地下牢の罪人 2
「あたしわぁんこの城のぉん。筆頭魔法使いをしていたのぉん。王様おかかえのねぇん」
「そうなのか」
「でねぇん。数週間前かしらねぇん。勇者が城に来た時にねぇん。知らない兵を連れていたのよぉん。そこにあたしとマガ爺、ミクロシア、ミーナちゃあんともう1人隣にいるぅそこのアラグラって女なんだけどぉんこの5人が呼ばれてねぇん。王の間で勇者が王と話してぇん勇者が偉そうなことを言うからぁん」
「オサムが偉そうなことを言うからゼグラはオサムを殺そうとしたのか?」
俺はゼグラに聞くとゼグラが口を開く前に話を聞いていたのかマガ爺が
「そうじゃ。わしとゼグラで勇者に斬りかかったのじゃ。あの時わしは間違えたんじゃ。わしが全力で奴を斬りに行けば。勇者を斬りに行けばこんなことにはならなかったのかもしれんのう」
「マガ爺さん。俺のこと舐めてるなら話に入らないでもらえますか?今ゼグラと話しているんですから」
俺がマガ爺に言うとマガ爺は
「ふん。そやつの言い方では1日が簡単にすぎてしまうと思ってわざわざ年寄りが気遣いで話してやったと言うのに。これじゃから今時の若い小僧は」
マガ爺は俺にため息をつきながら言う。この爺さん俺が手足に錠をされてないの知らないのか?かるくイラつくからボコってやろうか?そう思って俺はマガ爺に近づこうとするとゼグラは両腕で俺の右手を握って
「マガ爺に不用意には近づかない方がいいわぁん」
真顔で俺を見てゼグラは言う。
「マガ爺は勇者の剣術の師匠であり王国最強の老兵よぉん」
「ふん。安心しろゼグラ。わしのスキルは今封じられておるし手と足が錠で縛られていては流石に何もできんよ。じゃがわしに近づくなら。そうだな」
マガ爺は普段目を閉じといるようだったがその時だけ目が見開き近づけば俺をいつでも殺せるという目で俺を見ていた。
俺がマガ爺の眼光に驚いている間にゼグラが手を軽くパンパンと叩き
「ごめんなさいねぇん。話が脱線したわねぇん。それであたしとマガ爺がぁん勇者に攻撃した時ぃん勇者が連れてきたうちの兵の2人がぁん肉の壁になってあたしたちの攻撃をくらったわぁん。もちろん2人は死んだわよぉん。でもその後マガ爺は勇者に抑えられてぇん。あたしは背中に羽が生えた男にぃん腕を縛られて錠をつけられちゃったわぁん。マガ爺もその時両手両足縛られてぇん。あたしたち2人は先にぃん牢屋にぶち込まれたわぁん。そして数日後に泥だらけのミーナちゃあんに自信をなくしたミクロシア。そしてこの怠惰の女アラグラがぁん。ぶち込まれてきたわぁん。そして現在に至る感じかしらねぇん」
ゼグラは自分達が牢屋にぶち込まれた経緯を話してくれた。