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ワード1ページ小説

名前も知らない彼の事

作者: 神月 里央

私はいつも同じ電車に最後尾に並ぶ、それは彼がいつもギリギリになって現れるからだ。

電車が来ると前の人たちが乗り込み私が乗ろうとすると、スーツ姿の彼が階段を駆け下りて私の横に乗り込む。

「ドアが閉まります」

アナウンスとともに私たちの乗った電車が閉まる。

「ふぅ、」

彼は息を整えると、私がいつも横にいるなんて知らないように、スマホを触りだす。

私も気づかないふりをしながら、イヤホンをしながら彼を眺める。

これが私の日課になって三ヵ月は経っただろうか。

初めはかっこいい人がいるな。程度の認識だったんだけど、イヤホンを忘れて落ち込んでいたり。新しいスマホになっていて、子供の用に夢中で操作していたりするのを見て、いつの間にか、彼を好きになってしまっていた。

そんなことを考えていると直ぐに駅についてしまう。

私と彼は同じ駅で降りるのだが、改札を出ると私と彼は別々の方向に向かって歩き出す。それが私たちの日常なのだ。

名残惜しい気持ちで私が改札を出ると、急に後ろから私の名前が呼ばれる。

「清水さん。ですよね?これ落としましたよ」

そう言って彼は私に生徒手帳を差し出す。

「あ、ありがとうございます」

「いえいえ、毎日同じ電車に乗ってる仲じゃないですか、それじゃあ僕はこれで」

「あ…あのお礼がしたいので、出来ればその…お名前を教えてください!」

私が勇気を振り絞り、大きな声でそう言うと、彼は少しの間驚いた顔をした後、笑顔になり、返してくれた。

「お礼なんてそんな、僕は小島といいます。それでは、また明日」

「ありがとうございました」

「学校頑張ってね」

私がお辞儀をするのを見ると笑いながら歩いて行ってしまった。

「小島さん、か。また明日だって」

私は笑いながら足取り軽く学校に向かって歩き出した。

三が日も終わるんで明日から作業時間増やすんで、少ないし小学生の作文みたいだけど許してください。

明日から本気出す。(多分)

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