バステアのスキル
「ほう。荷物持ちにそんな芸ができるとはな。しっかしこんな技を使えるならなぜ最初から使わなんだ?」
「そうやすやすと見せるもんじゃないからさ。それにこれなら」
俺は能力解放した結界内の力でストレアを複数想像しバステアに放つ。
バステアは俺の攻撃を全て剣で薙ぎ払って地面に落とす。
「これなら。なんだ?その先を言ってみろ」
「流石は剣聖と呼ばれている男。くさってもこの程度くらいは無効化するかならば」
俺はさらに剣を複製し、バステアに向けて放ち続ける。
「何度やっても。同じ、だ!」
バステアは剣で俺のストレアの剣を薙ぎ払い続けるがだんだんバステアの剣にヒビが入り、俺の攻撃を薙ぎ払い続けて数時間後、バステアの剣が折れる。
「これが、てめぇの狙いか?荷物持ち」
「そうだよ。流石の剣聖様でも剣がなければこの攻撃はどうしようもできないだろ。それじゃ潔く死んでくれ」
俺はバステアにとどめを刺そうと結界内で複製したストレアをバステアに放つが俺が攻撃する前に何故か俺の呼吸が乱れて息がうまくできなくなる。
「か、ぁ。な、なんだ、これ、は。い、き、がぁ」
「俺のスキル強欲の剣は周りの生命力を吸い取りそれをエネルギーとして生成する。今俺はこの強欲の剣でこの結界内に散る空気をエネルギーの対象として吸い取っている」
ば、かな。空気の、エネルギーを、吸い取る、だと?そんなこと、できるわけ
「そんなことできるわけないと考えているだろうが俺の強欲の剣はそういうことができるスキルなんだよ。いやはやテメェが逆にこんな状況をつくってくれて助かったよ。周りに人がいれば俺は強欲な剣を使えないからな」
「く、そ。はぁ、はぁはぁ。いき、が」
おれは呼吸を整えることができずそのまま能力解放した結界も解除してしまいそのまま地面に倒れ込む。俺が結界を解除したのがわかったのか、バステアは強欲な剣を使うのをやめ俺の前に立って
「それじゃあな。荷物持ち。勇者オサムのとこでいいように扱ってもらいな」
バステアはそこまで言うと俺の腹を思いっきり殴り、俺はそれをもろにくらって血を軽く吐いた後その場で気絶した。
「・・・」
「起きろ。おい。起きろくそ荷物持ち」
俺は次に目を覚ますと両手両足を縄で縛られ見知らぬところに放置されており俺の前によく知っている奴がいた。
「お前は、オサム」
「よう。久々だな荷物持ち。ここがどこだか分かるか?」
俺はオサムに言われて辺りを見渡すが俺が放置されている場所がどこか分からずにいた。
「分からないだろうな。なんせお前はちゃんと入ったことはないだろうからな。城の中には」
「城、ということは」
「そう。ここはアワステルン城だ」
地面に転がる俺に対しオサムは俺のいる場所について言った。