつけるミナギに対し俺は
「そんなこと。俺は最初から奴らのパーティーにいた時から除け者にされてるうえに報酬は全部奴らのもの。それで邪魔になればでていけと捨てる。そして目障りになってくればこうして無理にでも指名手配して俺を無罪で難易度の高いレベル6とかいう牢獄にぶち込む。道具のない俺などほぼ無害にも関わらずだ。ミナギ。お前さんの怒りは、武器を破壊された悲しみはよくはわからんが俺はもっとお前より酷い目にあっている。だから俺はあいつらを倒してカムと気楽に冒険者をしていたい。お前にはないのか?絶望を超えた先に目標は」
「目標、だと?そんなこと考えもしないな。私は1人じゃ何もできない。武器を作ることしか」
ミナギは下を向き蹲りながらだんだん落ち込んでいく。俺はそんなミナギに対し
「なら俺ときてくれ。店は俺が何とかしてやる。お前のやりやすいような店を。この王国は今オサムが仕切っているようだからオサムを倒せば俺は自由に戻れて、お前は店をまた開くことができる。これじゃだめか?」
俺はミナギに手を差し伸べる。俺は「あ、やべまだ腐食魔法とけてないかも」と思っていたがミナギは俺の手をとったときミナギの手は腐らなかったので一安心だ。
「・・・わかった。こうなればとことんやろう。なぁザンサク」
ミナギは立ち上がってから俺は「ん?」って反応するとミナギは俺に笑顔で
「私がまた店を開けるようになったらいつでも来てくれていいからな。後励ましてくれてありがとな。正直もう何もかもダメだと思って絶望していたがザンサクが手を差し伸べてくれたから私も戦う気になったよ。まぁ戦えはしないんだけどな」
「ふふ。笑わせんなよ。それは俺も同じ。俺もここじゃ役立たずさ」
俺はミナギと笑いながらミナギを連れて牢屋を出て、牢の外にいたゼグラに「待っていてくれてありがとな先生」と頭を下げるとゼグラは
「気にすることはないわぁん。それより早くいきましょうぉん。マガ爺がおこかもしれないわよぉん。いつまで経ってもあたし達が来ないからぁん」
ゼグラは俺にいうと「そうかもしれないですね」と俺はいい、俺たち4人はミナギを仲間に加えて先にレベル1への階段に向かった2人を探した。