プロローグ
「おいザンサク。お前パーティから抜けろ」
俺はクエストを終えアワステルン王国に帰る前に、パーティーのリーダー兼勇者であるオサムに言われる。
「な、なんで急にそんなこと言うんだよ。俺たち今まで仲良くして来たじゃないか。なぁみんな!」
俺はパーティーの他の3人、剣士のバステア、魔法使いのアルムス、回復使いのテテスアに聞く。俺の所属する勇者パーティーは今紹介した3人と勇者のオサム、そして俺の5人パーティーだった。
俺が聞いたうちの3人のうちまず剣士のバステアが言う。
「そうだ。オサム様の言う通り抜けてくれ。お前はもういらないよ。荷物持ち」
次に魔法使いのアルムスは
「そうよ。もうあなたは私達のパーティーにはいらないわ。今までお情けで入れてもらっていたことを感謝しなさいよ!」
最後にとどめで回復使いのテテスアが
「私はもとよりあなたを必要としていませんでしたよ。戦闘は役に立たないくせに私達の手柄を一緒に受けているあなたなんか。むしろ抜けてくれた方がせいせいするわ」
「そ、そんな、急にどうしてだよオサム!理由を聞かせろよ!」
「それはお前の職業が荷物持ちだからだ」
俺はオサムに言われぐっと手で握り拳をつくっていた。