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エルフの森の最強神(ロキシス)  作者: ミュウ
ヒューミル編
24/86

宝石

翌日ロキシスは男達と共に狩りに出掛けた。

「ティル、そっちに行ったぞ!」

「おう!」

ティルはシールドアルマジロの頭部に斧を振り下ろし、一撃で仕留めた。

「ふう、何とかなったな。」

一息ついたティルに、今度は上空からブレードコンドルが襲いかかろうとしていた。

「危ない!」

皆固唾を飲んだが、ロキシスは落ち着いて、

「サンダーボルト!」

と、雷属性魔法をブレードコンドルに放つ。直撃を受けて、ブレードコンドルは倒れて動かなくなった。

「助かったぁ…」

「ティル、大丈夫か?」

「あぁ、有難う、ロキシス。」

ロキシスはティルに手を差し伸べて立ち上がらせる。その日の狩りもかなりの獲物を獲る事が出来ていた。

「しっかし驚いたなぁ。」

「なにがだ?」

「いや、これだけの獲物、今までだったら一ヶ月分ぐらいだったんだぜ?」

「それを半日足らずで獲れるようになったんだ。驚いてるんだよ。」

村人は口々にそう言う。

「なあロキシス、そろそろサーベルウルフを討伐してみたいんだけど?」

「いない奴を探して、村から離れすぎたらどうする?」

ティルの提案にロキシスはやれやれと答える。

「確かにそうなんだが…」

「それに、国すら滅ぼす程の実力を持ったサーベルウルフを相手にして、全員無傷で帰れる保証はない。だから止めておけ。」

「解った。もっと実力つけてからにするよ。」

エミルはとても素直な人種な様で、ロキシスも色々教え甲斐があると感じていた。

「さあ、獲物を持って帰ろう。」

そう言って、獲物をそれぞれ担ぐと、村へ向かって歩き出した。


その頃村のエリナの家では、

「ねぇ、フィオーレ。こんなのどうかな?」

「ん~、ロキシスには合わなさそうよ。」

「そうかな?じゃあこれは?」

「それも駄目そう。」

「うーん、難しいなぁ。」

「お姉ちゃん達、何してるの?」

「あら、リナ?どうしたの?」

「どうしたのじゃないよ。お姉ちゃん達、畑仕事サボって何してるの?」

「うん、ロキシスにプレゼントしようと思って、宝石を見繕っていたの。」

「宝石?」

「えぇ、前に山で拾ったの。御守り代わりにプレゼントしようと思って。」

「ふーん…」

「こっちの青い石なんかどうかな?」

「ロキシスはいつも赤いコート着てるから、やっぱり赤がいいんじゃない?」

「そうかなぁ。リナはどう思う?」

「解らないよ。でもロキシスお兄ちゃんだったら何でも喜ぶと思うよ?エリナお姉ちゃんのプレゼントだったら。」

そう告げてリナはトテトテと駆けていってしまった。

「そうよね、ロキシスだったらそうなるわよね。」

「そうかなぁ?」

「うん、難しく考える必要はないんじゃない?」

「そうだね。じゃあこの赤い宝石にするわ。」

そう言って、片付けを始める。そして畑仕事に戻っていった。

読んでくださっている方々、有難う御座います。

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