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エルフの森の最強神(ロキシス)  作者: ミュウ
異世界からの訪問者編
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ロキの話

家に到着すると、ベッドに女の子を寝かせて、ロキシスはエリクサーを取り出して女の子に飲ませた。

「前にもその薬を見たけど、効果はあるのか?」

ティルが心配そうに聞いてくる。

「世界最高峰の薬だぞ。これで効果が無かったら最早手遅れだ。」

「そうか…」

女の子はそれでも目を覚まさない。

「とりあえず様子を見よう。エリナ、出来れば交代で…」

「うん、解っているわ。」

「…流石だ。」

そんな話をして、その場はお開きになり、心配そうにしていたがティルとフィオーレは帰って行った。

「でもこの子、何処から来たのかな?」

「さあ?服装を見る限り、この島でも無いみたいだし。」

「ロキシスが昔いた島は?」

「いや、こんな服、見たことが無い。素材も変わっているし。」

そんな話をしている間も、女の子は眠っている。

「とりあえずロキシス、先に休んで。」

「あぁ。村の皆に捕れた貝とかを届けてくる。」

「あ…忘れてたわ。」

そう告げるとロキシスは外に出て行った。後に残されたエリナは、

「ロキ、この子の事どう思う?」

ロキに話しかけてみる。

(うーん、昔この服に似たような物を見たことはあるけど…何処だったかしら?)

「見たことあるの?」

(えぇ。でも思い出すまで時間を頂戴。)

「解ったわ。」

暫くしてロキシスが戻ってきた。

「まだ目は覚めないか…」

「そんなに直ぐにはね。」

「うーん…」

「あのね、ロキが何か知ってるみたいなの。」

「そうなのか?」

「今は考え事をしているから、黙っているけど、何か解ったら教えてくれるって。」

「…そうか。」

(ロキシス、何かあったのですか?)

不意にカグラが声をかけてきた。

「カグラ、女の子を1人拾ってきたんだが、目を覚まさなくてな。」

(そうなのですか?)

「カグラは何か知らないの?」

(済みません、エリナ。解りません。)

ロキが復活してから、エリナもカグラと話が出来るようになっていた。

「うーん…」

2人とも首を捻ってしまう。

「とりあえず食事の準備をするよ。何が食べたい?」

「オムライス…だったっけ?前に作ってくれた…」

「あぁ、あれね。解った。」

そういってロキシスは料理を始めた。あっという間に2人分のオムライスを作り、2人でそれを食べる。その後洗い物などをして、

「じゃあ先に風呂に行ってくる。何かあったら前に渡した笛を吹いてくれ。」

「解った。」

そうして風呂へ行くロキシスを見送って、再び女の子のいる寝室へ向かい、椅子に座る。

(あっ…!)

不意にロキが声を出す。

「どうしたの、ロキ?」

(思い出した、この服、確かセーラー服とかいう物じゃなかったかしら…)

「セーラー…服?」

(えぇ。でもおかしいわね。この世界には無いはずの物なのに…)

「この世界の…物じゃ無い?」

キョトンとしてしまうエリナ。

(詳しい話はロキシスが帰って来てからするわ。)

そう告げると再び黙ってしまった。それから30分ご、ロキシスが帰ってきた。

「ただいま。」

「お帰りなさい。ロキが思い出したみたいなの。」

「本当か!?」

(えぇ、私の記憶が確かなら、この子が着ているのはセーラー服っていう物よ。)

「セーラー…服?なんだそりゃ?」

(うーん、昔は戦闘用の服だった筈なんだけど、女の子がよく着る服に替わった服だった筈よ。でもね、この世界には無いはずなのよ。)

「この世界には無い?どういう事だ?」

(たまに異世界からこの世界に召喚されてくる物があるんだけど…ロキシス、あなたが持っているカグラもその一つなの。この子が着ているのはあなたの持っているカグラと同じ世界の物よ。時代は違うけど…)

(私と…同じ世界から…)

「そうなのか?でも違う世界なんて聞いたこと無いぞ?」

(確か、アマテラスって言う神がいるんだけど、その方が管理している世界の筈よ?昔会ったことがあるし、間違いないと思うわ。)

「ロキが言うんだ。疑いはしないよ。」

そう告げると、女の子の方を見て、

「ともかく、目が覚めるのを待つしか無いか…」

「そうだね。」

そう話して、今度はエリナがお風呂へと向かった。

「この子はどうしてこの世界に来たんだろうな?」

(解りませんね…でも興味はあります。)

「あぁ、俺もだ。」

エリナが戻ってきても女の子は眠ったままだった。仕方なく先にロキシスが休み、エリナが見ることになった。

読んでくださっている方々、有難う御座います。

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